
Mittagessen☆気になるあの方と!
9時からみっちり4時間スキーを滑った後(休憩なし)は、着替えてゆっくり“mittagessen”(ランチ)タイムです。
朝昼晩3食付きのフルボードの宿泊なので毎日ホテルのダイニングでいただきます。
ランチは4皿構成☆
まずはサラダバーで、好きなものを好きなだけいただくビュッフェ形式。
(私がハマったのは右真ん中のTOFUマリネ。普通の豆腐とよりずっと固め、と言っても高野豆腐とも違う)
そして日替わりスープ。
(ネギのクリームスープ)
メインは肉、魚、ベジタリアンからのチョイス。
ランチは特に腹ペコなので肉料理をチョイスことが多いです。
(チキン胸肉のパネを照り焼きソースで)
デザートは2種類からの選択。
(ヨーグルト&ストロベリーのセミフレッドケーキ)
そんな毎日ですが、毎日同じテーブルでいただくのがダイニングルームのきまりで、私達は昨年と同じ席。
気難しそうで、40年以上このホテルの常連、重鎮フリードリヒさん(仮名)のお隣り。
アルコールは飲まないフリードリヒさんのテーブルにはランチ&ディナーに必ず特製クランベリージュースが用意されています。
ホテル従業員はじめ多くのゲストに一目置かれる彼は、このスキーブログでもすっかりお馴染みキャラクター?!
これまで挨拶程度だったのですが、今年は再会してからなんだかとても私達ににこやかな笑顔を向けられるのでちょっとびっくり。
「今年はいつまで滞在ですか?」「あなたたちのスキーガイドは誰ですか?」などと彼の方から聞いてきたし。
とは言えそれ以上の話もないと思っていたのですが、先日彼とエレベーター前で遭遇すると、
F「このところディナーテーブルに姿が見えないけど?どこに消えたのかな?と思ってましたよ」
夫「〇〇さんや〇〇さんにお誘いいただいて彼らのテーブルでディナーをご一緒してました。でも今晩は自分たちのテーブルに戻ります」
F「そうでしたか。では今晩お会いするのを楽しみにしています」
K「はい、今晩!」
(一番好きな地元チーズのクリームスープ、臭旨い♡)
夫「おいおい、どーなんっての?フリードリヒさんからあんなこと言うなんて?!」
K「私達を嫌ってはいないってことは確かかな?でもみんなにナイスになった感もないよ」
K「だって去年同様に向かい側にいるドイツ人ムッシュには相変わらずノースマイルで話しかけられても嫌そうな顔してる」
(仔牛肉のパテ。これは去年の方がクリームソースで好きでした。付け合わせ野菜も冷凍食品ぽいぞ〜。こんな日はシェフのオフ日)
そして数日ぶりに自分たちのテーブルでのディナー。
F 「こんばんは」
K「ただいまです!」
F「笑」
え、、、フリードリヒさんが笑った!
その笑顔がなんとなく心の扉が開いた瞬間に見えたので、つい私も
K「あ〜、やっぱり私はここで食事をするのが好きです!」
F「ふふふ、わかるよ。ここがとても静かだからね。私も同じだよ。向こうの輩はうるさいからね…」
K「正直言うと私はパーティーも社交もあまり得意じゃなくて…」
すると彼が眼鏡を外してズズッとにじりよる感じで近づいてきたと思ったら小声で、
F「その気持ちもよくわかるよ!私も全く同じだから(アルカイクスマイル)」
(私としては煮込み肉より付け合わせのガレットが唸る美味しさだった)
夫「君さ、あのフリードリヒさんによくあんなこと言えたね」
K「なんとなく言える雰囲気で」
それ以降どんどんフリードリヒさんとは話すことも増え、毎日ランチの時は必ず
「今日はどこで滑ってきたのですか?コンディションはどうでしたか?」と尋ねてくるようになりました。
(ビーフストロガノフ。サワークリームが欲しかったな…by夫)
そして先日、
夫「あの〜、フリードリヒさんはミュンヘン出身と伺ったのですが…」
F「いいえ、出身はハンブルグです」
すると、そこから彼が自分で自分のことを話し出した!
ざっくりまとめると、彼はハンブルグに生まれ、ミュンヘンでビジネスに成功。
今は仕事は完全リタイア。
冬はこのホテルに3ヶ月滞在(去年まではここに2ヶ月、同じ村の別のホテルに2ヶ月の雪山ホテル暮らしは計4ヶ月だったけれど)。
生まれ故郷のハンブルグには3ヶ月滞在で、それ以外の半年は〇〇にお住まい。
基本的にはタックスヘブンの〇〇島が生活拠点だそう。
(アンガスビーフのタリアータ。これはとても美味しいお肉でした!)
夫「〇〇島ですか〜」
K「どこそれ?」
夫がブラブラブラっと位置説明を話す姿に笑顔でうなづくフリードリヒさん。
夫「僕達は行ったことないですが、素晴らしいところだと聞いてます」
F「本当に良いところですよ」
K「へーー。ビューティフルライフですね」
F(笑顔)
翌日オーナー夫妻にフリードリヒさんから伺った話をすると夫妻もびっくり。
「もちろん私達は彼が〇〇島に住んでいることは知っていたけれど、その前後も含めて彼が自分で自分のことを他の人に話すなんて滅多にないことよ〜。聞いたことないかも?!」と。
だから実際みんな彼はミュンヘンにお住まいだと噂している。
(仔牛のレバーステーキ。レバー嫌いでも美味しくいただけそうに調理されて)
と言うわけでフリードリヒさんがなぜ私達に話してくれたのかわかりませんが、日に日に確実に親しくなってます。
夫「実は圧の強いマダム〇〇からディナーに誘われてます」
F「ほほ〜、それは大変だね」
K「私、超ナーバス。サバイヴできないかも…」
F「ハハハ!なんとかしてあげたいがそれは私にはなんともしがたい。グッドラック!おやすみ♬」と笑顔で去っていきました。
(キャラメルムースにマンゴー&キウイフルール。デザートは年々甘さ控えめ傾向)
6年目にして初めて知ったフリードリヒさんのあれこれですが、相当なお金持ちのようです。
このホテルに集うドイツ人、そしてフランスでもそうですが、ヨーロッパでは一見地味というかブランドなどが露骨に見えないファッションで初対面では自己アピールも控えめで、その外見からはすぐにはわからないものの、よくよくお話を伺い、自宅に招かれて初めて豪邸住まいと知り「すんごいお金持ちだったんだ!」(←なんともストレートな言い方ですが)とか、名前から貴族だとはわかっていたけど想像を越える貴族っぷりに唖然とすることもあるあるです。
打ち解けると魅力的なフリードリヒさんなのでした。
ARCHIVE
MONTHLY