百鬼オペラ☆羅生門
(昨日の続きです)
甘〜いシナモンキャラメルトーストをペロリと食べ、ビアグラスに入ったアイスチャイを飲んだところで向かったのは、渋谷・Bunkamura内にある劇場「シアターコクーン」。
ここで今月8日から公演が始まった「百鬼オペラ・羅生門」というお芝居を観劇して来ました。
演出・振付・美術・衣裳を手掛けたのは、ミュージカル『100万回生きたねこ』の演出で話題となったイスラエルのインバル・ピント氏とアブシャロム・ポラック氏。
脚本・長田育恵。
主なキャストは、柄本 佑、満島ひかり、吉沢 亮、田口浩正、小松和重、銀粉蝶。
「藪の中」「蜘蛛の糸」「鼻」などの芥川龍之介の代表作を百鬼に翻弄されながら芥川の脳内ツアーのように巡りながら、主題の「羅生門」のストーリーに芥川の人生も絡ませて1つの物語にまとめあげた作品。
演出は歌やダンスが盛り込まれ、音楽はどこか遠くの異国を連想させる斬新なモダンなミュージカルオペラ風。
特にコンテンポラリーダンスが美しく、幻想的な群舞がとても好きでした。
ざっくりなあらすじはオフィシャルサイトを→ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/17_rashomon.html
と言っても、ストーリーの本筋は「羅生門」なので広く知られたもの。
「羅生門」は中学・高校時代に触れることが多いと思われる作品の一つ。
そしてその読書感想文なども課題になりがち。。
生きるために必要な悪、必要悪という人間のエゴイズムを克明に描き出した「羅生門」。
この作品を初めて読んだ当時は、生きるためとは言え主人公の行為に憤りを感じたし、その気持ちは理解できないな、と単純に感じていました。でもそれは当時思いきり学生で家族に守られ、生きるか死ぬかのような極限の状況など全く想像できなかったから。
この年になって改めてそのストーリーを読み返すと、生きてゆくことは簡単ではなく、あらゆる行為を善悪で分けることもできないし、見方を変えたら、立場を変えたら、全く別の感情が芽生えることを実感することも度々。
考え方、生き方、人としても尊厳のあり方も人それぞれでそれ。だから主人公の行為を責めることもできない。
きれい事では済まないことも多い現実の中で、予想もしないことが起こったり、いろんな選択の繰り返し。
どう生きたいか?を問われてるような気がして、鑑賞後も考えることは色々な斬新で奥深い作品でした。
それにしても、満島ひかりさんは小鳥のようにか細い体でステージ上を舞うように歌って踊って動き回っておりました♡
そしてその顔の小ささにびっくり!!
Bon week-end(^^)/
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今日は、「略してPB&J」
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百鬼オペラ 羅生門
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