
CassouletとClos Apalta☆
フランス南部のラングドック地方“Carcassonne”(カルカソンヌ )を旅行した時に初めて食べたのが、地元の伝統名物料理“Cassoulet”(カスレ)。
白インゲン豆とお肉の煮込み料理です。
お豆好きでお肉好きの私達にはツボ♡と、かなり楽しみに初カスレに挑戦したのですが、入ったお店が悪かった?!
当時はまだまだフランス初心者で美味しいお店を探す嗅覚も未発達。
今のように外出先でスマホで簡単検索等もできない時代だったので、中庭テラスで食事ができるなんて素敵♬と入ったお店は、おもいきりツーリストトラップ?!
(オーセンティックなカスレ。フランス語版Wikipediaより↓)
そこそこ待たされたのに出てきたカスレは温度ぬるめで、表面には白い脂の塊が…。
その脂は鴨脂で体にいいとわかっていても脂の塊を食べるのは…と、一気に私達のテンションは下がり、温め直してもらおうとも思ったのですが、午後に予約した美術館へ向かうべく時間的制約もあり、ゆっくりはしていられない…と脂を除きながら食べられるところまで食べました。
あのぬるい初カスレはなかなか忘れられず今に至る…な感じです。
そんなカスレを思い出しつつ、今日はカスレ風の煮込み料理作り。
と言っても、ちゃんとした作り方ではなく、家にあったもので作った我が家流。
カスレはその材料も地方によって微妙に違っているそうですが、主材料は白インゲン豆。
そこに本来はCassole(カソール)といわれる土鍋を使って、塩漬けの豚肉や羊肉、鴨やアヒルやガチョウのコンフィ、ソーセージ、トマト、玉ねぎやセロリなど香味野菜、ハーブを加えて煮込んだ後、オーブンに入れて焼きあげます。
台所の棚には白インゲン豆が思ったより少ししかなかったので、レッドキドニービーンズも追加☆
煮込み用の深鍋にオリーブオイルを入れてベーコン、玉ねぎ、ニンニクのみじん切りを炒めたところに粗挽きソーセージやラムソーセージと鴨のコンフィ(お取り寄せ)を加え、ローリエやハーブミックスと一緒にお豆を投入。
冷蔵庫に残っていたパプリカも。
底についた焦げをこそげ落としながらしっかり炒め、ある程度水分が飛ぶまで炒めた後、トマトペーストと塩少々、水を加えて弱火で煮込むこと1時間半。
平たいグラタン皿に移してパン粉を振って200度のオーブンで20分ぐらい焼きました。
そして完成☆
特にレシピも参考にせずに、かなり適当に作ってしまったのでイメージよりも水分多めになってしまいました…。
トマト感が強く出てしまったこと、レッドキドニーを追加してもまだなお足りなかった感じで本来のカスレらしい豆豆さが出せなかったことなど反省点は色々ですが、お味には満足。
鴨のコンフィや豚やラムのソーセージの味がしっかり染み込んだお豆がたまらなく美味しい!
更にこの料理をググっと美味しく押し上げてくれたのは、この赤ワイン。
Casa Lapostoll(カーサ・ラポストール)のClos Apalta(クロ・アパルタ )2005というチリワイン☆
私の中では チリワインと言うと早飲みで安くて美味しくコスパの高いワインのイメージでしたが、このワインはブラインドで飲んだらボルドーの熟成ワインと思ってしまうかも?な複雑さと味わい深さで、ソムリエール・ケーコはびっくり。
赤系&黒系の果実味に溢れ、バニラやコーヒーも感じられ、インパクトの強いしっかりめの印象なのですが、舌の上でどこにも引っかかるところがないと言うか、滑らかなシルクのようにスーッと体に入ってくる!と、個人的にはこれまで飲んできたチリワインとは明らかに一線を画してる♡と感激。
お正月特番の格付け番組のワイン編に使っていただきたい、とまで言ったら言い過ぎか?!
(きっとGACKT様には一瞬でボルドーじゃないとわかってしまうだろうけど…)
K「いや〜、これ!安ワインのチリにしてはびっくりですな」
夫「そんな安くないから…。しかも2005年、当たり年だから」
K「あ、、そーなの」
調べてみると、カーサ・ラポストールは、世界的に有名なリキュール「グラン・マルニエ」の創設者の曾孫のアレクサンドラ・マルニエ・ラポストールが、1994年にチリのコルチャグアに設立したワイナリーだと知りました。(と知ると資金繰りも潤滑そうな…)
チリではフィロキセラの被害を受ける以前のフランスから持ち込まれた苗木が健全に育っていることでも知られていますが、中でもアパルタは、その75%が樹齢50〜80年なのだそう。
と、知るとこのワインがフランス伝統料理と合うのもわかる気が。
家ではソムリエールぶっていても抜栓して飲むだけ…。
ワインのウンチクはさっぱり増えませんが、この1本はしっかり舌で記憶したい美味しさでした。
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パリの1枚。
夜明け、アンヴァリッド (L'hôtel des Invalides)への道。
誰もいない、車もない!と思ったのですが、もたもたしてたら向こうから1台車がきました…。
ほんの一瞬でも誰もいない瞬間@パリに遭遇すると、その眺めを独り占めできたみたいでちょっと嬉しい。
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