
祖母姫、ロンドンへ行く☆スコーンと共に
このブログでも度々書いてますが、イングリッシュスコーン、アメリカンスコーン、どちらも好きです♡
朝食やブランチにコーヒーと一緒にいただくことが多いアメリカンスコーン。
柔らかく、甘さは控えめ、クロテッドクリーム&ジャムと一緒に食べるのが一般的なイングリッシュスコーンに対して、より甘く、しっかりとした食感でアイシングやグレーズがかかっていることが多く、フルーツやチョコレートチップなどが練りこまれたアメリカンスコーン。
と今日はそんなスコーンネタを傍らに、一気に読み終わった『祖母姫、ロンドンへ行く』(著・椹野 道流/小学館)について。
エッセイ本で、著者が祖母との思い出、ロンドン旅行の体験を綴った作品です。
年を重ね体もやや不自由、何よりその姫体質なワガママな祖母との海外旅行の様子は孫の視点からは何もかも大変そうで、読み始めてしばらくは、「こんなスノビッシュなばーさんとの旅行は疲れる、嫌だ...」と感じました。
ところが読み進むうちに、そんなばーさん、もとい、祖母姫の人柄、魅力が伝わってきました。
彼女は非常に個性的で愛情深い人物。
どこか気高く、芯の強い性格を持ちつつも、ユーモアや温かさに溢れたキャラクター。
年齢などものともせず、言い訳にせず、新しいことに対しても柔軟で好奇心旺盛な一面から最後はすっかり私はこのマダムに尊敬と憧れの想いが募りました。
最後の20ページほどは、ご近所マダムUさんにいただいたイングリッシュスコーンでアフタヌーンティーをしながらの読書タイム。
印象的で、作者にも、そして私にもグサッと刺さった祖母姫の言葉を少し。
「謙虚と卑下は違うものなの。自信がないから、自分のことをつまらないものみたいに言って、相手に見くびってもらって楽をしようとするのはやめなさい。それは卑下。とてもみっともないものよ」
できない、わからないふりをしておけば、相手は安心してこちらを見下し、ちょっと上手にできれば褒めてくれる。それは楽な処世術だと私も思っていた。
また、お化粧について。
大人としてきちんとお化粧するのが礼儀、スッピンはみっともないと言われることに、薄っぺらくてつまらない考えだと思いつつも、それが常識、一般論ですよねと合わせる自分がいたのですが、祖母姫曰く、
「楽をせず、努力をしなさい。いつも、その時の最高の自分で、他人様のお相手をしなさいよ。オシャレもお化粧も、そのために必要だと思ったらしなさい。胸を張って堂々と、でも相手のことも尊敬してお相手をする。それが謙虚です」
(イングリッシュスコーンにはやはり紅茶ね↓)
大人の嗜み云々という考えではなく、お化粧は自分が必要と思うならやる(逆に不要と思うならそれもヨシ)、他人との接し方の一つとしてのメイク。
読後、口紅をシュッと引いて背筋を伸ばしばし、なんだかとても気持ち良くなりました☆
*****K子のつぶやき*****
好きなフォアグラメーカーは、1929年創業のフランス南西部アルマニャック地方のグルメブランド「Maison Barthouil」(メゾン・バルトイユ)。
ファグラもピンキリで美味しくないものはグリーシーなだけ...。
ARCHIVE
MONTHLY