
リニューアルしたロダン美術館☆
約3年の改修工事を終えて昨年11月にリニューアルオープンした"Musée Rodin"(ロダン美術館)
へ行ってきました。
元々はこの建物は18世紀に建築された貴族の館「ビロン館」。
Auguste Rodin(オーギュスト・ロダン)は亡くなる前の約10年、この館を作品を見せる応接室
兼アトリエとして使っていました。
美しい建物と周囲に広がる庭も広く、大好きな美術館の一つです。
ナポレオンが眠るHôtel des Invalides (アンヴァリッド)、ちょこっとエッフェル塔、そして
「考える人」☆
チョコレート彫刻の「考える人」。
って、これはショコラトリー"Patrick Roger"(パトリック・ロジェ)のもの。
これ、食べれるのかな?!と、食いしん坊はお店前でいつも思う...。
ところで今回の美術館の改装の目的は、建設当時の1732年の状態ではなく、ロダンがいた当時を
再現することだったそう。
自然光が差し込む、いくつにも別れた展示室は一つ一つがわりと小さいめの部屋で、そこに
テーマ毎にまとまった作品が次から次へと続き、その作品数の多さに圧倒されます。
新設された第17室「ロダンと古代美術」で「歩く人」が力強く歩いていました。
鍛え抜かれた筋肉が美しく、ブロンズが光って重厚さと神々しさのようなものも感じる像。
まるで息をしていように、そこにいる女性たち。
左の「花飾りの帽子の少女ローズ」はその部屋に入った瞬間、オーラがすごい!
誰だろう?と思ったらロダンが生涯連れ添った奥さん・ローズ。
奥さんの若い頃をこんな愛らしく表現してところにロダンの愛情を感じるような♡
有名作品ですが、私も大好きなのが"La Cathedrale"(ル・カテドラレル)。
二つの手に「カテドラレル」(大聖堂)というタイトルをつけたところが興味深い!
よくよく見ると手は右手と右手。
大きさや指の太さ、厚みも違うからやはり男女の手かな♡
これまた代表作「接吻」。
ちょっと積極的にも見える女性の腕と優しく腰に添える男性の腕。
言葉、セリフがなくても物語ってくるものが多い彫刻たちは見ていて飽きません。
ロダン美術館にはロダンの弟子で恋人だったCamille Claudel(カミーユ・クローデル)の作品も
多く展示されているのですが、「分別盛り」というこの作品は心に迫るものがあります。
美貌と才能を持ったカミーユはロダンと愛し合うものの、ロダンにはずっと内縁の妻ローズがいて
三角関係に...。
それぞれ違った魅力で好きだったのか?ロダンは二人の女性との三角関係を15年も続ける中、
次第に壊れていってしまったカミーユ。
この作品は悪魔のような老婆のような人が男性を連れていってしまう、そこに
「お願い、行かないで!連れていかないで!」と若い女性が追いすがる姿にカミーユの苦悩が
重なるようで見ていると切なくなる作品でした。
今回改めて知ったのはわりとロダン自身が美術品を買ったり、友人と自作品の交換をしていたこと。
ルノワールやゴッホの絵とロダンの彫刻が一緒に展示され、なんだかちょっと贅沢空間。
そんな絵画の中で好きだったのは、ムンクの描いた「考える人」。
夕日を受けているのか?ブロンズ像を赤色を使って表現しているところがユニークで好きでした。
「地獄門」も庭にありますが、館内の細かいディテールを確認してから改めて庭の像を見ると
よくわかります。
この日は寒くて外はちょっと見るだけにして帰りましたが、もう少し暖かい季節になったら
手入れの行き届いたお庭もゆっくり散歩したいです。
リニューアルして益々見やすく、綺麗にステキになったロダン美術館です☆
おまけのパリは「温泉饅頭」をBelle et Bonneで
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à demain(^.^)/~~
<info>
Musée Rodin(ロダン美術館)
79 Rue de Varenne, 75007 Paris
01 44 18 61 10
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