
Eglise Saint-Roch(サン・ロック教会)
いつも素通りしてしまっていたパリ1区にある"Eglise Saint-Roch"(サン・ロック教会)。
前を通るたびにそのうち入ってみようと思っていたものの、その機会を逃していました。
外の空気が気持ち季節には、教会前の階段にたくさんの人が腰掛けてデジュネのサンドイッチ
などを頬張る姿を目にする教会。
今日は静かに祈りたいな...と思ったすぐ後にこの教会前を偶然通ったのがきっかけで初めて
中へ入ってみました。
間口は狭いのに、まずは中の広さに驚きました。正面から奥までその長さ約130メートル!
この教会は、イタリアでペスト患者を助けた聖人サン・ロックに捧げられた教会で、
1653年にルイ14世の時代に建設が始められ、1754年に完成。
多くの宗教画や彫刻があり、コンサートなども頻繁に開かれることから「芸術家の教会」と
呼ばれているそうです。
なるほど、確かに側廊にはたくさんの宗教画。
そしてステンドグラスも美しい。
教会の真ん中あたりで上を見上げるとクーポール。(ブレしてまった...)
1750〜1770年にかけて神父Jean-Baptiste Marduelによって、当時著名な芸術家の絵画や
彫刻の設置がされたものの、フランス革命の際にそのほとんどが破壊、略奪されたそうです。
現在は、サン・ロック教会に元々あった美術品はほとんどなく、18〜19世紀の重要文化財
の宗教芸術が集められた教会に。
袖廊の左側にはJoseph-Marie Vienによる絵画Prédication de Saint-Denis(聖ドニの宣教)。
右側にはGabriel-François DoyenのLe Miracle des Ardents(アルデンの奇跡)。
そして思わず息をのんでしまったのは、一番奥にあるLa chapelle du Calvaire(ゴルゴダの礼拝堂)。
1760年に建築家Étienne-Louis Boulléeによって建造されたもの。
天井画に見惚れ、視線を落とすと
正面に立つと聖母の礼拝堂があり、
そしてその裏側も回廊になっていて、奥へ進むとキリストの十字架があります。
蒼味がかかったグレーのその佇まいは、そこにあるようで、でも実は存在しような、
そんな不思議な気持ちなりました。
立派なパイプオルガンも歴史的文化財。
たまたまオルガンを練習している方がいて、その綺麗な音色を聞くこともできました。
そしてしばらくここで祈りを捧げました。
この教会には17世紀の劇作家Pierre Corneille(ピエー・コルネイユ)や造園家André Le Nôtre
(アンドレ・ル・ノートル)らが埋葬されているそうで、イブ・サンローランの葬儀が行われた
ところとしても有名だそう。
最後にもう一度とゴルゴダの礼拝堂で手を合わせた後、天井から自然光が差し込んでパッと
明るくなり、なんとも言えぬ神々しさを感じました。
久しぶりに教会に入ったのですが、ショッピングに便利なサントノレ通りに面した
このサン・ロック教会が思いのほか大きく、そして美術品が多いことを知り驚きました。
まだまだパリには知らない教会もたくさんあるので、時々こうして訪れて静かにお祈りする、
自分と対峙する時間を持ちたいと思いました。
おまけのパリは「かわいいtorchon」をBelle et Bonneで
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à demain(^.^)/~~
<info>
Eglise Saint-Roch(サン・ロック教会)
296 Rue Saint Honoré, 75001 Paris
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