
Apricale☆神秘な村の幽霊伝説
<マルセイユ発バカンスブログ>
気持ちよく晴れた日曜日にApricale(アプリカーレ)村の散歩。
そもそもこの丘陵地帯は、一年を通じて晴れの日が多く、村の名前も「Apricus」(太陽の当たる場所、太陽にさらされた)に由来するそう。
そんな太陽に愛される村は、小さいのでこれまた地図などなくてもざっくり標識を見るだけで安全に歩ける感じ。
ぶらりと訪れたのは、村の中心部にある「Chiesa della Purificazione di Maria Vergin」。
建設は13世紀に始まり、その後の数世紀にわたって建築様式が変化し、ロマネスクまたはゴシック様式の原型から改修を重ね、17世紀には新たなバロック様式の構造となり、18世紀に完成という長い歴史をもつ教会。
教会のファサードは、1935年に施されたネオロマネスク様式に改修されたそうで、ちょっとモダンに見えます。
中央の入口の上にあるバラ窓には、モザイク技法を用いた聖母マリアの清めと神殿奉献の場面。
中へ入ると天井には花模様や聖人を描いたフレスコ画が施されており、明るくて美しい☆
アプリカーレは、どこもかしこも綺麗に美しい!としみじみ感じたのですが、歴史ある村には何かあるに違いない?!と、ちょっと村の歴史を調べていたら、ありました幽霊伝説。
教会のシーンと共に第一話「不吉な処刑人伝説」を。
かつてアプリカーレには、村の処刑を司る「処刑人」が住んでいました。
彼は恐れられ、村人たちは彼の姿を見るのさえ忌み嫌っていたそうな。
彼が現れると「誰かが処刑されるのではないか」と不安が広がり、村には重苦しい空気が漂う。
処刑人は、村の人々との交流を禁じられ、一人孤独な生活を送りました。
そして彼の死後も、その孤独な魂は村を彷徨い続け、今も夜になると時々アプリカーレの石畳の路地で足音やすすり泣く声が聞こえることがある〜。
キャーッ!
さて、教会を出て右手の鐘楼を見上げるとなんかある!
えっ??
なんとそれは、天を向いた自転車。
歴史や旧さが魅力の村と思いきや、これは「La forza della non gravità(無重力の力)という現代アート作品。
歴史の村にちょっと驚き視覚アクセントを添えています。
続いて訪れたのは、Chiesa della Purificazione di Maria Verginの向かい(右隣りが市庁舎)にあった「Oratorio di San Bartolomeo」。
小さな礼拝堂だったのですが、とても雰囲気がよく、心洗われる的な神聖な気持ちになりました。
建物は16世紀に遡り、中には芸術的価値が高そうな祭壇画がありました。
ここで再びアプリカーレ幽霊伝説・第二話「悲劇の伯爵夫人伝説」を。
アプリカーレの城には、伯爵夫人が幽閉され、悲劇的な最期を遂げたという伝説が残っています。
彼女は権力争いの犠牲となり、夫や領主の命令で城に閉じ込められました。
長い長い間、暗く冷たい部屋で孤独に過ごし、最期には絶望の中で亡くなってしまいました。
それ以来、夜の城の周辺では白い影が彷徨い、悲しげな嘆き声が聞こえることがあると。
特に満月の夜には、城の窓辺に幽霊が現れる...。
キャーッ!
私はホラー映画やオカルト話は苦手で、これまでのほとんどその手の映画やドラマも観たことがないのですが(最後に観たのは、貞子、リング by TSUTAYAレンタルだったと思う)旧い町に語り伝わるミステリーにはいつも興味をそそられます。
その筆頭は、このブログでも度々記しているヴェネツィアなのですが☆
そして私達が村を後にしようとした頃、急に厚い雲が広がって妖しい気な空気に。。
アプリカーレはその美しい中世の雰囲気だけでなく、ちょっと幽霊伝説のようなものある、どこか神秘的な空気をまとった村なのでした。
******プチっとパリ*****
遠くに見えるノートルダム大聖堂。
リニューアルオープンしてますが、裏側はまだ工事中。
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