Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

Musei Vaticani

私も夫も過去に行ったことがあるという理由で当初は予定していなかった
Musei Vaticani(ヴァチカン博物館)

でも、やっぱり観たい!以前に観たからってそれで終わるものじゃなし!という訳で、
混雑も予想される大人気博物館なので、これまたインターネット予約をしてから行きました。

朝は天気がいまいちだったせいか思ったよりすんなり入れました・・・。
中庭の緑が綺麗。

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全部をゆっくり見たら何日必要なんだろう・・・?と思うくらいの広さ。
というのも、カトリックの総本山サン・ピエトロ大聖堂(←ここも素晴らしい!けど今回は割愛)の北側にある
ヴァチカン宮殿の大部分の敷地を占めている博物館

歴代ローマ教皇のコレクションを展示したこの博物館は、古代彫刻、エジプト美術、エトルリア美術、
現代宗教美術と様々な美術館の複合体で、更にシスティーナ礼拝堂、ニコラウス5世の礼拝堂、
ラファエロの間、ヴァチカン図書館などから成り立ってます

でも私達がココで過ごせるのは3時間弱
という訳で駆け足で回りましたそれでも写真は50枚以上・・・。
ざっくり今回印象的なものだけをちょっと。

ギリシャ神話でお馴染みの「ラオコーン」

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1506年にコロッセオの近くで発掘されたもので、ロドス島の3人の彫刻家の合作と記録があるそうで、
ミケランジェロは、この彫刻をとても気に入って教皇ユリウス2世に購入するよう勧めたと。

で、このラオコーンは、トロイ戦争の時のトロイの神官だった人
トロイ戦争は、トロイとギリシャ間の戦争だけど、トロイをなかなか攻め落とせないでいたギリシャ軍が
考え出したのが有名な「トロイの木馬」作戦
巨大木馬を置いて撤収したように見せかけたわけね~。

勝利を確信したトロイ軍はギリシャ軍が置いていった木馬を城内に運び込もうとします。
でも、トロイの神官・ラオコーンだけは、その木馬にギリシャ軍の策略を感じて城内へ運び込むことを阻止。
そんなラオコーンに対して、ギリシャの戦争の神・アテナは怒っちゃいました。
アテナは蛇を使ってラオコーンとその二人の子供を絞め殺しました。←まさにこの場面がこの彫刻

城内に木馬を運び入れたトロイ軍は勝利の宴会。酔いが回ったところに木馬の中から一斉に
ギリシャ軍が出てきてトロイ軍をやっつけてしまった・・・という話。

蛇に巻きつかれて本当に苦しそうで、断末魔な表情が一度見ると忘れられない気が・・・


こちらは「ベルヴェデーレのトルソ」

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「ムーサ達の間」と呼ばれる部屋の真ん中に置かれたこの彫刻は、沢山の人が集まっていました
このトルソは、動物の皮の上に座っていることから、たびたび「ヘラクレス」だと考えられてきたそうですが
正確には誰なのか解決していないと。
ミケランジェロはじめルネッサンスの芸術家に多大な影響を与えたそう。

確かに、ものすごく綺麗な筋肉美。腕と膝下の感じがどんなだったのか気になります。
顔はもっと気になる

天気がいまいちで比較的すいてるとは言え、やっぱり沢山の人達であちこちでガイドさん達が
熱心に解説中。

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「地図のギャラリー」と呼ばれるこちらは、120メートルの回廊の両脇にイタリア各地方と教会所有の土地
が40枚の地図で並んでます。
ローマ勢力ってすごいね~と改めて思いながら日本を探す。当然ないです

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「ラファエロの間」へ。
ここはユリウス2世が自分の居室4部屋にラファエロにフレスコ画を描かせたので、「ラファエロの間」
と呼ばれることに。

こちらもとても有名な「アテネの学堂」
古代の科学者、哲学者、人文学者達が一堂に集まり、学問の理想を描いたもの。

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真ん中右の青い衣装の人物がアリストテレスで左の赤い衣装がプラトン
(レオナルド・ダ・ヴィンチがモデル)。

