Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

オルセー美術館のゴッホ展

Musée d'Orsay(オルセー美術館)で今年3月より開催中の特別展

"Van Gogh / Artaud Le suicidé de la société"

(ファン・ゴッホ/アルトー 社会によって死に追いやられた者)へ行ってきました。

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1947年、ファン・ゴッホ回顧展開催の折にAntonin Artaud(アントナン・アルトー)

によって書かれた評伝「ヴァン・ゴッホ」を基にした特別展。

「アントナン・アルトー」

私は初めて聞く名前でしたが、フランスの俳優・詩人・小説家・演劇家(1896~1948年)

写真を見ると、なんだか気難しそうなお顔立ち(*_*;

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アントナン・アルトーによると、

ゴッホは狂っていたわけではない。

ゴッホはあまりに明晰だったので、その鋭さは一般人の心をかき乱すものだった。

ゴッホの絵の中に描かれる耐え難い「真実」を受け入れることを拒んだ「社会」が彼を自殺へと

追い込んでいった、と評伝「ヴァン・ゴッホ」で主張したそう。

そんなアルトーの説に沿って数多くのゴッホの絵画・デッサン、直筆の手紙などを

展示したのが今回の特別展。

↓展示室に入ると、まず自画像4枚が並んでいました☆

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アントナン・アルトーによると、ゴッホを死に追いやった主犯、主治医Paul-Ferdinand Gachet

(ポール・ガシェ)。

↓ポール・ガシェの肖像画

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↓続いて「アルルの跳ね橋」で始まる風景画のコーナー。

有名な「アルルの跳ね橋」モチーフの作品は複数展示されていました。

140621 (5).jpgのサムネイル画像

こんなにたくさん風景を描いていたんだな~と思いながら眺める中で、絵の具が厚塗りに

厚塗りを重ねられ、そこに展示室の照明が反射してキラキラ光りとてもキレイでした。

↓中でも「サン・ポール病院の庭」が印象に残りました。

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静物画コーナーには花や靴を描いたものが☆

意外にも、日本では代表的作品とされる「ひまわり」は今回一枚しか展示されていませんでした。

続いてアントナン・アルトーの作品コーナーだったのですが、あまり好きになれそうな画風ではなく

ココは足早に通り抜けてしまいました(>_<)

最後のセクションはゴッホの有名な作品がズラリと並び圧巻☆

↓ゴッホが入院療養していたサンポール病院の裏山の風景は、風がサ~~っと渡ってきて草木を

揺らし、入道雲のような大きな雲が空に広がっていく様子に写真よりリアルに現地の風景が

想像できる気がしました。

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個人的にゴッホの絵の中で大好きなのは、

↓星の夜空。この絵はずーっと眺めていたい気持ちにさせてくれるから☆

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アントナン・アルトーという人のゴッホ論について、美術史等に詳しくない私には

よくわからないところが多かったのですが、アルトーがゴッホの評伝を書いたのが

アルトー自身が精神を病んで精神病院を退院した直後のことだったそう。

入院中に自分が感じた色々なことがゴッホと重なった部分も多かったのかな?と。

それにしても、さすがオルセー美術館、よくこれだけのゴッホ作品を集めたなと圧倒されました。

 

多くの研究者の興味をそそるゴッホの自殺(死)の理由、原因。

パリに戻る前にコメントで教えていただいた「ゴッホのトラウマ」(羽根正章・羽根義章)

も興味深い論文的小説でした。

IMG_1941.JPG

ゴッホを狂気に追い込んだものは、アントナン・アルトーの主張とは違い・・・

あらすじはココでは割愛ですが、ちょっと興味深かったのが著者が羽根正章さん、羽根義章さん

という双子兄弟。

ゴッホの人生にも彼にとって絶対不可欠な弟テオの存在があり、こういう二人三脚な仕事や

人生について、また家族という自分では選べない関係の中での育てられ方、育ち方などに

ついても考えさせられる内容でした☆

 À demain(^_^)/~

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<INFO>

Musée d'Orsay(オルセー美術館)

*ゴッホ展は2014年7月6日迄

1 Rue de la Légion d'Honneur, 75007 Paris

http://www.musee-orsay.fr/ 

 

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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