Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

PRAMIL(プラミル)~好きを仕事に~

この冬のパリは、例年に比べると平均気温5度ほど高めなのだそうです。
寒がりの私はホントに過ごしやすくて助かってます、今のところ

先日、元物理教師のAlain Pramil(アラン・プラミル)さんという方が料理好きが高じてシェフになり、
お店を開いて最近評判のビストロ"PRAMIL"(プラミル)へデジュネに行ってきました

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パリに暮らして驚くことは色々。
その一つが、それまでやっていた仕事がそれなりに順調にも関わらず、スパっと辞めて
前職とは全く違う世界に飛び込でんで行く人達があちこちにいること

弁護士だったのにタルト屋さんやパン屋を開いたり、音楽関係の会社にいたのにワインカーヴを
経営したり、国会議員だったのにシェフになって自分でお店をはじめたり

誰もが一度は思う、「好き(なこと)を仕事にしたい」と。
でも、実行に移せる人はなかなか少ないんじゃないかな。

好きを仕事にした一人のプラミルさん。
料理はちゃんと勉強していないというのに美味しい、と評判を得ている料理に興味が湧いてお邪魔
したのであります。

でも初めてのお店は、夫に付き合ってもらうのが無難
場所どこなんだよぉ~とブツブツいう人を伴って、ゴー

店内は広くないけれど、居心地が良いといういうか落ちつく雰囲気。
13時頃には、ビジネスマングループや近所のマダム、若いカップルなどでほぼ満席に。

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ワインはプロヴァンスのロゼを
色と違って、とても力強い味。しかも名前は"PINK FROYD"(ピンク フロイド)

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突然、夫の体が小刻みに前後左右に揺れ出した
どうやらの"PINK FROYD"の曲が頭の中に流れ始めた様子。(わかりやす過ぎる
「こんなところでヘッドバンキングは止めてね」と、早めに釘を刺しました。

そして食事のスタート
「ポティマロンのスープ、フォアグラのジェラートを共に」

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スープはバターと生クリームは最小限しか使っていない感じで重たくなく、ポティマロンの優しい
甘みを感じる中にフォアグラのジェラートを溶かしながらいただく。う~ん美味

「アイスプラントと海老のサラダ、トマトコンフィ添え」

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これは、プラミルさんのシグネチャーディシュ?
日本でもちょっとブームになったプチプチ塩味のアイスプラントにプリプリの海老。
(この海老が、すこぶる上質
そこにトマトコンフィの酸味が加わると、シンプルなのになんとも印象深い美味しいサラダの出来上がり。

本日のplatは、「黒トリュフのタリオリーニパスタ」だったので、そちらを。

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隣りのテーブルのビジネスマン4人グループも、こちらのチョイス。
一気に周りに黒トリュフの香りがプ~ンと なんだか昼間から贅沢な香り?!

「リ・ド・ヴォーのクリーム煮」

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リ・ド・ヴォーのクリーム煮というのは、ありそうであまり食べたことがなかった料理法。
そのクリームも軽めで、中には新じゃがならぬ「新カブ」のスライスが入っていて、そのシャキシャキした
歯ごたえがアクセントに


食事中、何度もシェフのプラミルさんが厨房を出てきては、お客さん達の様子を伺っていました
食いしん坊らしいお腹の丸い大きな人。一見気難しいのかな?と思いきや、笑うととてもチャーミング。

特別声をかけてまわることまではしないけど、「今日はどんな人がどんな風に食べてるのかな~」な
まなざしで見つめるその姿がとても印象に残りました。

デセールのこちらは「冷たいヌガー」。
私はあまり食べ慣れないデセールだけど、一口いただくと甘過ぎず、必要以上に歯にこびりつく感じもなく
食べやすい。

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デセールのオーダーを取りにきたスタッフの男性が、メニューを渡す前に
「ミルフイユ!!」と、早押しクイズ並みの即答をしたため、失笑を買う・・・。
そして登場したボリューム満点な「栗のミルフィーユ」

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見かけはゴツイけれど、スパン!とナイフは入る。
そして食べたら、かるーーーーパイ生地は本当にミル(1000)なフイユ(葉)
サクサク、パラパラな生地と甘くない生クリームと、ほんのり間に挟まれたマロンペーストと
カスタードクリームのバランスは絶妙。

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またまたシェフ登場。たまたまなのか、この日は何度もフロアに現われるプラミルさん。
目が合う

「おいしい??」と日本語で聞かれたので、「はい、とても!」と。
「リ・ド・ヴォーと新カブのクリーム煮は初めてで、とても美味しかったです」の夫の言葉には、
「ふふ。私の創作オリジナル」と満面の笑み。


料理学校で学び、一流ホテルやレストランで修業した人が作るような複雑さや洗練、最先端を
感じる料理ではないけれど、美味しいモノが好きな人が丁寧に作る温かさのこもった料理でした

オシャレして、ちょっと緊張感を感じながら食べるレストラン料理もイイけれど、
普段なら気心知れた人達とリラックスしながら囲む美味しい「ビストロ時間」てイイな~と改めて感じさせ
られたお店です。
フロア担当の男性スタッフ2名もとてもサンパ


帰り道、
「いや~、私も10年後はお菓子教室の先生で自宅でサロンちっくな優雅な教室開いちゃうかもねぇ

「好きなだけじゃぁダメなんだよ。あの段どりの悪さじゃレッスンにならない・・・。」

「好き(なこと)を仕事に」はなかなか実現困難だけど、夢と妄想は自由
一度きりの人生なら、やらない後悔を積み重ねていくより思いきった決断も一度や二度経験してもイイ!
と、今が充実しているご様子のプラミルさんを見て思いました。

お店の向かい側にはワインやキッチン小物を売っている同名のブティックもあります。
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<INFO>
PRAMIL(プラミル)
9 Rue Vertbois  75003 Paris
01 42 72 03 60
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KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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