Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

S.ギエムの"6000 miles away"

昨年秋の東京「五反田ゆうぽうと」で鑑賞したSylvie Guillem(シルヴィ・ギエム)EONNAGATA
記憶も新しい中、彼女がTheatre des Champs-Elysees(シャンゼリゼ劇場)で"6000 miles away"
という公演を行うことをパリに来てから知り、運よくチケットが取れたので行ってきました

パリ8区にあるシャンゼリゼ劇場は、クラシックコンサートはじめバレエやオペラも行われる
こちらも老舗劇場。

0322 (7)


あまり大き過ぎない劇場で、落ちついた雰囲気です。
入口を入ると明るく、赤絨毯の敷かれた階段が左右に。

0322 (8)


壁画は淡い色。ギリシャ神話かな?!(ちゃんと見たことがないので、次回はちゃんと確認を・・・)

0322 (9)


こちらは高級住宅街に近いこともあり、客層が他の劇場とは少し違った雰囲気です。
年齢層はやや年配の方が多く、そのマダム達はきちんと髪の毛をセットされキチンとした印象の方が多い。
特に下の席に座る人は、上から誰に見られてもOKのように?!

0322 (11)


今回のバレエ公演は、パリでは7日間の公演日程。
プログラムは以下の通り。
プログラムからの抜粋写真とともに簡単に公演内容を。

0321(20)


最初のForsytheの"Rearray"は、ギエムとパリ・オペラ座のエトワールダンサーNicolas Le Riche
(ニコラ・ル・リッシュ)の二人が踊りました。

こういうコンテンポラリーなバレエは、素人には更に鑑賞が難しいのですが、動きに物語や意味を感じよう
とするより、動き一つ一つの綺麗さ、不思議さを頭で考えてないで、感じた方がいいのかなぁ・・・と。
二人の背丈などのバランスが抜群というか、一緒に踊るととにかくカッコイイ。
ギエムのムチのようなしなやかさ、ニコラの男らしい腕が綺麗で長くてうっとり。

0322 (4)


2つ目のKylianの27'52"は、同じコスチュームを着た男女の動きが、時に怪しく不思議で、男女間の
気持ちのもつれ?とか、衝突、繋がり、などを瞬間瞬間感じるようなバレエでした。

途中から女性ダンサーが着ていた赤いTシャツを何かから解放されるように脱ぎ棄て、上半身裸で
踊りました そんな演出にも素人バレエファンはびっくりどっきり。

そして3作品目の"Memory"は、演出家Mats EKさん自らも踊ったプログラム。

0322 (5)


けして若くはない男女二人のバレエは、まさに二人のこれまでの人生、夫婦生活を振り返っているような
少しコミカルなバレエで面白かったです。
実年齢はおいくつか知りませんが、しなやかに動く姿に、いくつになっても姿勢よく、立ち振る舞いが綺麗
だといいな~と思いました。

最後は、ギエムのソロで、これもEkの"Bye"

0322 (2)


既に録画された映像を鏡に模したスクリーンに写しながら踊るという、ちょっと斬新な演出のバレエ。
ちょっと少女趣味、そしてそれがちょっとダサい雰囲気の女性で、これまで観たことがあるギエムとは
全然違う雰囲気で驚きました。

評論家の解釈では、平凡な中年女性の平凡な日常からの脱却?ということらしいです。

0322 (3)


踊り終えると、拍手の嵐&スタンディングオベーション
やっぱり勲章までもらっているギエムはフランスが生んだ宝!という感じで、見る人をあっという間に
魅了してしまう感じ。
動きもすごいけど、やっぱり体のラインが綺麗。

客席から花束を渡され、受け取るギエム。

0322 (13)


公演タイトル"6000 miles away"には、去年数回行われたロンドン公演以来、公演地から被災した日本
までの距離が約6000マイルという想いがこめられていて、今回は1年前の東日本大震災の犠牲者への
哀悼と、遠く離れた海上で捕鯨反対活動等を行うsea shepheadの活動サポートの公演だそう。

公演の主旨が震災とシー・シェパード、まったく違う2つということもあって、日本人としてはちょっと微妙に
複雑な気持ちになるところもあったものの、バレエはとても面白くて、なかなか見慣れないコンテンポラリー
バレエを最後まで飽きずに集中して堪能することできました。


おまけのバレエ

シャンゼリゼ劇場の天井もなかなか綺麗です
オペラ座のような巨大シャンデリアはないけれど、アール・ヌーヴォーな感じでステキ。

0322 (12)

緞帳は、やっぱりモダンなものより、こういうクラシックな方が好き。

0322 (10)

ところで、今回の公演はニコラ・ル・リッシュも出演していることもあって、客席にはチラホラとパリ・オペラ座
の花形ダンサーも鑑賞に訪れていました。

いち早くAurelie Dupont (オーレリ・デュポン)が会場に入ってきたことに気がついたのは、
他でもない夫・・・。
この人の体には「美人探知機」が内臓されているようで、本当に美人を見つけるのは何より誰より早い?!

0322(18)

デュポン、綺麗だな~、上品な顔だよな~、白鳥の湖が最も似合うダンサーだよ~
と、うっとりな熱心線を送っておりました・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<INFO>
Theatre des Champs-Elysees
15 Avenue Montaigne 75008 Paris
01 53 23 99 19
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

ARCHIVE

MONTHLY

当たっちゃってごめんなさい占い
35th特設サイト
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • CONTENT STUDIO
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CE MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CE Media House Inc., Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.