
さり気なく究極☆Côte-d'Or(コート・ドール)
先週は初夏のように暖かかったパリですが、今週は週明けから気温が下がりました。
ちびっこパリジャンもコートを羽織ってお買い物♫
今日は、アップしそびれた東京ブログを☆
今年年明け早々に読んだ一冊の本、「十皿の料理」。
東京・白金高輪にあるレストランCôte-d'Or(コート・ドール)の斉須政雄シェフの著書です。
この本を読んだきっかけは、パリで出会った何人かの日本人シェフたちが好きなお店、
尊敬するお店の一つとして挙げることが多かったのが、Côte-d'Or(コート・ドール)
だったからです。
有名老舗フレンチですが、私は行ったことがなく、料理のプロたちに尊敬されるプロの味
ってどんな味?と気になり、もうすぐパリに戻るというタイミングでしたが、Tさんと夫の
3人でディネに行ってきました。
アミューズ・ブーシュは、桜海老を乗せたチーズトースト。
素っ気ないほどシンプルなスタートですが、美味しいっ!(^^)!
野菜のエチュベ・コリアンダー風味☆
酸味の効かせた味つけの野菜たちですが、それぞれの野菜がとても美味しく、強過ぎず
弱過ぎずの酸味バランスが良く、野菜の美味しさを再発見できるような一皿でした。
オマールのムース☆
しみじみ美味しい...!の言葉しか出てこなかったふんわりムース。
いくらでも食べれそう(●^o^●)
日本におけるフランス料理界の巨匠・斉須政雄シェフ。
お店の名前だけは知っていたものの、これまで食べたことがなかったので本を読んで
シェフの経歴とスペシェリテな料理ができるまで、その思い入れを少し知ることができました。
斉須シェフは、1968年にフランス料理界に入り、1972年六本木「レジャンス」入社を
きっかけに1973年にフランスに渡り、12年間滞在。
その間「オーベル ジュ・ド・カンカングローニュ」「ヴィヴァロア」「タイユバン」
「ジェラール・パンゴー」「ランブロワジー」に勤め、帰国。
1986年フランス料理「コー ト・ドール」の料理長に就任、現在同店オーナーシェフ。
画像からもわかるように、その料理はどれも一見シンプルでクラシック。
なんだかこういうストレートなフランス料理がとても新鮮(●^o^●)
最近はパリでも少量多皿なレストランが多く、お皿の端っこにちょこっと乗せてお洒落な
見せ方、不思議なハーブや香辛料を効かせたり、複雑な料理をいただく機会が多かった
だけにこのシンプルな美味しさは感動的。
噂に聞いていた「えいひれとキャベツ」も酸味、甘味、塩味のバランスが本当に絶妙(*^_^*)
そしてこれらのお料理を付かず離れずな心地良いサービスをしてくださったメートル・ドテル
の方の存在も印象的でした。
お名前は聞きそびれたので、私の中では「千石サン」と呼ぶことにしました。
千石さん、それはその昔、「王様のレストラン」というフレンチレストランを舞台にした
ドラマに登場する松本幸四郎さんが演じた完璧ギャルソン、千石さんです。
「千石さん」が勧めてくださったこのシャンパン、かなり美味しかったです♡
千石さんのお料理の説明はわかりやすく、聞きたいことがあって顔を上げると側にいて、
それ以外では空気のような存在。
千石さんが、特に今夜のオススメだと仰った「ブレス鶏のロースト」☆
そういえば、「王様のレストラン」の中の女性シェフ・しずか(山口智子さん)は、パリ留学中に
三ツ星レストラン・ランブロワジー(L'Ambroisie)に通いつめたという設定。
ランブロワジーは、こちらの斉須シェフがリアルに右腕として働いていらしたというお店だよ!
なんて話しながら、「オックステールの赤ワイン煮込み」をいただく。
メニューにはあえて「牛のしっぽ」と気取らずに書かれたこの一皿、煮込み好きとしては、
大感激でした(●^o^●)
すごいな〜と思うのは、見かけはとても普通というかシンプルなのに、味は全く普通じゃないこと。
ただ良い素材です、という訳でもなく、やっぱり微妙な火入れや味付けが抜群にスゴイのだと
思います。
かなりフランスっぽく野趣溢れる仔羊のロースト☆
斉須シェフは、もうキッチンには立っていないかな?なんて思っていたら、忙しそうにTシャツ
にエプロン姿で動くシェフの姿がチラっと見えました。
こうして今日もキッチンに立っていらっしゃるのか〜と思うと、またそれも感激でした。
「和栗のモンブラン」は、思ったより軽めなテクスチャーで、満腹でもペロリなデセールでした。
美しきスフレ。
こうして綺麗にまっすぐ立ち上ったスフレを見ると幸せ♡
繰り返しになりますが、モダンフレンチが人気で多い今日この頃なだけに、こういった
シンプルで余計なものを削ぎ落としたようなクラシカルフレンチが個人的にはとても新鮮で
感動的でしたし、本の帯にあるように「さりげなく究極な味」なのだと思いました。
「コート・ドール? あ〜、今も20年前と同じ料理出してるとこでしょ。」
なんて言われたりもするけれど、料理は時代とともに変わっていく面白さがある一方で、
変わらぬものもあってイイと個人的には思います。
何年経っても美味しいものは美味しいし、あの時のあの味がまた食べたいと思うことも多いから♡
再訪を今から楽しみにしています。
おまけのパリは、「侮れませんよ〜」をBelle et Bonneで☆
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à demain(^.^)/~~
<info>
Côte-d'Or(コート・ドール)
東京都港区三田5−2−18 三田ハウス 1F
03-3455-5145
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