Big Snow☆
ボン ! ボンっ !
何ごと?爆弾? 時計を見るとまだ午前3時。
K「ちょっとなんかボンボンいってるんだけど。」
夫「アヴァランシュ、アヴァランシュ…」(寝てる)
アヴァランシュ…雪崩。その音は、雪崩誘発のダイナマイト爆発音でした。
そんな爆発音を聞きながらぐっすり眠れやしないよー。
高度もあって浅い眠りだったスキー初日の朝は、そんなダイナマイト爆発音で起床。
こりゃ今年の雪は本当にすごいBig Snow。
まだまだ降りそうと思っていたら、ホテルのフロント曰く鉄道駅や空港と結ぶ峠のトンネルが雪崩で閉鎖され、お客さんの行き来ができなくなってしまったそう。ちょっとタイミングがずれていたら私たちも空港で足止めだった?!
天気予報もどんどん変わるので当たってるのか外れてるのかよくわからないけれど、とにかくチュルス村にはどんどん雪が降ってます。
朝食を食べにダイニングへ行くと風も強くなって外は猛吹雪。
まさかこんな日も予定通りゲレンデに行くのだろうか…。
H「行くぜー、ケーコぉ!すごい雪がケーコを待ってるぞ、ハハハ♬」
はい、このブログでは5年連続、一年ぶりの登場の私達のスキーレッスンコーチでモニターガイドのオーストリア人・ヘルムート(通称ヘリー)が笑顔で迎えに来ました。
一年ぶりの再会は、そのまま倒されそうな強烈なハグ。
ヘリーとは2年目までは最初の挨拶は少し硬めで、私からハグに行った時には「この女、いきなり何すんねん!?」的な動揺が見られ、ちょっと体を引かれたものですが、3年目あたりからそのへんの心の壁?は取っ払われ、今じゃヘリーから積極的にハグをしてくれるし、話したいこともてんこ盛りの様子で、リフトの中でも次から次へと話題は尽きません。
K「それにしても吹雪いてる。これじゃ見えないよ。」
H「上に行けば視界は開けるから問題ないね♬」
そうかもしれないけど、最終的には下まで滑ってくるわけで、このあたりは全く見えないってことだろ…。
夫「いい雪!!」
H「本当に素晴らしい雪だ!」
K「・・・。」(埋まってますね)
H「とにかく今日は初日。しかもこんな天気。そんな時は基本のレッスンをしっかりやろう。」
こんな天気の時はカフェでショコラショーでも飲みながら雪山を眺めて、積もった話でお喋りに興じるんじゃないんか?!
が、ヘリー&夫にはそんな選択肢は毛頭無い。。
H「プラクティスっ!一人ずつチェックするから合図をしたら降りて来て。」
新雪の中を軽やかに行ってしまったよ。
こうして始まった初日はとにかくレッスン&レッスン。
H「はい、次。ストックはここに置いてきます。ストック無しで頂上から滑ってみよー!」
K「は?」(視界も悪いのにストック無しは怖すぎだろ〜)
H「俺の考えたオリジナルレッスンがあるので、それやります。腕組みしたまま膝と腰を意識して滑ります。」
そんなレッスンですっかり汗だくになりました。
(真っ白で空と地面の境目がわからないけど、よくよく見えると結構な斜度↑ 転ぶとローリングストーン、雪だるま状態。右下に点のように見えるのがコース標識。普通は2メートルくらいの高さがあるのに今はほとんど埋まってしまっている。)
脚が疲れてフラフラになったところで私の大の苦手リフト、二人乗りティーバー。
ヘリーと夫は乗り馴れた様子ですぐに行ってしまったけれど、1本目は途中で股から外れて離脱。その後一人戻って乗ろうにも、コツが全く掴めず3本もミス。
乗れない…。慌てるほどに滑って転んでパニック。
そこに颯爽と現れたのがミュンヘンから来たと言う長身のジャーマン二人。
「大丈夫?リラックスして!」
「ちょっとこっちきて、まずは落ち着こう。深呼吸して。」
「オーケー!じゃ、僕たちと一緒に上まで行こう。」
と言われて一人の方と一緒にTバーへ乗り込むととても簡単だった。。
それでもまだ動揺している私はストックを落とし、手袋も落とし、再びパニックしそうになると、後ろにいたもう一人が大声で
「安心して!全部落としても僕が全部拾って行くから!」
なんて、なんて親切な男たちだ。
途中どこから来たの?この雪はすごいだろー、数日したらパーフェクトなコンディションになるからね!隣村にあるお寿司屋がとても美味しいよ等々話してくれ、お陰で山頂に着く頃には気持ちも落ち着きました。
リフトを降りて改めてお礼を言うと「またティーバーで会えるといいね!笑 Have a nice ski!」と白い歯をキラキラさせた笑顔で颯爽と華麗な滑りで去って行きました。
心から感謝。その背中にダンケ、ダンケ、ダンケシェーン!と叫びました。
異国で、しかもこんな雪深い山の中で助けていただくと、その親切は深く身に沁みます。
私がそんなことになってるとも知らず、知っても大した同情も驚きもない男二人。
ティーバーぐらいさっさと乗れよな的な。
夫「行くぜ〜♬」
日が差して来ても厳しさは変わらない。
行ってしまった。。
待って待ってー! 二人はもうあんな所に。
レディーを置いてきぼりにするつもりか。。
こうしてレッスン&レッスンで散々連れ回され初日から大変疲れました。
おかげですっかり腹ペコだーっ。
ランチはフヌイユのクリームスープで温まり、揚げたてのコルドンブルーからとろりと出たチーズ。
旨っ!
オーストリアでは揚げ物に甘いベリー系ソースを合わせます。
最初は違和感があったものの、これが意外とハマる。
甘塩っぱさがクセになり、どんどんクラベリーソースを載せてしまう。
明日も食事を楽しみに滑ります!
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