
パリのアパルトマン☆
今から16、7年前パリに数年暮らすことなった時(当初2、3年の予定でした)まず最初に取り組んだのは、やはり物件、アパルトマン探し。
土地勘など一切無いのは勿論、それまでパリやフランスに特に興味もなく、フランス映画さえほとんど観たことがなかったのでパリの住宅がどんな感じなのかまるで知らず、時々雑誌で見る程度という状態でした。
初めての物件探しは、日本で紹介された不動産屋さんを通じて。
今のように簡単にインターネットで情報も入手できなかったので、自分であれこれ調べたり、比較検討もできず、何をするにも時間もかかりましたし、とにかく驚いたのはパリの物価。
ぼんやり想像していたよりもずっと高くて。
こんなに家賃が高いのに狭い、暗い、バスタブが無いってどういうこと?
シャワーも水圧が弱いぞ、その上シャワーの使用量に限界があるってどういう水システムなの?タンクって?!
お隣りさんの音が結構聞こえてきますけど…。
エレベーターがない?あった!と思ったら2人くらいしか乗れないタイトさ。
予備知識が何もなかっただけに物件まわりをしながら驚きの連続、雑誌でチラ見した「素敵なパリのアパルトマン」な雰囲気とはだいぶ目の前の現実に隔たりを感じました…。
それから何度かの引越をしながらパリの住宅事情も知るようになり、友人宅へお邪魔したりする中で素敵なお家もたくさんあることを知りましたが、エレベーターが無いとかバスタブが無いことはあるあるなこと、水まわりトラブルも普通。
無知で知らないことだらけの中でのパリのアパルトマン探し&住んでみたいくつかは、困ることや疲れることは色々だったものの、振り返るとどんな物件も面白かったと今は思えます。
と前置きが長くなってしまいましたが、先日久しぶりに本屋さんで手に取ったのが『パリのアパルトマン(Un appartement à Paris)』Guillaume Musso(ギョーム・ミュッソ著)、吉田恒雄=訳 の文庫本。
そのタイトルに、これまでの自分が経験したアパルトマンを思い出してしまったという次第。
どんな話なんだろう?と、裏表紙を読むと(以下引用)
クリスマス間近のパリ。
急死した天才画家の家で偶然出会った一組の男女、元刑事のマデリンと人気劇作家のガスパールは、画家が死の直前に描いたとされる未発見の遺作三点を一緒に探しはじめる。
その捜索はやがて、画家を襲った悲劇の謎を探る旅へと変わり―。
絵に隠された秘密に導かれて突き進む二人を待ち受けていた、予想外の真相とは!?フランスNo.1作家が放つ話題の傑作ミステリー。
あれ?この本ってKさんやAさん、Sさんが面白いって教えてくれた本かも?!
もし違っていたとしても、この本は気になる、読みたい!
この1年間で本屋さんに行く機会は激減、欲しい本は全てAmazonで買っていましたが、読みたくなる本は私の場合はやはり本屋さんに行って手に取り、紹介文を読み、その本の厚みや触感、数行読んで文体を確認した時に惹かれるかどうか。
という訳で久しぶりの本屋さんで、この本には呼ばれた気がして買いました。
そんな『パリのアパルトマン』をMA姉妹からいただいた静岡セットとともに楽しむことに。
面白い!!
日本語訳もいい感じで読みやすく、どんどんページをめくってしまう。
また、チャプターの最初にある著名人の言葉もいちいち感じるところがあって。
「パリに行くならいつだって賛成」
オードリーの言葉にあるようにパリは一年のどんな時期に行っても美しいと思うし、人生のどの時期に訪れても感じ入ることはあると思う。
頷きながら抹茶濃度比較しながらの抹茶チョコ、美味しい♡
グイグイ読み進み、残りはエピローグ。
現時点ではネタバレ以前に私もまだ結末を知らないという…。
最後は、明日の夜のバスタイムで♬
最後はどんな風にまとまるのか?ですが、でもここまで読んできて十分に面白く、やはり買ってよかったと思う1冊です。
それにしても静岡茶は、しみじみ美味しい♡
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パリの1枚。
以前暮らしたパリ9区のアパルトマンからの眺め。
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