いろんなラヴェル☆
私にとっては今シーズン最後になりそうなパリ・オペラ座ガルニエ宮でのバレエ鑑賞に出かけました♬
開場と同時に記念撮影で一番混雑するのは正面の大階段。
夏らしい暖かい日が続いていることもあり、皆さんの装いは夏らしくカラフルで華やか☆
寒い日の黒だらけとは違って会場も一際華やかになるこの季節が好き。
今回は1階のボックス席からの鑑賞。
係の人が部屋の鍵を開けてくれるまでちょっと待つのですが、いちいち鍵で開けてもらうところが非合理的でもあるけど、なんだか改まった気持ちになります。
このボックス席は18名用。
荷物をおけるベンチシートやコートかけがあるので、いちいちクロークに預けなくて済みます。
3列並んだ席はこんな感じで後ろにいくほど高くはなってはいるももの、二列目以降は舞台全体は見えにくいことも。。
座高が高い人が前に座ったらアウト…なかなかステージが見えない(>_<)
そんな経験以来、
ボックス席を予約する際は中央最前列に。
ステージ全体がとてもよく見えると同時に下の客席も見下ろせて、「わ〜、あのマダム素敵!」「大胆な背中の開き格好いいドレス!」「絵に描いたような美男美女カップル発見♡」などと開演前はピープルウォッチングも楽しい席。
今回鑑賞したのは、フランス人の作曲家Maurice Ravel (モーリス・ラヴェル)の舞踏曲に振付けられた3本のモダンバレエ。
最初はGeorge Balanchine(ジョージ・バランシン)による振付けの“La Valse” 。
(ステージ画像及びディストリビューションはオフィシャルサイトから⇒
https://www.operadeparis.fr/saison-16-17/ballet/robbins-balanchine-cherkaoui-jalet )
舞踏会でワルツを踊るようにロングパニエを穿いたバレリーナ達が脚を上げる度にフワーッと優雅で男女の群舞が美しい作品でした。
ストーリー性も感じられて、最後は女性が息絶えた?!様子でした。
幕間は2回。
まずは冷えたシャンパンを飲みにカウンターへ急ぐ〜。
どうでもいいけれど、この10年ちょっとでオペラ座のシャンパンもちょっとずつ値上がりしてる…。私がバレエを見始めた頃は10ユーロ紙幣を出してちょっとおつりがあったと思うけれど、それがあっという間に10ユーロになり、今は12ユーロ。フランス経済にデフレってないの?と思いながら私の中ではパリ物価指数の一つのシャンパンをグビグビいただきました。
2本目はJerome Robbins(ジェローム・ロビンズ)振付けによる“En Sol”。
最初の作品から一変してカラフルなテニスウェアのような、ベルエポック時代の水着のようなウェアを来た男女が元気いっぱいに弾けるように登場。
舞台の後ろのデザインに太陽と波のような波線が描かれていたので、舞台はたぶんビーチ。
そろそろ今年のバカンスはどうする?な話題で盛り上がる時期だけに、バカンス気分を盛り上げる明るい作品でした。
2度目の休憩・幕間。
天気もよいのでテラスへ出る人が多く、ホワイエはわりとすいた感じ。
個人的には今回最も印象に残ったのは、Sidi Larbi Cherkaoui(シディ・ラルビ・シェルカウイ)とDamien Jalet(ダミアン・ジャレ )という2人のコリオグラファーによる新振付けの“Boléro”。
これまで何度か観てきたのは、主にモーリス・ベジャールの振付けによるボレロ。そのインパクトは強烈で大好きな作品の一つなのですが、今回のボレロは舞台を見下ろす大きな鏡とプロジェクションマッピングを使った斬新なものでとても面白かった☆
水面の波紋のように静かに広がって消える、消えては現われる渦の中で元GivenchyのデザイナーRiccardo Tisci(リカルド・ティッシ)デザインのコスチュームで舞う男女の群舞。
静かに水面の波紋のように始まったステージは、曲が進むにつれ共鳴しあう音の波紋のようにも感じられ、ボレロという曲の加速的な盛り上がりと激しさに合わせて呼応する演出。
今回初めて知ったシディ・ラルビ・シェルカウイとダミアン・ジャレという若手コリオグラファーの振付けと演出の幻想的な世界にどんどん引き込まれました。
ジャジャーー、ジャ、ジャ、ジャ、ジャン!と終わった瞬間、客席からはこれぞな割れんばかりの拍手。私の周りの皆さんはスタンディングオベーション☆
こうして華やかなラヴェルの曲を異なったコリオグラファーによる三者三様の群舞バレエで満喫しました。
Bon week-end(^^)/
☆おまけをBelle et Bonne Blogで更新☆
今日は、「シーズンモンブラン」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1525.html
<Profile>
KEICO
新潟県の旅館に生まれるも女将にならず、上京、進学、就職、まさかの出逢いと結婚。
約10年間のOL生活の後、2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
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