
耳慣らしに「Loin du Périph」☆
先日からの渡仏のためのあれこれ準備と合わせて意識しだしたのが、フランス語を聴くこと。
コロナ禍ですっかり日常から遠ざかってしまった感のある「音」としてのフランス語。
夫「そろそろフランス語に耳を慣らしておかないとまずくないか?」
K「だよね。とりあえず映画でも。なんかおもしろそうなのある?」
夫「あるある、オマール・シー主演のコメディ」
という訳で、Netflix 映画の『アンタッチャブルズ:ザ・リターン』(原題:Loin du Périph/英題 THE TAKEDOWN)を観ました。
(画像はNetflix公式サイトより)
監督は、「トランスポーター」シリーズや人気ドラマ「Lupin」(ルパン)などで知られるLouis Leterrier(ルイ・ルテリエ)、そしてOmar Sy(オマール・シー)と Laurent Lafitte(ロラン・ラフィット)のW主演のポリスアクションコメディ。
本作は、2012年公開の「アンタッチャブルズ」(原題 De l'autre côté du périph)の続編。
そうとは知らずに観たのですが、前作を知らずとも二人の刑事の関係性もわかりやすく、十分に楽しめるストーリーでした。
いつも通りネタバレなあらすじは割愛ですが、そのざっくりなストーリーは、
バックグランド、キャリアはじめ見たままのスタイル、ファッション、嗜好もまったく異なる2人の警官ウスマン(オマール・シー)とフランソワ(ロラン・ラフィット)は、昔一緒に働いていたものの、今はそれぞれ違う管轄で違った人生を歩んでいました。
そんな2人がある殺害事件をきっかけに再びタッグを組んで、新たな捜査のためフランスのアルプスの、とある町へ赴く。
単なる麻薬取引トラブルと思われた事件の裏には、大きな犯罪と陰謀が絡んだいた…。
凸凹コンビが繰り広げるドタバタアクションコメディは、あるあるなストーリー展開なのですが、随所にフランス的笑いが満載、ベタだけど笑ってしまうシーンの連続。
でもそんな笑いだけでなく、これは極右政党を皮肉ってます?!なウィットや格差社会・人種差別問題もブラックジョークにして自虐的に表現されていることにちょっと驚きました。
そこで映画の原題『Loin du Périph』が気になりました。
Périph(ペリフ)って何?
ちょっと調べてみると、Périph(ペリフ)とは、Boulevard Périphérique(ブルヴァール・ペリフェリック)の略で、都市部を環状に取り囲む都市高速道路のことだと。
パリ中心部から見てペリフを超えた側=郊外は、治安なども悪く何かと問題の多いエリアとされているところ。この映画の前作ではそういった郊外を背景に差別、格差等に触れたことが想像できますし、本作はパリのペリフからは離れた(Loin du)なアルプスが舞台ですが、社会問題や今時な風潮に触れながら展開していたことが腑に落ちました。
映画やドラマはタイトルで印象が変わることも多く、タイトルを意識して鑑賞するとまた感じ方も変わりると個人的には感じています。タイトルは大事。
K「面白かった〜!」
夫「そうなんだけどけど、、でも俺全然フランス語についていけなかったんだけど。拾えた会話がほとんどない。ヤバイぞ、これは…」
K「この人たち、すんごい早口だもん。私達にはついていけなくて当然。もっとゆっくり話してシルヴプレ〜ですよ」
夫「・・・。言葉がわからないのはストレスだ」
K「じゃ今日から日本語禁止!」
その結果、ずっとボディランゲージになってます…。
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