
ボーヌへ来たらHôtel-Dieu
Beaune(ボーヌ)に来たらやっぱり入っておこう♪なHôtel-Dieu(オテル・デュー)。
外観はこんな感じで地味なのですが、
中へ入るとそこは艶やかでカラフルなボーヌのシンボルでもと言える美しい屋根瓦の館。
実際はもっと黄色い瓦が綺麗な発色なのですが、綺麗に写せず(>_<)
Hôtel-Dieu(オテル・デュー)とは「神の館」という意味で、こちらは1443年に「ブルゴーニュ公国」
の宰相二コラ・ロランとその妻によって創設された病院でした。
「ブルゴーニュ公国」が今のブルゴーニュ地方に留まらず、フランス東部からベルギーを含み
ドイツ東部を含む欧州で栄えた公国だったことを思い知る、贅沢な造りです。
まずは当時を再現した病室へ。
壁に沿って並んだベットは木製で赤いカーテンがつき、温かみを感じるもの。
この病院は貧しい人達に無料で医療を施した救済院で、その運営費用は王侯貴族から寄進された
葡萄畑とそこで生産されるワインを財源としていたそう。
1971年まで実際に病院として使用されていたというので驚きました(@_@)
天井を見上げると、梁にもデザインがあってカラフル。
よーく見ると、おもしろい顔した人?猿?が。
魔除けみたいなものなのか?!
そして病室の一番奥には美しいステンドガラスのある祭壇があります。
館内は病室の他にいくつも部屋が公開されていて医療器具なども展示されています。
軽く先端恐怖症の私はそういう器具を見るのが怖くてちょっと苦手(>_<)
こちらは薬品室。ずらっと並んだ薬瓶が圧巻。
"Sang Dragon"(ドラゴンの血)ってどんな薬なんだろ?
元気が出そうというか強靭な体になりそう。
キッチンは使い勝手が良さそうだし、改めてブルゴーニュという地域が食にワインに
豊かな土地だったことを感じさせる部屋。
調理をするマネキン・ナースの前にはウサギが(^u^)
そして最後に観たのはSalle de St.Louis(サン・ルイの間)にあるフランドル画家・
Rogier Weyden(ロジェ・ヴァイデン)の「最後の審判」。
細密画なので細部をよく観れるよう自動で動く大きなルーペが上下左右を行ったり来たり(@_@)
大天使の着た洋服の装飾など本当にとても細かく描かれ、天国と地獄の対比が観るものを
引き込むthe宗教画という感じ。
この病院にいた患者たちはどんな想いでこの「最後の審判」を見たのだろう?
怪我や病気が治った後、自分の最期を覚悟した時など、それぞれなのでしょうが
もし自分が最期の時に見たらどんな気持ちになるのかな...と思いながら鑑賞しました。
ところで、このHôtel-Dieu(オテル・デュー)はワインのオークション会場としても有名。
ここでセリにかけられるのがHospices de Beaune(オスピス・ド・ボーヌ)の樽ワイン。
オークションは、毎年11月の第3日曜日に行われます。
2005年にChristie'sが仕切るようになってから一般個人も参加が可能になったそう。
その前日と翌日の3日間がLes Trois Glorieuses(栄光の三日間)と言われるワイン祭り☆
そんな賑わうボーヌもいいけれど、落ち着いたボーヌもいいな~と思った、静かなお正月の
ボーヌでした。
おまけのパリはBelle et Bonneで(^_^)/~
(http://belleetbonne.blog.fc2.com/)
<INFO>
Musee de l'Hotel-Dieu
ARCHIVE
MONTHLY