
図夢歌舞伎☆弥次喜多
Amazon Prime Videoで有料配信中の松本幸四郎、市川猿之助出演の図夢歌舞伎『弥次喜多』を鑑賞しました。
去年巣篭もり中にホームシアタールームの機材を新調したものの、あまり使っていなかったのですが、これは是非大画面で歌舞伎座観劇気分で楽しむことに。
本作は、2016年から歌舞伎座で上演されている大人気シリーズ『弥次喜多』の最新作。
いつも騒ぎを起こしてばかりの弥次さん&喜多さんが、謎の疫病が広がる江戸のコンビニ「家族商店」を舞台に繰り広げる人類の運命を懸けたSF作品です。

そして図夢歌舞伎とは、コロナ禍に誕生した400年を超える歌舞伎の歴史で初めて行われたオンライン歌舞伎公演。
客席では観ることができない視点から、より近くで歌舞伎に「ズーム」するという、これまでにない“夢”を“図”る歌舞伎で、オンラインでどこでも歌舞伎を楽しめる新たな試み。
ざっくりなあらすじ(ネタバレしません)を公式サイトから引用しますと、
これまで様々な珍道中を繰り広げてきた弥次郎兵衛(幸四郎)と喜多八(猿之助)。
数々の騒動を共に巻き起こした仲良しコンビでしたが……時代が変われば人も変わる!?
弥次郎兵衛は出世して歌舞伎座の経営再建担当となり、相棒の喜多八もリストラしてしまいます。
路頭に迷う喜多八を拾ったのは万屋(よろずや=コンビニ)「家族商店」を営む弥次郎兵衛の父。
喜多八は真面目に働き店長になりました。
「家族商店」には歌舞伎座をクビになった元役者の時枝(中車)、弥次喜多と珍道中を共にした梵太郎(染五郎)、政之助(團子)が入り浸っています。

流行中の謎のウイルスによる不況の影響か、皆以前とはどこか変わってしまった様子。
そこへ、歌舞伎座を追い出された弥次郎兵衛が、退職金を大事に抱えて帰ってきます。
その手には「世界の終わりと始まり 更新の日は近い」と書かれた意味深なビラが握られているのでした……。
◆図夢歌舞伎『弥次喜多』予告編はこちら→ https://youtu.be/sQEH7M_noJ4

最後はちょっと深妙な気持ちになりましたが、それまではクスクスと笑いの連続。
市川猿之助、市川中車(香川照之)が揃えば、やはりあのドラマ、あのシーン。
「詫びろ、詫びろ、詫びろ〜っ」「おしまいdeath!」なシーンはじめ、ドラマ「半沢直樹」で見せた顔芸(?)の面目躍如な従兄弟共演☆

そして確かにここまで顔や着物の細部までズームアップした状態で客席から見続けることはなかなかできませんから、これは図夢歌舞伎ならでは。
金髪の市川染五郎、赤毛は市川團子(市川中車の長男)の二人の今風若者がまた笑わせてくれました。
歌舞伎は、こうしてタイムリーな事件や時事問題を取り上げてテーマにすることで広く考えさせたりすることも本来の一面、魅力の一つでもあることを感じながらエンジョイしました。
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パリの1枚。
私にとってはパリの原点的シンボル、パンテオン☆
<info>
図夢歌舞伎『弥次喜多』
配信サイト: Amazon Prime Video( https://www.amazon.co.jp/kabuki )
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