原田治 展 「かわいい」の発見☆
春の新潟帰省。
約1年前の帰省では新幹線ホームはガラガラでしたが、今年はたくさんの人。
しかも外国人の方が多く、今回私の乗った車両はほとんと外国人の乗客でした。
みんな新潟のどこに行くの?と思っていたら、一番たくさんの人が降りたのは、越後湯沢駅でした。
まだ雪が残る湯沢で温泉をエンジョイするのかな?と。
それにしても帰省の度に見上げる東京駅のスカイラインは、どんどん変化してます。
さて、今回の帰省で絶対行く!と決めていたのは、只今「新潟県立万代島美術館」で開催中の『原田治 展 「かわいい」の発見』。
原田治、オサムグッズと言えば、私にとっては、Theアオハル!!
まさに青春時代に丸かぶりで、中学・高校時代にオサムグッズに夢中になり、あれこれを集めていました。
原田治さん(1946-2016)は、東京都中央区築地生まれ。多摩美術大学デザイン科卒業。
1950〜60年代のアメリアのコミックやテレビアニメ、ポップアートなどから影響を受けたイラストレーション、描かれたキャラクターたちが時代を超えて愛されているイラストレーター。
自身でデザインした「OSAMU GOODS」(オサムグッズ)は、70年代後半から90年代に女子中高生を中心に人気を博し、ファンシーグッズの先駆けに。
その後の日本の「かわいい文化」に多大な影響を与えました。
本展についての見どころ、詳細については公式サイトをご参照ください→http://5ch.uxtv.jp/haradaosamuten/
以下、個人的に印象的だった作品・展示をピックアップしながら展覧会の様子を。
展示は、原田さんの子供時代、小学2年生の時の絵日記からスタート。
1970年、当時創刊された「an・an」でイラストレーターとしてデビュー。
「an・an」掲載の都市ファッションマップ。
今の地図を思いながら眺めたらとても面白かった青山&六本木マップ☆
たくさんの本の装幀。
え、この本の装幀も原田さんだったの!と、これまた中高生時代を中心に読んだ作品が懐かしい。
原田さん曰く「装幀とは思考を包む単なるパッケージに過ぎない」と語り、本の内容を想像させる要素は最小限に。
そのスタイルは、抽象画のようだと。
カルビーのポテトチップス、ECCジュニアのマーク、東急電鉄のドアステッカーなど長きに渡り使用されているマスコットキャラクター作品。
個人的には1番の思い出は、オサムグッズと言えば「ミスタードーナツ」。
1984年から2000年代初頭までミスタードーナツのプレミアム(景品)にイラストを提供し、シリーズ化され、一世風靡☆
当時ドーナツが食べたいというよりも、そのグッズが欲しくて学校帰りにミスドに通いました。
(ドーナツ2、3個食べ、帰宅するや夕ご飯も普通に食べられたあの頃の食欲って…)
写真で紹介されていた太平洋に浮かぶ島のとても素敵なアトリエ。
1985年に東京から船で通える距離の島に原田さん自らが設計したアトリエを構え、還暦後は1年の半分をそのアトリエで過ごしていたそうです。
ザジ!!
と、一気にパリに繋がった気がしてテンションアップしたのは、展示作品の中にいくつも私も大好きなフランス映画&小説の「Zazie dans le métro」(地下鉄のザジ)が描かれていたこと。
「ZAZIE」(ザジ)は、原田さん自身が最も気に入っているキャラクターの一つだそうで、映画「地下鉄のザジ」の主人公をキャラクタライズして、1980年代初めにオサムグッズの新キャラクターとして登場させました。
映画「地下鉄のザジ」は、原田さんが高校生の時に生まれて初めて「かわいい」の洗礼を受けた思い出の作品だと。
ただグッズ発売当時は、映画の認知度が低かったため、あまり話題にならず。
それは残念!と今の私は思うけれど、小学生ケーコもフランス映画など全く知りませんでした…。
(久しぶりに「地下鉄のザジ」を観たくなった!)
展覧会の最後のブースは、圧巻のOSAMU GOODS大集合。
これ持ってた、これ欲しかったが色々で実に懐かしい…♡
本展を通じて、よく知るオサムグッズ以外にも原田治さんの初期作品、あまり知られていないものも含めてイラストレーターとしての生涯、全体像に触れることができ、これまでよりずっと作品に対するイメージの厚みが膨らむ展覧会でした。
鑑賞後は、グッズを求めて「OSAMU GOODSミュージアムショップ」へ。
たくさんのグッズを目の前に一気に気持ちはすっかり女子高生ケーコ?!
これについてはまた後日。
*****おまけのパリ*****
ちょっと気になっていたパリの電動キックボードのレンタルサービスをめぐる問題。
先日のニュースで住民投票の結果、サービス廃止と。
ここ数年で爆発的に増え、交通ストライキも多いパリでは便利で、たくさんの人が利用していることは感じてましたが、危険な運転も多く、無秩序に置き捨てられる感じが気にはなっていました。
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