
ラムドラと皇帝と巨人
先週末のことですが、パリ19区のPorte de Pantin(ポルト・ドゥ・パンタン)へ。
一日中晴れて気持ちの良かった、これがホントの6月のパリ!
移動式遊園地を楽しんだ訳ではなく、夜、クラシック音楽コンサート鑑賞にPhilharmonie de Paris
(フィルハーモニー・ド・パリ)へ行ってきました。
20時を過ぎてもこの明るさ☆
夏のパリは日が長くて嬉しくなるのです!晴れていれば...。
すっかりこのホールでのコンサート鑑賞が好きになってしまい、頻繁に出かけるようになった
今日この頃ですが、コンサートやオペラ、バレエ鑑賞前に食べ過ぎると開演直後に眠くなる。
でも食べないと空腹大合唱...。
なのでこういった鑑賞・観劇前は軽めの食事とデザートが一番☆
という訳で、食後に日本から持ってきた洋風どら焼きを。
あまり期待もせずに食べたらビックリよーーーっ!
何、これ、旨ッ(●^o^●)
それは鹿児島の湯之元せんべい"梅月堂"の「ラムドラ」なるもの。
ラム酒がしっかりしみ込んだ芳醇なラムレーズンと漉し餡のハーモニー。
ラムレーズンとあんこって合う!
お酒が苦手、ラム酒が苦手、レーズン苦手な人には難しいかもしれないけれど、いずれも好きな
私にとっては大好きな味♡
どら焼きも色々あるけど、最近食べた中では感激度が大きかった☆
無造作に捨てた包み紙を改めて見直し、冷凍庫にまだ2つ凍っていることを確認。
(パリの空の下だから余計にこの和洋折衷どらは美味しく感じた気も?!)
更に常温よりは、ちょっと冷蔵庫で冷やしていただく方が個人的には美味しいと感じました☆
とにかく「ラムドラ」、帰国したらまた必ず食べよう(=^・^=)
こうして小さな満足感で満たされた後のこの日のコンサートは、ステージに向かって左側の
プルミエ・バルコン席からの鑑賞。
最初の演目は、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第5番」。
この席からはピアニストの手元もよく見える☆
この曲は、今年2月にもこのホールでNelson Freire(ネルソン・フレイレ)さんの演奏で聴いたばかり。
今回のパリ管弦楽団と共演するのは、当初はベートーヴェンを得意とすると言われる
Richard Goode(リチャード・ゴード)さんが予定されていたのですが、怪我のために急遽降板。
(画像はオフィシャルサイトより)
代わってウィーン出身のピアニスト、Till Fellner (ティル・フェルナー)さんという方に。
有名曲だし、何度も聴いている曲なだけに、ベートーヴェンぽいよね...なんてちょっと感じられる
ようになった作品のひとつかも。
別名の「皇帝」は、ベートーヴェン自身が付けたものではなく、特定の皇帝を意味するものでもないそう。
とは言え、ベートーヴェン最後のこのピアノ協奏曲は、そのタイトルから連想されるように雄大華麗、
威風堂々な感じと大きく包み込むような優しさも感じられます。
(画像はオフィシャルサイトより)
が、この日、瞬きを忘れそうになるほど夢中にさせられてしまったのは、引き続き
Herbert Blomstedt氏指揮によるグスタフ・マーラーの"交響曲第1番ニ長調 "。
この交響曲に着けられたサブタイトル「巨人」はマーラーの愛読書だったジャン・パウルの小説
「巨人」(Titan)に由来するそう。
そこからも連想できる大所帯な迫力のフルオーケストラ編成♬
この作品は生オーケストラで聴くのは初めてだったので、少し予習をしてでかけました。
マーラー28歳の時に5年の歳月をかけて完成させた初めての交響曲で、青春時代の情熱と苦悩、
ロマンをストレートに表現した音楽、ゲーテの"若きウェルテルの悩み"になぞらえて
マーラーの"ウェルテル"とも呼ばれる「青春の交響曲」作品なのだそう。
「巨人」のタイトルは当初マーラーがつけたが、その後この表題は適切ではなく巨人主義礼賛と
誤解を与える、として本人自身が削除。
壮大な音楽に挟まれた第三楽章導入部の旋律、なぜか私も知っている童謡「フレール・ジャック」
を短調にしたものがちょっとおどけてカノン風に演奏されるのも楽しく、壮大な交響曲は
興奮のうちに演奏が終わり、ブラヴォーの嵐にホールは包まれ大変盛り上がりました。
おまけのパリは「パリジェンヌウォッチ」をBelle et Bonneブログで♬
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<info>
湯之元せんべい・梅月堂
http://yunomoto-baigetsudou.com/
Philharmonie de Paris(フィルハーモニー・ド・パリ)
221 avenue Jean-Jaurès 75019
http://www.philharmoniedeparis.fr
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