オックスフォードの" Twelfth Night"☆
I「オックスフォード大学の演劇部がやる“ 十二夜”観に行かない?」
と演劇好きのIさんからのお誘い。
K「ん〜シェイクスピアは好きだけど、それって英語だよね?しかもイギリス英語?シェイクスピアだから古典英語だったりするの?! 私には無理…」
I「大丈夫!日本語字幕付きだから!」
K「だったら♬」
と言うわけで出かけたのは、池袋にある「東京芸術劇場」。
(何度も観劇に来ている劇場ですが、駅から直結しているとは今まで知らなかった…)
(会場には舞台製作やリハーサル風景の写真を展示)
本公演はイギリスの名門オックスフォード大学の「オックスフォード大学演劇協会」メンバー(学生劇団)による「オックスフォード・シェイクスピア・プレイヤーズ」の来日公演。
「オックスフォード大学演劇協会」は1885年に創設された歴史と伝統を持つ劇団。
驚いたのは、『Mr.ビーン』のローワン・アトキンソン、『ラブ・アクチュアリー』『ブリジット・ジョーンズの日記』等ラブ・コメディには欠かせない俳優の一人ヒュー・グラント、最近では『博士と彼女のセオリー』で博士の元妻役でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたフェシリティ・ジョーンズなど英国はもちろん世界で活躍する数々のスターたちを輩出している劇団であること!
未来のスターがいるかも?と思いながら集中して観劇しました。
シェイクスピアの恋のドタバタコメディ“Twelfth Night”(十二夜)は喜劇でハッピーエンドなので、笑いがいっぱい。
今回観客席には外国人の方の姿も多く、彼らの笑い方は大胆!?
私などは観劇中は笑いもちょっと我慢してつい抑えめになってしまうのですが、彼らは「ぶぶぶっ!」「ア〜ハッハッハッ!」と家のソファでテレビを観てるかのように楽しんでいる様子に、本来は彼らのようにリラックスして楽しんでいいんだろうな…などと観る側の姿勢についてもちょっと思うところはありました。
舞台はモンドリアン柄。
衣装は70年代のロンドンファッション(だと思う)。
自称靴フェチとしては彼らが穿いていたロンドンブーツがとても効果的に感じたし、女性のファッションがレトロ可愛くて、そんなところも舞台に惹きつけられた要因。
<ざっくりなストーリー>(ネタバレなし)
一卵性双生児の兄妹が乗っていた船が難破し生き別れに。
二人はお互いが死んでしまったものと思い込む。妹は身を守るために男装し(兄そっくりに)たどり着いた町の公爵に小姓として使える。そして密かに公爵に想いを抱くように♡
そんなことは全く知らない公爵はずっと想いを寄せている伯爵令嬢にアタックするため小姓を恋の使者にする。ホントは女性で公爵が好きなのに…心を痛めながら小姓として務める双子の妹ちゃん。
そして困ったことに伯爵令嬢は、本当は女性だとは思いもしない小姓に恋をしてしまう♡
こうして公爵、小姓、伯爵令嬢の報われない三角関係完成。
そこにある日、双子の兄が同じ町に現れ、伯爵令嬢に出会ったものだからそれぞれの思い込みと勘違い、取り違いでドタバタ発生。
最終的には一部の人を除きハッピーエンド。
(詳しいストーリーが気になる方は原作を…)
要所要所で道化師役の人が歌を披露するのですが、その歌声は物憂げで、報われない想いや世の不条理をクールに歌う姿が印象的でした。
字幕があるので助かりましたが、やっぱりシェイクスピア劇は英語で観てこそなのかも…と。
洋画を日本語吹き替え版ではなくオリジナル音声で観る感覚以上に、クラシックな(?)英語原語セリフの「音と抑揚」がシェイクスピア劇らしさを引き立てていたように感じました。
ちなみに、今回で15回目の来日公演だそうですが、日本での公演活動は公演字幕の作成や上演中の操作、パンフレットの作成、そして公演の運営まで日本人大学生のボランティアスタッフによりサポートされていて、当日も会場には随所にボランティアスタッフの姿が見かけられました。
それにしても大学生の演劇部と思えぬ演技力の高さと完成度☆
機会があったら是非またオックスフォード大学演劇協会メンバーの舞台を観劇したいものです!
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