
Louis Vuitton☆財団コレクション
気持ちよく初夏の青空が広がった日、すっかりお気に入りのパリ西部、ブローニュの森の中にある“Fondation Louis Vuitton”(ルイ・ヴィトン財団美術館)へ。
ちょっとパリの真ん中から離れただけで広々と緑が広がり解放感大♬
この日はとても爽やかに気持ちがいい日だったので、鑑賞後にゆっくりと庭園も散歩しました。
あまりの気持ち良さにしばしベンチに座ってシエスタをしていると、
目の前に鴨!
プリプリとお尻を振って歩く姿が可愛くて、思わず後をつけてしまった。。
こうして広がる緑の中に聳える建物はアメリカの建築家フランク・ゲーリー氏の設計。
19世紀のフランス特有の鉄骨とガラスの建築から着想を得たヨットや船をイメージしたもの。
天気が良い日は太陽光と鏡の反射がとても美しく、かっこいい☆
そしてこの日も予約をして出かけたのですが、予約時間15分前には既に長蛇の列。
木陰は気持ちいいものの、直接日光を浴び続けているとジリジリと暑い!と思っていると、
「パラソルはいかがですか〜?」
と、嬉しい日傘のサービス。
日傘をささないと言われるフランス人もぼちぼち借りていました。
もちろん私も借りて並んでいると、5、60代と思しきカップルがやってきました。
そして私達の目前のフランス人女性に
「これは11時半の予約の列?あら、長いわね〜、暑いわね〜」と。
まるで知り合い、友人のようにとても自然に話しかけて会話スタート。
この感じってこれまでも何度か経験したことがある…。
この人達は、ラインカッター! 行列割り込み人。
パリに暮らして驚いたことの一つが、わりと平気で割り込みする人がいること。。
(美術館の模型)
K「この人達、私達の前に割り込む気だよ」
夫「ダメ!」
K「だよね〜、みんなこうして暑い中を並んでるんだし」
見るからに外国人、アジア人な私達には言葉の問題もあるだろうと思われるのか、日本人は黙って受け入れてくれると思われるのか、過去にも何度かこうして前のフランス人に友達然として話しかけながら割り込むというパターンを経験しました。
ちょっと抗議したこともあったのですが、相手は無視し続けるか、
「実は足が悪くて…」
「私はおばあちゃん(そんな年齢じゃない)だから並ばなくていいの!」
と返されたことも。
が、そんな彼女達に限って館内に入った途端、脱兎の如く!
(これも現代アート☆下にいるとなかなかみんな気がつかない様子)
今回は暑さのせいか?私の心はどんどん狭くなりまして、どうしても割り込み行為を許す気になれず。
ジーッと睨みながら聞こえるように夫と二人で英語、フランス語、日本語でブツブツ小言を繰り返しました。
その結果、彼女達はそこから離れたので、並ぶ気になったのね〜!とホッとしたのも束の間、私達のすぐ後ろのマダムに
先ほどした会話と全く同じ「これ11時半の列?暑いわね〜」な会話を展開。
そして見事に割り込んでいました。。
その割り込みに対して後ろにいたマダムは、私と目が合うと眉毛をググっと上げて「仕方ないわね」な様子のボーディランゲージ。
大したことじゃないと思う反面、こうして割り込まれては暑い中最後尾に並んでいる人たちは益々遅くなり気の毒。
割り込みはやめて欲しいな…と思いながら予約時間から20分遅れで入館し、気を取り直して美術鑑賞となりました。
この日鑑賞したのは、財団コレクション“The Collection Of The Fondation. A Vision For Painting”。
1960年代から現代までの絵画作品70点をセレクションしたもの。
ほとんどの人は特別展へ向かったので、こちらはどのセクションも空いていました。
ゲルハルト・リヒター、アレックス・カッツ、ジーザス・ラファエル・ソトを初めとする23作家の作品の数々。
と言っても私は現代作家さんについて詳しくないので、ほとんど初めて目にするものでした。
Daniel Buren
Jesus Rafael Soto
遠目には二次元に平たく見えるけれど、
近寄るとそれは立体的な三次元な作品だったり。
Ettore Spalletti
こう言った色のみの表現にマーク・ロスコの作品を彷彿とさせられたり。
スペース的なこともありますが、どのセクションも空いた中で唯一ちょっと長い行列ができていたのが日本人アーティスト、草間彌生さんのコーナー。
オープン以来こちらでの展覧会はいずれも興味深く、個人的には新たな発見も色々で楽しい美術館なので、今後はまたどんなものが鑑賞できるのか楽しみな“Fondation Louis Vuitton”(ルイ・ヴィトン財団美術館)です。
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