新作歌舞伎舞踊☆幽玄
約1年ぶりに出かけたのは、歌舞伎座☆
久しぶりだったのでちょっと早めに行って「木挽町広場」をぶらり。
相変わらずの賑わいだったのですが、片手が不自由な今はあれこれ試食を勧められてもテンション上がらず…。
早々に劇場入り。
秀山祭九月大歌舞伎☆
16時から開演の夜の部を鑑賞しました。
今回は中央真ん中席でとても見やすくてラッキー♬
前に座高が高い人もいないし!?
まずは、松本幸四郎さんによる「松寿操り三番叟」(まつのことぶきあやつりさんばそう)。
歌舞伎版マリオネットという感じで幸四郎さんがコミカルに軽妙に人形らしく踊る楽しい舞踊でした。
続いて、中村吉右衛門さんによる「俊寛」(しゅんかん)。
言わずと知られた近松門左衛門の名作。
あらすじは割愛ですが、俊寛の取った行動は男らしく、優しく、尊敬するものの、そんな彼の「建前」とは裏腹の「本音」のどうにも耐え難い孤独と悲しみが溢れたクライマックスは何度見てもウルっとくる作品。
むふふ♡ いつも2度目の休憩はデザートタイム。
今日は目の前で焼いてもらって出来立てをいただく、劇場限定の人形焼。
顔が全部違っていたことにラスト1個で気がつきました。
もちろんこれまでも何度も食べたことがある、なんら珍しくない人形焼なのだけれど、やはり焼き立ては別物。
生地の軽さ、ふんわり感が格別でした。
そしてこの日、私の中で一番印象的で感激したのが意外にも歌舞伎舞踊。
「舞踊」となるとつい眠くなってウトウトしてしまいがちなのですが、坂東玉三郎さんによる本作「幽玄」は能の演目を題材にした「新作歌舞伎舞踊」で、ストーリー性があることに加え、玉三郎さんが演じる虫も殺せないだろうな可憐な乙女から蛇になった夜叉まで演じる女性の振れ幅がすごくて目が離せませんでした。
いずれも女の中のオンナ。
また、花柳流の若手舞踊家による群舞もあり、久しぶりに迫力満点の「毛振り」に興奮しました。
更に、音楽が新潟県佐渡市を拠点に国際的に活動しているプロ和太鼓芸能集団“鼓童”(Kodo)。
(鼓動オフィシャルサイトより)
その和太鼓の音色に痺れました♡
昔から自分の中で感じていたのですが、和太鼓の音色は心の奥にとても響いて鼓動して、エモーションをグラグラと揺さぶられ、涙が出そうになったり、強く鼓舞されたりするもの、と。
そんな風にぼんやり思っていましたが、本公演で私はかなり和太鼓が好きだ!と確信しました。
(手ぶらじゃ帰れぬ…と抹茶クリームのレーズンサンドをお土産に)
K「太鼓、すっごい良かったね!!新潟発のパフォーマーだし、今後は鼓童をフォロー&サポートしたい♡ もっと私が若かったら和太鼓も本気で習いたかったかも!?」
夫「ふーん。面白かったけど、打楽器だけでなんか俺には単調に感じるんだよねぇ。」
K「全然退屈しないし目が冴えるけど。管楽器、弦楽器、打楽器の中で一番好きなのは打楽器。なんかこう太古の昔から人間の近くにあった音って感じで心にグッとくるけどな〜。」
夫「オレは何楽器ってことじゃなくオーケストラが好き!」
K「・・・。」
そんな話をしながら帰宅後、お土産の抹茶クリームのレーズンサンドをパクり。
玉三郎さんの美しさと鼓童の素晴らしいパフォーマンスに酔いしれた夜でした。
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