修道女たち☆
パリの1枚。
カルチェ・ラタン地区にあるソルボボンヌ大学。
カルチェ・ラタンとは「ラテン語の地区」という意味で、昔ソルボンヌ大学の学生がラテン語で話していたことに由来。
大学近くのカフェでお茶をしていると、なんだか文学の香りがしてくる〜?!
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20代初めの頃は時々友達と遊びに来ていた下北沢。
最後に来たのは20年くらい前なんじゃ…と思いながらやって来ました、シモキタ☆
駅周辺は再開発工事中。
線路は地下に潜り駅の様子もすっかり変わってしまって驚いたけれど、街は?と思いながら歩き出すとそうでもない!?
小さな飲食店が多く、古着屋さんもあちこちに、お煎餅屋さんが煌々としていたり、道ゆく人も学生さんからサラリーマン、自由業風、なんとも下北沢特有のカオス感。
K「面白ろ過ぎる!!ちょっとちょっとそこのスーパー、激安なんだけど。買ってく?」
夫「恥ずかしいから写真とかやめて…。」
K「ファッションフロアだって!行ってみよう♬」
あれ…。
半分くらい倉庫のように段ボールが積まれている。。
フロア内のお店は、実家の新潟の田舎にありそうな感じ。
こうして久しぶりのシモキタだったので、ちょっと早めに来てブラブラと町歩きを楽しんだのですが、本来の目的は初めての「本多劇場」での観劇。
1982年にオープンしたという本多劇場は、下北沢が「演劇の街」と呼ばれるようになったきっかけとも言われている老舗劇場。
お芝居好きとしては、いつか来たいと思いながら自宅からちょっと遠いし…という軟弱な理由でこれまでなかなか来ることがなかった劇場。
開場すると続々と集まるお客さん達は老若男女、いかにも演劇ファン♡と思しき方々。
そんな中、今回観劇したのは、作•演出ケラリーノ•サンドロヴィッチ氏による「修道女たち」。
<出演>
鈴木杏 緒川たまき 鈴木浩介 伊勢志摩 伊藤梨沙子 松永玲子 みのすけ 犬山イヌコ 高橋ひとみ
K「ケラリーノ・サンドロヴィッチって、原作はロシアとか東欧?」
夫「ケラさんは日本人だよ!彼のお芝居は何度も観てるよ…。」
K「・・・。」
と、下調べ等全く無しで臨んだ観劇でしたが、3時間の上演時間の長さを全く感じさせない、テンポよく、面白く、見応え満点のお芝居でした!
ネタバレなあらすじは割愛ですが、
舞台は、場所や時代は定かではない少し前のヨーロッパらしき修道院。
温厚で少し気が弱く、やや優柔不断な修道院長のシスター・マーロウ(伊勢志摩)、しっかり者で厳格、実質的には院長風なシスター・ノイ(犬山イヌコ)、母性的な優しさを持つシスター・ニンニ(緒川たまき)、自制的なシスター・アニドーラ(松永玲子)、そして誓願を立てたばかりのシスター・ダル(高橋ひとみ)とその娘シスター・ソラーニ(伊藤梨沙子)の6人は殉教者の聖地である雪深い山の麓の山荘へと巡礼に向かう。
彼女たちを迎え入れたのは、村の女・オーネジー(鈴木杏)と村の帰還兵テオ(鈴木浩介)。
美しい讃美歌に始まり、舞台はずっと山荘の中。
真っ向から聖職者達の物語なので宗教・信仰というものを考えさせられるものでした。
すがることで心の平和を保てたり、支えられたり。
信仰によって起った奇跡は更に人々の心を惹きつけ、時代やその時のその国の権力者によって政治的に利用されたり、逆に邪魔になれば迫害されたり。
運命のすべて受け入れること、赦すことを思うと最後はちょっと悲しくもなりました。
世界中にいろんな信仰・宗教があるけれど、自分と違っていてもそれはそれ。
自分と違う相手を非難、攻撃することなく、自分が信じるものを大切に、他人が信じるものも同じように尊重できれば世界はずっと平和になるのに…そんなことも感じた「修道女たち」でした。
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