野田版・桜の森の満開の下☆
夜になっても気温が下がらぬ暑い夜、歌舞伎座へ。
八月納涼歌舞伎を鑑賞してきました♬
日中外出のままこちらに直行だったので今回も着物はあっさりや〜めた(=_=)
代わりに楽ちんワンピース。
アジアンテイストの刺繍がポイントのVIVIENNE TAM(ヴィヴィアン・タム)のシルクワンピース。
同じモチーフの刺繍が施されたシースルーのショールを合わせて。
シースルーなので夏の黒でもちょっと涼しげな印象になる感じ。
やはり冷房が効いた館内で首と肩を出したままでは冷えてしまいますが、薄くてもこういうものが一枚あるだけで防寒になります。
軽い上にシルクはわりと保温性もあって便利。
さて、今回鑑賞したのは八月納涼歌舞伎第3部、野田秀樹さんが坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろした人気作「贋作・桜の森の満開の下」を元に、「野田版・歌舞伎」の第4作目として新作された『桜の森の満開の下』☆
ネタバレなあらすじは割愛ですが、ご興味がある方は見どころ&配役等をオフィシャルサイト「歌舞伎美人」を ⇒ http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/534
ベースになっている坂口安吾の短編小説「夜長姫と耳男」。
恥ずかしながらこれまで坂口安吾作品は「白痴」しか読んだことがなく、観劇前にざっくりネットで検索してみるとタイトルといいストーリー展開といい、とても面白く感じたので原作を読んでみたくなりました。
ざっくりなあらすじは、
兔のように長い耳を持つ青年・耳男は、飛騨随一と言われる匠の弟子。
彼は師匠に推薦され、師匠の代わりに夜長の里の長者のもとへ赴く。
長者の用件は名人として名高い3人の匠に腕を競わせ、夜長姫のための護身仏を彫らせること。
しかし長者と夜長姫に引き合わされた彼は、姫にその大きな耳と馬のような顔を馬鹿にされて逆上し、仏像の代わりに恐ろしい化け物の像を彫る決意をする。
招かれた他の名人たちと酒宴が設けられ、彼らは機織りの奴隷娘、江奈古(エナコ)に引き合わされる。
長者は3人のうちの勝者に江奈古を与えると宣言するが、江奈古は耳男の容貌を馬鹿にし、不意に近づいて耳男の左耳を切り落としてしまう!
数日後、長者は客人に対する非礼への詫びとして、耳男自身の手で江奈古を殺させようとするが、耳男は江奈古を許し「虫ケラに耳を噛まれただけ」と言い捨てる。それを聞いた夜長姫は、江奈古に耳男のもう一方の耳を切り取らせ、その光景を笑って見守る…。
怒った耳男は三年間、馬の顔の化け物を彫ることに没頭。心がくじけそうになると、蛇を捕まえ、その生き血を吸い、残りの血は作りかけの像にかけ、死骸は小屋の天井から吊るした。
3年後、執念で像を完成させた耳男だが、小屋を訪れた夜長姫はその恐ろしい像を「ほかのものの百層倍、千層倍も」気に入ったと告げ、感嘆感激☆
こんな夜長姫にはそのうち殺されると案じた耳男は、姫の笑顔を像として刻ませて欲しいと申し出る。
耳男は夜長姫の笑顔の弥勒像の制作に取り掛かると、その間、村に病気(疱瘡)が流行り多数の死者が出る。
夜長姫は耳男の彫った化け物像を門前に据えさせ、一方で「今日も人が死んだ」と嬉しそう。
やがて疱瘡の流行が止み、長者の邸からの死者は少なかったために化け物像が村で信仰の対象になる。
ほどなく別の病が流行し、また多くの死者が出はじめる。夜長姫は耳男のもとを訪れて、耳男が以前やっていたように蛇をたくさん捕まえて来るように命じる。言われたままにやってしまう耳男。
夜長姫が村人たちの死を願って蛇を吊るさせているのだと気づきながらも蛇を獲り続ける耳男。
死ぬ人をみんな見ている太陽がうらやましい♬と笑いながらいう姫の言葉を聞いた耳男は、姫を殺さない限りこの「チャチな人間世界」はもたないと考え、意を決して夜長姫の胸に鑿を打ち込む。。(完)
人の世界と鬼の世界、そして古代日本の歴史形成まで入り乱れ、野田英樹さん独特のダジャレと早い台詞まわし満載の今回の演目でしたが、伝統的な歌舞伎演目とはまた違った面白さと刺激に3時間の上演もあっという間でした。
(帰宅前、ちょっとした騒動があってゲッソリ(>_<) 話すと長くなるのでそれはまた今度。。)
Bon week-end(^^)/
☆おまけのパリをBelle et Bonne Blogで更新☆
今日は、「トランペットズッキーニ」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1616.html
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