ジーノ家・イタリア10景☆
夏は冷製パスタが一段と美味しい!
先日あるレストランでいただいたのは、軽くスープ仕立ての赤ムツと赤座海老のカッペリーニ。
そのスープはアサリなどの貝のお出汁が効いてて、うまっ♡
かなりのパスタ好きですが、自宅で冷製パスタを作る頻度は低め。
そう言えば我が家では夏に素麺もほとんど食べません。
「暑過ぎて食欲湧かなくて素麺ぐらいしか食べる気にならないよね〜」
と友人たちに言われても、夏バテ知らずな私はサッパリ素麺気分にはならず、冷製となれば専ら具沢山冷やし中華。
ところで日頃パスタを綺麗に盛りつけたいとは思ってますが、できません…。
レストランのシェフに伺うと、菜箸やこういう長めピンセットでつかんで巻くと簡単だと。
なるほど、確かに簡単。
とは言え、自宅ではもっとパスタ量があるので一巻きでは終わらない…。
ブログ用に撮った後は、モリッと大胆大雑把盛りで。
冷製はわりと落ち着いて盛り付けられるのでおもてなし料理向きかも。
と言うのも、昔旅したイタリア・ミラノのリストランテでは、キッチンから各お客さんのテーブル位置の距離に合わせてパスタの茹で時間を調整しているという話を伺いました。
温製パスタは盛り付けた後にもどんどん火が通るので、アルデンテ加減に秒単位でこだわっているからこそのお話。
さて、美味しくパスタ料理を食べた後は、いつだってイタリア気分が盛り上がるわけで、そこでコレ。
コメントでDさんに教えていただき、読みなくなった1冊☆
イタリア好きには、お馴染みのイタリア在住の日本人ジャーナリスト・内田洋子さんのエッセイ『ジーノの家・イタリア10景』(文春文庫)。
裏表紙から引用↓
ミラノの町のど真ん中には、「黒いミラノ」と呼ばれる場所がある。
悪の樹海で、いったん犯罪者が逃げ込んだら最後、警察でも探し出せないという、犯罪者組織が拠点とする一帯。
その怪しげな地区に足を踏み入れ、垣間見たみた、もうひとつのミラノの姿とは――
冒頭作「黒いミラノ」 イタリアのどこに暮らすにも日本人は異国からの移民、ならばいっそ各地に巡り住むのも面白いのではないかと思い立ち、海を見下ろす山の上の家に住まう話「ジーノの家」 海から引きあげられたままの木製の帆船とその船に惚れ込んだ人々をめぐる話「船との別れ」 イタリアに溶けこむように生きて三十余年、各地を巡り住んだ著者がふつうの人々の生活のうちに見た真の魅力を描く、珠玉の10篇。
(↑英語版Wikipedia よりリグーリア州の1枚)
日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を史上初のダブル受賞の傑作とだけあって、1話完結で次から次へと読ませる読ませる〜!なテンポで、とても面白いエッセイでした。
ジャーナリストという職業柄もあるでしょうが、内田さんのフットワークは軽く、えっ!そんな所に行くの?怖いよぉ、無理だよと読みながらハラハラもしましたが、読み進むほどに、その旺盛な好奇心に惹かれ、憧れました。
その好奇心のベクトルは、イタリアに暮らす人たちの生き様というか、人生ストーリー。
それぞれの町や村の景色や空気感が目に浮かぶように想像でき、そこで内田さんが出会うイタリア人たちは、皆とても人間味に溢れていました。
コロナになって人との繋がりの大切さも考えさせられただけに、私もこれからの人生は出逢いやこれまでに築いた信頼や友情関係をもっと大事にしようと思いましたし、いくつになっても好奇心を失わずにいたい!と感じたヤバくディープなイタリアエッセイでした。
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パリの1枚。
パリでいただくイタリアンが恋しい。 いや、そうでもないな…。
恋しいのは、友人たちとワイワイと気兼ねくおしゃべりして飲んで食べるあの雰囲気!
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