
再会のカイユボット展
会期終了間近!
というワケで以前コメントで教えていただいた只今「ブリヂストン美術館」で開催中の
「カイユボット展」を鑑賞に行ってきました。
モネ、ドガ、ルノワールなど大人気印象画家に比べると、ちょっと知名度は低い
Gustave Caillebotte(ギュスターヴ・カイユボット)。
あまり注意して鑑賞したことがなかった画家なのですが、オルセー美術館の印象派とモード展で
見た絵は、ふんわりした優しい印象で記憶に残っていました。
その絵「パリの通り、雨」に東京で再会☆
改めてみると、やっぱりイイ絵。
パリは雨が似合う。
傘を持たずに濡れ鼠状態の今のパリっ子よりエレガントさもある!?
カイユボットについて何も知らないので、この機会にじっくり鑑賞することに。
自画像
カイユボット(1848 - 1894)は、パリの裕福な実業家の家に生まれ、法律学校を卒業後
画家を志すことに。
印象派の画家と知り合い、その後対立することも多い画家たちの意見調整役や資金援助を行うなど
印象派展の継続に尽力、経済的な支援を続けたことを知りました。
彼の画家としての制作期間は約20年。45歳という若さで亡くなったことには驚きました。
「昼食」は、カイユボットと弟の自宅でのランチシーン。
インテリア、執事がいることかもからも裕福な様子がうかがえる一枚。
「ヨーロッパ橋」は駅を見下ろす労働者と優雅なカップルを一枚の絵の中に淡々と対照的に
描いた一枚。
優雅カップルの紳士は、カイユボット本人がモデルなのだそう(*_*;
「プティ・ジュヌヴィリエの平野、黄色い畑」からはパリ郊外のプティ・ジュヌヴィリエに
土地を買って楽しんだ田園生活の一端が垣間見える感じ。
そこに影や暗さは感じられない。
食べるために描く必要がなかったカイユボットの絵からは、どんな絵もやっぱり優雅さや
余裕か感じられ、苦しいとか切ないとか悲しさはないな~と。
5歳下の弟マルシャルとも仲良しだったみたいで、一緒に夏は別荘でボートを楽しんだりしたそう。
マルシャルは19世紀に誕生したばかりの写真に夢中に。
本展ではマルシャルの撮影した写真も多く展示されいましたし、カイユボット自身もカメラに
親しんだそうで、兄弟がお互いに刺激し合ったことが想像でき、カイユボットの絵の構図は
写真的なものも多いことも今回の展覧会で知りました。
生活のために絵を売却する必要がなく、作品が人目にふれる機会の少なかったというカイユボット。
そのため画家としての評価が遅れ、近年見直されている画家の一人なのだそう。
明るい彼の絵は部屋に飾ったら明るくなるんだろな~と思いながらの鑑賞でした。
おまけは、Belle et Bonneで(^_^)/~
(http://belleetbonne.blog.fc2.com/)
<INFO>
ブリヂストン美術館
東京都中央区京橋1-10-1
*カイユボット展は2013年12月29日まで
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