
ガラスの動物園☆
寒い…。
晴れてはいるけれど風は冷たく、お腹に貼ったカイロが全然温かく感じない。
このカイロは不良品なんだろうか?!と思いながら日比谷へ。
寒いけれど、週末らしい&師走らしい賑わいと華やぎを感じながら向かったのは「シアタークリエ」。
そこで『ガラスの動物園』を観劇してきました。
「ガラスの動物園」は、ご存知の方も多いと思いますが、アメリカの劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作となった戯曲で永遠の名作と言われる作品。
舞台では1945年初演にされ、ブロードウェイでロングランに。
不況時代のセントルイスの安アパートに住む南部育ちの社交的な母親アマンダ、極度に内気な姉のローラ、倉庫勤務で詩人志望の弟トムの3人家族の家庭劇。
ネタバレなあらすじは割愛ですが、その背景、ストーリーをオフィシャルサイトから引用しますと、
1930年代のアメリカ・セントルイス。ウィングフィールド一家が暮らすアパートの一室。
母・アマンダ(麻実れい)は、過去の華やかな日々にしがみつき、子どもたちの将来について現実離れした夢を抱いている。
息子のトム(岡田将生)は倉庫での単調な仕事と、口うるさく指図するアマンダに対して嫌気がさしており、何とかして閉塞感のある日常から抜け出そうと考えている。
トムの姉・ローラ(倉科カナ)は、極度に内気で、アマンダに通わされているビジネススクールもうまくいかず、ガラス細工の動物たちが唯一の心の拠り所である。
ある日、アマンダの言いつけで、トムは職場の同僚・ジム(竪山隼太)をローラと出会わせるために夕食に招く。
ジムはハイスクール時代にローラが淡い恋心を抱いていた相手だった。
ローラは久しぶりにジムと話し、再び彼に心惹かれていく。
こうして一家には光が差し込んだかのように思われたのだが――。
所々でクスっと笑えるシーンはあったものの、基本的にはシリアスなお話。
舞台セットは終始暗く、狭いアパートの中で、内容も閉塞感が漂うものでした。
ズブズブとアリ地獄のように抜け出せないネガティヴなスパイラルは、時代が変われども今にも通じる感がありリアル。
誰が悪いのでもないけれど、それぞれの家族の歯車が噛み合わず、未来に光が見えない。
家族として支え合い、助け合うのは当たり前かもしれないけれど、妙なプレッシャーや依存、間違った気遣い、過保護は人を歪めてしまうのかも。
ちょっと考え方を変えたら、気持ちを変えたら、その人生は変わるだろうに…と第三者的に観ていると感じるものの、当事者だったら頭で思ったように割り切れないのだろうとも思いました。
自分の幸せと家族の幸せについて考えさせらました。
お伽話ではないから最後はどうになるのかわからないものの、それぞれが幸せになって欲しいと願って観終わった「ガラスの動物園」でした。
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パリの1枚。
この時期のホテルのデコレーションは、一段と素敵なので待ち合わせはホテルのロビーやサロンが良い♬
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