
パリ7区☆Le Violon d'Ingres
とても久しぶりにパリ7区にあるレストラン、“Le Violon d'Ingres”(ル・ヴィオロン・ダングル)でディネ☆
このレストランに初めて訪れたのは、パリ暮らしがスタートした間もない頃。
アミューズに生のラディッシュ、バター、塩、トーストしたパン(ブリオッシュだったと思う)を出され目が点。
どうやって食べるんだろ…とフリーズしていると、隣りにいたいかにも7区、左岸に暮らしてます風なエレガントなムッシュが大きなリアクションで
「まずラディを手に、バター乗せる、塩少々、このままパクッ!」
「それをパンに乗せて食べても美味しいけど食べ過ぎると料理がくる前に満腹になるから注意ね!」と。
そんな出来事が忘れられないレストラン。
パリッと糊が効き、アイロンがビシッとかかった真っ白なテーブルクロスと厚手のしっかりナプキンを前に背筋が伸びる思い。
アミューズは思い出のラディッシュ&バターではなく、チーズ風味のシュー「グジェール」。
冷えたシャンパンをごくり。プハッ!
嬉しいことにレストランオーナーのムッシュB(今年からオーナーに就任)からのシャンパンに合わてマグロのタルタルのサービス。
「こちらもどーぞ」
と、続いてサービスしていただいたのは、フワフワのスクラブルエッグにジロール茸の一皿。
パルメザンチーズがアクセント☆
そんなサービスに感激し、オーダーした料理への期待が高まりました。
ところで、店名 “Le Violon d'Ingres”は直訳では「アングルのバイオリン」という意味。
ドミニク・アングル(Jean-Auguste-Dominique Ingres)は、私の好きな画家のひとりなのですが、特に代表作品でもある、この絵“La Grande Odalisque”(グランド・オダリスク)がツボ♡
この絵についての色々はまたの機会に…!
ドミニク・アングルは、本業の絵だけでなくバイオリンも上手だったそう。
そんなことからフランス語としては、Violon d'Ingres(アングルのバイオリン)には「本職以外の特技、趣味、下手の横好き」などの意味があるそう。
このレストランの創業者クリスチャン・コンスタン氏の出身がアングルと同じフランス南西部のモントーバンであることにも由来してつけられた店名なのです。
さて私の前菜は、最初から決めてました!な一品。
食べる前からその甲殻類の香りがたまらん!
ラングスティーヌのラビオリで、そのラングスティーヌのプリプリ度と太さはさすが♡
リ・ド・ヴォとフォアグラ入りの乳呑み仔豚のパテ。
パテ好きなので色々食べてますが、これまた大感動の完成度。
それぞれのパーツのバランスが良くモザイクのように美しく、繊細かつ大胆な美味しさ。
ワインは久しぶりのブルゴーニュの赤。
“Comte Armand”(コント・アルマン)の Auxey Duresses (オークセイ・デュレス)2015。
果実味たっぷりでしっかりめだったのですが、さすがブルゴーニュ的なエレガントさで単に力強いたくましい味とは別物、複雑。
後を引く余韻にうっとりだ〜♡
メインには大好物なリ・ド・ヴォ。
かなり寄って撮って迫力サイズに写ってますが、私としては無理なくペロリといただけるサイズでした。
こちらは鳩のパイ包み。
最近ますます好きになり、原点回帰な美味しさに改めて感動を覚えているのがこういったフランスの伝統的料理。
多分その昔よりは今風にサイズが小さかったり、野菜をたっぷり添えたり、パイ生地もサクサクで翌日もたれるようなヘビー感がないように感じます。
夫「これ、最高!本当に旨いんだけど、この美味しさは食いしん坊仲間たちに伝えたい!」
K「基本辛口なあなたが珍しく大絶賛とは。でも本当に美味しいね、それ!」
と、興奮状態でいただきました。
デセールは、夫はグラン・マニエールのスフレをオーダー。
夫「まっすぐ上がってないぞ…」
と一言発した後に、サービスの方がスフレの真ん中に穴を開け、グラン・マニエールを注ぎ、
更にキャラメルソースを注いだら、
あら不思議!
傾いていたスフレはほぼほぼ水平になりました。
夫「え?これも計算済みの最初の傾きだったの?」
K「わかりません…最初から水平でもいいと思うけど。。」
私はベリーたっぷりとバジルのアイスクリームのブラン・マンジェをいただきました。
これまた別腹的にペロリといけてしまった。
食後はカフェと一緒にマドレーヌ、マカロンまでいただき満腹満足。
場所的にパトロールエリアということもありますし、よく知る界隈なので今後もまた通いたいと思っている“Le Violon d'Ingres”(ヴィオロン・ダングル)です。
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