Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

メディチ家の至宝

あ゛〜 イタリア行きたい!

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行くなら今の気分は絶対的にフィレンツェ♡と、

カレンダーの赤煉瓦の美しい街を眺めているだけの今日この頃、近所の美術館で始まった

メディチ家の至宝 〜ルネサンスのジュエリーと名画〜」という展覧会へ行くことに☆

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という訳でやってきたが、東京都庭園美術館

自宅から近いということもありますが、建物(旧朝香宮邸)もお庭も大好きな美術館

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門を入ってから美術館までのアプローチが長く、小道の両サイドには緑がいっぱい。

その様子はまるでルオーが描くジャングルのよう?!

約3年の改修増築工事を経て2014年秋にリニューアルオープンした東京都庭園美術館

リニューアル後、初めて訪れました。

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敷地内に新館「ホワイトキューブ」なるものが新築されていたとは知りませんでした。

アール・デコな洋館の本館とは対照的なモダンな建物で、館内はとても明るく、開放感が

ありました。

ところで只今開催中のメディチ家の至宝 〜ルネサンスのジュエリーと名画〜」展は

メディチ家に伝わる珠玉のコレクションを紹介する日本初の展覧会☆

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ルイジ・フィアミンゴ(?)《ロレンツォ・イル・マニフィコの肖像》

ルネサンス文化発祥の地、フィレンツェ。

そのフィレンツェで300年に渡って君臨したメディチ家は優れた芸術家たちの強力な

パトロン。

上の肖像画は、メディチ家最盛時の当主・ロレンツォ・イル・マニフィコですが

メディチ家の歴史を振り返る時、コジモ、ロレンツォと同じ名前が多くて紛らわしい(=_=)

なので、今回鑑賞中にとても役立ったのが、

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パンフレットに掲載されていたメディチ家の家系図。

兄脈と弟脈に分かれ、この家系図を見ながら作品を追うと時代の流れ、同じ名前でも

区別がハッキリできました。

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ジョヴァンニ・アントニオ・デ・ロッシ 《コジモ1世・デ・メディチの胸像》

それにしても、メディチ家の波乱に満ちた歴史の中で収集された富と権力の象徴で

あった美術工芸品や絵画の数々は、うっとり溜め息級ものばかり!

中でもカメオの数々が素晴らしい☆

上のコジモ1世を象ったカメオは、メノウ・金・七宝・銅からできています。

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ベンヴェヌート・チェッリーニ(?)《男性像をともなう二頭立て戦車》

このカメオは後に上半分が金で修復されたもの。

美しい美術・工芸品は壊れても修復することでまた新たな美しさが価値が生まれることも

あるのでそれも面白い!

いつかイタリア旅行で買いたいと思っているのがカメオ。

最近じゃあまりカメオを身につけるというのはトレンドではないのだろうけど、あの

クラシックな魅力はやはり美しい♡

また今回の作品解説にあったのですが、巷で見かける貝を使ったシェルカメオは量産品で、

貴重なのはメノウやオニキスなどの天然石で作られたものだそう。

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《ナクソス島のバッコスとアリアドネ》

また、浮き彫りをしたものが「カメオ」、沈み彫りをしたものを「インタリオ」と

区別。

本展で展示されているカメオ、インタリオは細工が細かく、贅沢なジュエリーや七宝使いで、

表から見るだけでなく裏からみてもとても綺麗なことに驚きました。

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ブロンズィーノ《マリア・ディ・コジモ1世・デ・メディチの肖像》

上の画像は、初代トスカーナ大公・コジモ1世と妻でスペイン貴族のエレオノーラ・

ディ・トレドの長女マリアの肖像画。

母エレオノーラ は美人でコジモ1世に大変愛されたそう。そして生まれた娘マリアも

母譲りの美貌の持ち主で父コジモ1世からは溺愛されたそうですが、17歳の若さで病死。

コジモ1世はその死を大変悲しんだと言われています。

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ジェルマン・ル・マニエ(?)《カテリーナ・デ・メディチの肖像

本展ではジュエリー約60点、肖像画は約20点。

フィレンツェの黄金時代を築いたロレンツォ・イル・マニフィコ、初代トスカーナ

大公コジモ1世、フランス王アンリ2世の妻となったカテリーナ・デ・メ ディチ、

フランス王アンリ4世の妻となったマリア・デ・メディチ、

そしてメディチ家の財産を「フィレンツェから持ち出さない、一般に公開すること」

を条件にトスカーナ大公国に全て遺贈したメディチ家最後の血族アンナ・マリア・

ルイーザへと続きます。

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《赤ん坊を入れたゆりかご》

2粒の大きなバロック真珠を赤ちゃんに見立て、28個のダイヤモンド、2個の真珠を使った

金細工のゆりかごは、子供ができなかったアンナ・マリア・ルイーザの子宝祈願に

作られたもの。

そして知ったのが、これらのコレクションが、メディチ家の長く波乱に満ちた歴史を

通じて多くの金銭的に価値のある美術装飾品が売られたり略奪されてしまった結果、

最後にアンナ・マリア・ルイーザの手元に残ったものであること。

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メディチ家の繁栄盛衰の末、メディチ家最後の直系女性の手元に残った珠玉のコレクション。

歴史の哀れを感じつつも、あ〜やっぱりフィレンツェ行きたい!と思いながら、

庭園美術館を後にしました。

帰宅前に立ち寄ったスーパーでエチケットに惹かれて購入したスプマンテ。

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エチケットがタイルでカワイイ♡

冷え冷えのスプマンテを5月の風に吹かれながらフィレンツェの太陽の下で飲んだら

もっと美味しいだろうな...と最後も妄想で締めくくり。

おまけのパリは「パリで調達」をBelle et Bonne

⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-971.html

à demain(^.^)/~~

<info>

東京都庭園美術館

東京都港区白金台5丁目21−9

03-3443-0201

http://www.teien-art-museum.ne.jp/

メディチ家の至宝 〜ルネサンスのジュエリーと名画〜」展は2016年7月5日迄

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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