アリストテレスは掌を大地に向けて実在の物理的確かさを暗示し(現実的な哲学)、
左の赤い衣装の人物プラトンは指を天に向けて知識の源としての思想が天に由来する
(観念的な哲学)ことを暗示しているとか

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プラトンのモデルをダ・ヴィンチにしたように、ルネッサンス当時の代表的な画家の肖像も兼ねているのも
この絵の面白いところ

階段下の四角い台のようなものに頬杖をついてる薄紫の上着の男性が、ヘラクレイトスでミケランジェロ。

そして右端に黒いベレー帽で描かれているのが、ラファエロ本人。
自分は、古代ギリシャの画家アペレスとして描いてます

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こちらは「聖体の論議」

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天上界には聖人たち、地上には神学者たち、真ん中には神と子と聖霊。
「真実」の勝利を描いたものだそう。

とにかくラファエロの絵で埋め尽くされた部屋なので、好きな人にはたまらない空間かも

「システィーナ礼拝堂」へ向かう途中「現代宗教美術」を飾ったエリアがありました。
シャガールやマティス、ダリなどの作品が色々。

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では、システィーナ礼拝堂へ。ワクワクしながら階段を上る

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こちらは写真撮影は禁止。
という訳で以下の写真はカタログから。

全貌は、こんな感じの部屋です。
コンクラーヴェ(教皇選挙)の場所としても使われているこちらは、警備も一際厳しく、話し声が大きかったり
カメラを構えたりすると注意されます。

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1508年ユリウス2世が、ミケランジェロにシスティーナ礼拝堂の天井画の制作を依頼。
ずーっと真上を見ているとちょっと首がつらくなるけど、描いたミケランジェロは、もっともっと大変だった

んだろうな・・・と思うと、頑張って見よう!な気分に。

聖書は詳しくないですが、「光と闇の分離」「日と月の創造」「アダムとイヴの創造」、
「楽園追放」「ノアの洪水」などなどがわかります。

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正面の祭壇の壁画が有名な「最後の審判」

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中央にキリストと聖母マリアが描かれ、左側には天国に向かって上昇する人々、
右側には地獄に向かって落ちていく人々が。

右下には冥府の渡し守・カロン。
この舟に乗せられた人々は、地獄の審判者ミノスのもとへと連れて行かれ地獄の各階層に振り分け
われます

キリストの右下には自身の生皮を持っているバルトマイ(キリストの使徒の一人で皮剥ぎの刑で殉教)
の生皮が。
この生皮がミケランジェロ本人の自画像とされてます

もっと色々みたいところですが、それはまたいつか訪れる楽しみにとっておきましょー
という訳で、出口に向かうとこんな感じの螺旋になってます。

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ちょっと目がまわる感じ・・・。


最後の無理矢理なフランス。
17日はボージョレヌーボー解禁日でしたね
と言ってもパリではさほど盛り上がるイベントではないのですが・・・。

昨年、Kご夫妻と旅したボージョレ地区は収穫を迎えてとても忙しい時期でした。
(写真はその旅行のものです)

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手伝っていってよ~と何度も声をかけられました。

BN (2)


そしてムッシュKに教えていただいたボージョレ、"Chateau Thivin”のワインは、
とーっても美味しいです。
不思議なことにカルアミルクのような味がします。こくまろ、です

BN


このボージョレの旅で知ったのですが、ボージョレヌーボーはボジョレ地区で収穫される新酒の総称だと
思っていたのですが、新酒全てが「ボージョレヌーボー」ではなく、「ボージョレ」は寝かされ、
「ヌーボー」はヌーボー用の葡萄で作るそうです。ヌーボー用の葡萄畑は別にあります。

ちなみに、Chateau Thivinではヌーボーは作っていません。

ボージョレ・ワインはヌーボーで一躍有名になりましたが、ヌーボー以外にもこんなに深みのあるワインも
作られているので見かけたら是非
同じボージョレ地区のMorgon(モルゴン)のワインもオススメです。

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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