
PATOU☆パトゥのミディドレス
1年ほど前からフィガロ本誌をはじめ多くの雑誌で見て気になっていたのが、復活再生のフランスブランド“PATOU”(パトゥ)。
(以下2枚の画像はオフィシャルサイトより)
そもそもの始まりは、1887年フランス・ノルマンディー生まれのJean Patou(ジャン・パトゥ)が1919年に自らの名を冠したクチュールメゾン、JEAN PATOU(ジャン パトゥ)をパリにオープンしたこと。
シンプルなイブニングドレスからカジュアルシックな日常着は瞬く間に評判となり、1920年代に人気沸騰、当時はガブリエル・シャネルのライバルと称されるほどの人気ぶりだったそう。
ですが、ジャン・パトゥは36年に49歳の若さで死去し、その後は経営は義兄が引き継ぎ、デザイナーにはカール・ラガーフェルド、クリスチャン・ラクロワ、ジャンポール・ゴルチエなど錚々たる人達がこのメゾンで働きました。
(↓ジャン・パトゥ氏)
2018年に LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン グループが買収し、ブランド名がJEAN PATOU(ジャン パトゥ)からPATOU(パトゥ)へと変更に。
と、そんな記事を繰り返し目にしていたので、直接触れる機会があれば…と思っていたら、先日西武渋谷店セレクトショップ“COMPOLUX”(コンポラックス)で遭遇。
しかもセールで♬
長年お世話になっているバイヤーNさんからもその歴史やデザインコンセプトをざっくり伺いました。
Nさんのオススメポイントは、パトゥは毎シーズン定番ラインを継続すること。
ジャケット、スカート、ニットなど定番アイテムは毎シーズン変わらず、それは流行に左右されず長く楽しめるアイテムばかり。
それらの定番アイテムにコーディネートしやすいシーズンの新作が登場すると。
という訳でいくつか試着させていただきました。
Nさんによると、パトゥに限らず最近は有名老舗メゾンがあえて前シーズンと同じものを作ってランウェイ冒頭で再度一部紹介しているそう。
そんなお話を伺うとファッションの世界もどんどん持続可能な方向を向いているのかな?と思います。
シーズンごとにテーマがガラッと変わるのも面白く、色々なファッションを楽しみたいと思う一方で、リアルクローズとなると自分の好きなベースラインを保ちつつトレンドはちょっとスパイス的に取り入れるぐらいで…と思う今日この頃です。
という訳で、今回選んだ一着は、Twisted neckline pleated midi dressと記載された真っ黒なミディドレス。
一目惚れポイントその①は、クラシックな雰囲気♡
元々はジャン・パトゥ氏がかつて制作したことがある、アーカイブにデッサンが残っているデザイン画をヒントに現デザイナーのGuilaume Henry(ギョーム・アンリ)氏がクリエイトしたもののひとつだそう。
K「ギョーム、ギョーム、アンリ、アンリ、アンリ…どこかで聞いたことがあるような」
N「ふふふ、以前ケーコさんがよくお召しになっていたCARVEN(カルヴェン)をやっていた人ですよ!」
なるほど!
いつもなんとなく好きだな~と感じるものは、メゾンが変わってもデザイナーが同じだったり、好きなデザイナーさんの弟子だったりするので好きなものはブレてない!と感じます。
一目惚れポイントその②は、黒の色味と質感。
(↓バックスタイル)
黒は遠目には何でも同じように見えがち?ですが、間近で見るほどに光沢や触感が違って個性を感じます。
このドレス生地は一瞬シルクかなと思ったけれど、ややしっかりめのポリエステル。
滑らかで肌に心地よくフィットして着心地がよく、ポリエステル?!と、ちょっと驚きました。
どうでもいいことですが、肌質は丈夫な方だったのですが、最近体質が変わったのか化学繊維によっては肌荒れ(首&デコルテが赤くなる)するようになってしまったので素材チェックは重要。
K「やっぱり私は繊細ちゃん。本当はデリケートだったっぽい」
夫「スポイルされただけだ。野山を駆け回っていたあの頃に戻れ」
K「・・・。」(いつだよ…。確かに子供の頃はワイルドだったけど)
一目惚れポイントその③は、ユニークな袖。
肘下から袖の内側がこんな風に開いているので、
袖口のボタンを留めないとケープっぽいラインになります。
ただ私は基本的には寒がりなので、ボタンは留めて着ます。
留めると普通のスリーブ。
生地たっぷりのプリーツスカートは動くとパッと広がり、その揺れ具合がエレガント♡
今シーズンはヘビロテ確定の復活フランスブランド“PATOU”(パトゥ)のドレスです。
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パリの1枚。
どこを撮っても絵になるパリですが、ハッ♡と息をのむ瞬間に遭遇すると感動ひとしお。
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