
Renoir père et fils☆
これまた先日会期は終了してしまいアップしそびれ美術鑑賞ブログですが、ちょっとした驚きがあったので…。
年明けに年間パスポートを更新してやってきたのは、パリで最も通う美術館“Musée d'Orsay”(オルセー美術館)。

何度見ても飽きない常設展ですが、毎回必ず初めて気づいたり、衝撃を受ける作品が見つかります。
うわっ、こんな苦しそうなのあったけ…と近づいて確認すると、フランス人彫刻家Just Becquet(ジュス・ベケット)の“ L'Abime”(奈落の底)という作品。
そのタイトル「奈落の底」という地獄の底、果ての果て、人が絶望に面した時に思いをはせながら眺めると一層恐怖心が湧きました。

さて、この日のんびり鑑賞したのは“Renoir père et fils”(ルノワール父と息子展)。

優しい色使いで、ふくよかで穏やかで美しく女性を描いた名画の数々で知られる19世紀の印象派を代表する画家Pierre-Auguste Renoir(ピエール=オーギュスト・ルノワール)。
ここオルセー美術館は彼の作品を多数保有し、それも教科書掲載級の有名作品がずらり。
そんな中、本展では普段展示されていないレアな作品も展示され興味津々。

私の中では人物画の印象が強い画家なので風景画や静物画は新鮮に感じられます。

「世の中には醜いものが多過ぎる。だから絵は壁を飾るものとして綺麗でなければいけない」と、明るく美しい絵を描き続けたと言われるルノワール。

ところで恥ずかしながら本展によって初めて知ったのが、ルノワールの次男Jean Renoir(ジャン・ルノワール)が著名な映画監督だったこと。

そんな息子ジャンは幼い頃から父のモデルでもありました。
きっと可愛くてしかたない愛息子は描きたくてたまらない被写体だったのでしょう。

そして息子が映画監督になってからは父からのインスピレーションを受けての作品作り。

本展では絵画、フィルム、写真、衣装、ポスター、デッサン等から親子アーティストに共通のテーマ(セーヌ川、モンマルトル、南仏、女性)を取り上げていました。

芸術に限らず、才能というものが親から子へ引き継がれそれぞれが大成功することはなかなか難しいことのようにも思うのですが、ルノワール父子はそれぞれアーティストとして絵画と映画の世界で成功し、後世にそれぞれ大きな影響を与えたこと知りました。

今回初めて知った映画監督ジャン・ルノワール (1894年〜1979年←と思うと親近感の湧く現代人)、本展覧会の印象が薄れないうちに、「大いなる幻影」、「フレンチカンカン」や短編「ピクニック」など、その代表作を観てみたいと思います。
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