Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

FoujitaとCostesに感じるパリの今

本日3月19日発売のフィガロ・ジャポンは「パリ特集」

とは言え、パリではすぐには手に入らないのが残念
早く読みたい!な気持ちを抑えつつ、本誌の今回のテーマ
でもある「新しいパリ、古いパリ」をこのブログでも

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              (ポンピドゥーセンターのわき道で見つけたウォールアート)

                      
"Paris”(パリ)を形容する言葉は沢山あるけれど、
「古くて新しい」も然り。

建物の外観は19世紀なのに、室内は赤や青のモダンな
家具や照明だったり、

最先端モードを発信してるのに、ヴィンテージを愛する人も
多かったり

熟成ワインを愛でる一方で、最近は早飲みワインやビール
の嗜好が広がったり、

昔ながらのクラシック料理もあれば、新しい刺激を積極的に
取り入れて進化するフランス料理も

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                         (昨日の夜のエッフェル塔)

生活全てに古いものと新しいものが「共存」「調和」している街、パリ。
そんな街で私にとっては一番身近で、日々の生活の中で
接しているのが「カフェ」です

朝ゴハンから、バレエやオペラ鑑賞後の余韻の一杯
デジュネやディネはもちろん、お茶やアペロ(食前酒)と
昼夜を問わずに利用できるうえに春のカフェ、夏のビール、
秋のショコラ・ショー、冬のヴァン・ショーと四季折々も
感じられる場所でのオシャベリは、とめどなく楽しい

という訳で、私の「新しいパリ、古いパリ」は大好きな
カフェを紹介

好きな「古い」カフェの一つが、モンパルナスにある
"La Rotonde"(ラ・ロトンド)


1903年創業の老舗カフェ。
平日12時を過ぎると、天気のいい日はテラス席は特に人気で、
あっという間に満席です。

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1900年初めにエコール・ド・パリと呼ばれた
藤田嗣治(Leonard Foujita)、モディリアーニ、ピカソ、ジャン・コクトー
などが通ったカフェで、店内にはモディリアーニのコピーが
沢山飾られてます。

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アールデコの内装は当時のまま。
赤いソファにコート置き場の真鍮パイプ棚もステキ。

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藤田嗣治の描いた「カフェ」というタイトルの
女性を思い出しながら、デジュネ

こちらは、カフェ飯の定番前菜、ウフ・ココット。
(ココットで蒸された卵にモリーユのクリーム)。
トーストされたバゲットにつけながらいただきます

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もちろん、色々な種類やサイズが選べる生牡蠣も美味しい。

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カフェ飯の人気定番メニューと言えば、
tartare de boeuf(タルタルステーキ)

こちらのお肉は特別、パリで一番と評判のお肉屋さん、
14区の"Desnoyer"のもの。

添えられた厚切りで熱々ホクホクのポテトが美味しくて、
思わず手を伸ばしてしまう

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こちらは、マグレ・ドゥ・カナール。(鴨の胸肉)。
右端の山型のもの、これは梨を赤ワインと赤スグリで
煮込んだもの。

鴨は、こういう甘酸っぱいソースととてもよく合います。
これも古き良きカフェ飯代表料理

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それにしても、このカフェで働くギャルソン達は本当に
小気味よく動きまわるので、見ていてとても楽しい。

お互いぶつかりそうになっても、トレーの上のものを
落としそうで落とさない、軽やかなフットワークに目を奪われる

黒いベストに黒いズボン、綺麗に磨いた靴に長い白いエプロンを
キュっと結んだ彼らの見事な動きを見るのも楽しくて、
このカフェに通っています。

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客層は、古くからココに通っているであろう地元の人達と
ビジネスマンが中心で、とってもパリな雰囲気です。

2階へ続く階段、磨かれて年季の入った手すりもいい感じ。

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一方、私の「新しい」カフェのお気に入りは、
サンジェルマンにある"Cafe GERMAIN"

こちらはパリで人気のコスト兄弟のプロデュースのカフェ。

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内装は、もちろんモダンでアーティー。

客層もそれに合ったジャーナリストやモード関係者風の大人達。

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お手洗いを出ると、リアルなゴリラとご対面

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パンは、クラシックなカフェのようにカゴではなく、
こんな風に紙袋に入れて出されます。

で、このパンがとても美味しい

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私はこのカフェでは、昼時はいつも「サンジェルマン・バーガー」
と決めている。

付け合わせには、細く切ったフライドポテトがついてきます。
「太」ポテトと「細」ポテト、好みが分かれるところかな

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デセールは、評判の"Thoumieux"
(ジャン・フランソワ・ピエージュのモダン・ビストロ)のプロデュース。

こちらはモン・ブランなのに、モダンなパフェ風、下には
グレープフルーツなどの柑橘入り

栗の甘さに酸味が加わって、甘過ぎなくて食べやすいです。

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同じ「カフェ」でも、雰囲気も、ギャルソン(あるいはサービスの女の子)
も、食べれる食事も全く別物。

伝統は尊重しながらも、ただ古いものを守るだけの受け身な
保守的な姿勢では、新しいものは生まれないし、
そこにエネルギーもシナジーもない。

新旧渾然一体というのではなく、古いもの、新しいもの両方と
うまく付き合あい、新旧を共存させているパリジャン・パリジェンヌ達。

「伝統は好き、でもコンサバにはならないよ。」
と言ってるみたいで、そんな姿勢にも憧れる

だから、パリは「今は昔・・・」で始るような今昔物語(昔話)
の街ではない。

そこに暮らしたり旅をすると、そんな「今」の息遣いとエネルギーを
いっぱい感じることができる。

パリ、刺激的な魅力いっぱいです


おまけは、ロンドン

モダンカフェのジェルマンの人気メニューの一つが、
「フィッシュ&チップス」

このカフェでは食べやすくカットされ、ライムを添え、
シブレットたっぷりのタルタルソースと共に。

なんだかオシャレな料理に化けている・・・。

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「フィッシュ&チップス」と言えば、ロンドン

今年はロンドン・オリンピック開催ということもあり、
フランスでもロンドン旅行の宣伝が多くなり、
それがまた魅力的

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パリから近いロンドン、久しぶりに行ってみたい気に
させてくれます。

ところで、去年発売されたフィガロ・ジャポンの
「ロンドン特集」

そちらが、スマートフォン用のアプリケーション化されたものが、
同じ19日に発売されるそう。

https://madamefigaro.jp/apps/london/

かさ張る雑誌を持たずに、楽ちんに旅ができちゃうとは便利な
世の中になってきた・・・と、
アナログな私は痛感する今日この頃です。
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<INFO>
"La Rotonde"(ラ・ロトンド)
105 Bd. du Montparnasse 75006 Paris
01 43 26 48 26

"Cafe GERMAIN"(カフェ・ジェルマン)
25 rue Buci 75006 Paris
01 43 26 02 93
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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