
La Traviata(ラ・トラヴィアータ)〜道を踏み外した女〜
最近はオペラより歌舞伎に私の興味は傾きつつあったのでオペラはご無沙汰。
でもオペラ・バスティーユで大好きなLa Traviata(ラ・トラヴィアータ)が上演されるという
ので久しぶりのオペラ鑑賞に出かけました★
La Traviata(ラ・トラヴィアータ)は、Alexandre Dumas fils(アレクサンドル・デュマ・フィス)
による原作La Dame aux camelias(椿姫)に基づきフランチェスコ・マリア・ピアーヴェが
台本を書き、1853年にGiuseppe Fortunino Francesco Verdi(ジュゼッペ・ヴェルディ)が
発表したオペラ★
日本では「椿姫」と呼ばれることが多く、バレエにも同じ内容の演目もあってとても有名☆
舞台は全3幕で約2時間。休憩が30分ずつ2回。
メインとなる登場人物は、ヴィオレッタ・ヴァレリー(パリの高級娼婦)、アルフレード・ジェルモン
(田舎者青年)、ジョルジョ・ジェルモン(アルフレードの父)の3人。
今回のカーテンコールの画像と舞台画像(出典・パリオペラ座公式サイトhttps://www.operadeparis.fr/)
とともにざっくりなあらすじ&感想を♪
第一幕は、舞台右半分が主人公ヴィオレッタの寝室。
そこには、マネのOlympia(オランピア)の絵が飾ってあり、娼婦だと言われるオランピアの絵が
娼婦ヴィオレッタの寝室に飾ってあるという設定が面白い。
舞台左半分では、華やかなパーティーが繰り広げられる設定で幕が上がりました。
時は19世紀半ば、舞台はパリ。
社交界の人気高級娼婦ヴィオレッタの館で今宵も華やかなパーティーがスタート☆
そこに田舎者青年アルフレードがやってきて「乾杯の歌」を歌って盛り上げます♪
(アルフレード役のIsmeal Jordiさん↓)
誰もが聞いたことがある有名な曲「乾杯の歌」をナマ歌で聴くと体はワーっと熱くなる感じで
感動的でした♫
ヴィオレッタに以前から思いを寄せていたアルフレードは 二人きりになると、その思いを告白♡
娼婦の自分が本物の恋愛をするとは思っていなかったヴィオレッタは戸惑いを覚えるのでした〜。
2回の休憩はそれぞれ約30分あったのでサンドイッチ&シャンパンもゆっくり♪
2幕目は、舞台右半分がオペラ・ガルニエ宮のような大理石の大階段。
ここではまた華やかなパーティーが催されました。
舞台左半分は大きなポプラの大木が1本ある庭園風の設定。
アルフレードの愛を受け入れたヴィオレッタは社交界を離れ、パリ郊外の家で静かに幸せに
暮らしていました。
そんな幸せは長くは続かず...
ある日アルフレードの留守中に彼の父ジェルモンが訪ねてきます。
ヴィオレッタが全財産を売り払って二人の生活を支えようとしている事を知ったアルフレードは
自分でもなんとかしようとがむしゃらに一人パリに向かっていたのです。
ジェルモンは、ヴィオレッタの娼婦という過去が、娘(アルフ レードの妹)の縁談に差し障るので
息子と別れてくれ〜!と迫ります
(ジェルモン役のLuca Sarsiさんの声は、太く響き渡るバスは迫力あり過ぎなほどでした↓)
アルフレードのパパ、ズルい!
娘の縁談を持ち出しして遠回しにヴィオレッタを責める...。
息子の相手があんたじゃ困るんだよ、とは言わないけど、たぶん遠回しな言い方の方が人を
ゆっくりじっくり人を傷つけるよね...と思う。
ヴィオレッタは自分も本気でアルフレードを愛していると訴えますが、受け入られず...。
結局ヴィオレッタはアルフレードと別れることにし、家を出てしまいます。
若い二人なんだから親に反対されても、駆け落ちでも何でもすればいいのに〜!
やっぱりヴィオレッタの中では自分が娼婦だったことが負い目なのかな...。
別れの置き手紙を読んだ何も知らないアルフレードは、彼女の裏切りに激怒。
ヴィオレッタはパリの社交界に戻り、かつてパトロンだった男爵と登場。
ヴィオレッタを追ってきたアルフレードは、彼女を罵り侮辱して彼女を傷つけるのでした。
ヴィオレッタが戻った社交界での劇中劇が華やか!
男装の女性マタドール、女装の男性ジプシーが舞台を盛り上げました。
3幕目の舞台はヴィオレッタの寝室。
難病におかされていたヴィオレッタはベッドで横になっています。
自分の最期を覚悟し、身辺整理も終わり死を待つのみ...。
そこへアルフレードが駆け込んできました。
全ての事情を父から聞いた彼は、彼女に許しを請います。
二人はまた一緒に暮らすことを誓いますが時すでに遅し...。
ヴィオレッタは過ぎ去った幸せな日々を思い出しながら息を引き取ります。<FIN>
とりあえず、ヴィオレッタが息を引き取る前にアルフレードの誤解が解けて良かった!
ヴィオレッタを演じたErmonela Jahoさんは幕がおりてカーテンコールで挨拶する時には
本当に燃え尽きた感がありました。
この日の観客は誰よりこのソプラノ歌手Ermonela Jahoさんに魅了されたと言っても過言じゃない♡
その声は美しく、表現豊かな演技で観客をぐいぐい引き込んでいきました。
どんな楽器よりもヒトの声は心に訴えるものがあるな...と感じさせる歌唱力でした。
厳しいと言われるパリの観客達があっという間に総立ちになりスタンディングオベーション☆
久しぶりに観たオペラでしたが、とても面白かったです(●^o^●)
個人的にはヴィオレッタは最期は愛する人の腕の中で死ねて良かったと思う。
が、アルフレードはどうよ?純粋なイイ人かもしれなけど...。
世間知らずでパパがいないと何もできないただのボンボン。
この出来事をきっかけにアルフレードの生き方は変わるんだろうか?
そんなことを考えながら、
K「La Traviataって道を踏み外した女って意味なんだって。ヴィオレッタは道を踏み外したと
言えるのかな?」
夫「どうだろね。でも俺はヴィオレッタの生き方は疑問。結局常にオトコがいないとダメって
ことでしょ。」
K「そんな完全に自立したオンナって実際そんなにいないでしょ?!」
夫「それにしてもアルフレードは馬鹿な男だ。」
K「そこを言ったら...。でもダメンズは意外とモテるのも現実。」
と、いつものように観賞後は勝手なことを言い合いながら帰り道を急ぎました。
À demain(^_^)/
おまけのパリは、来年から♪をBelle et Bonneで
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