パリ7区☆Maison de l'Amérique Latine
もう何年も前からサンジェルマン大通りに面したこの建物前を通る度にここってなんだろう?とぼんやり思ってました。
そりゃ見れば“Maison de l'Amérique Latine”とあるので「ラテンアメリカ」関係の施設だとはわかるのですが、私が通りかかる度に繰り返し目にするのが、朝やランチ後の時間帯にビシッとコックコートを来た人たちやお洒落レストランのギャルソンのように全身オールブラックの男女がタバコを吸っている姿。
それはまるで有名ホテルの裏路地で見る従業員さんたちの休憩風景。
その理由が今回判明!?
まず改めて調べてみると、ここ“Maison de l'Amérique latine”はパリにおける南米文化の発信地とされる無料の邸宅美術館でした。
と言うわけで現在開催中の展覧会へ。
同時開催中のパナマ共和国出身の現代アーティストDavid Solís氏の “ Lisières”展へ。(地下フロア)
広々とした展示スペース。
南米には一度も行ったことないのですが、その手つかずのような自然、ジャングルとはどんな世界なのだろう?と思いながらの鑑賞。
David Solís氏は建築学を学んだ後にアートの世界へ。
描く世界は、人の内側にある精神的な自然を描いているのだそう。
一見同じように見える作品が多数あったのですが、当然それはひとつずつ違っていて不思議とこっちが好き…な感覚を覚える。
「Nocturno Ⅱ」(夜2)
「Nocturno Ⅰ」(夜1)
私より鑑賞スピードが全然早い夫がちょっと顔色を変えて引き返してきました。
夫「あれ、あれ!あそこにある絵を見えたら急に人の顔が浮かんで見えたんだけど。見て!!」
ジーーーー。
K「何も見えてこないんだけど…」
夫「確かに…。もう何も見えない。おかしいな〜、さっき一瞬このへんに見えたんだけど」
と、しばらく二人並んでこの絵をジーーーっと観ていたのですが、結局見えませんでした。
南米奥地の大自然の中では不思議なことが起こるのかもしれないし、絵は見たい人にだけ見える世界があるのかも。
ところで、こちらの施設には表から全く伺い知れない広く素敵なお庭がありました。
本当に全く外から見えないせいかかなり隠れ家的なお庭。
でもこのお庭に行くには併設したレストランを予約しなければいけないのだそう。
今回は受付の女性が付き添ってくだってチラ見せさせていただきました。
しかもそのレストランは、雰囲気もお料理そのものもカジュアルではなくシックでラグジュアリー。(要予約)
というわけで、この邸宅前でコックコート姿の人が多い理由は、施設内には庭園付きレストランがあり、そのレストランで働いている人たちだったとわかって納得。
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