Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

Rodda's(ロダス)のバナナブレッド☆

久しぶりに「銀座三越」のデパ地下へ。

ここに3年前にオープンしたことは知っていたものの、コロナ禍でなかなか足を運べずにいた、アフタヌーンティー・スコーン好きには周知と思われる、1890年に英国・コンウォールにて創業したコーニッシュ・クロテッドクリームの老舗『Rodda's』(ロダス)

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名前を聞いてピンと来なくとも、このパッケージデザインを見れば「これね!」とわかる方も多いのでは?

私が初めて食べたのは、若い頃に通ったお菓子教室でした。

その教室で、どんくさい私は自分ではテキパキ帰り支度をしてるつもりでもなぜか帰るのはラスト。

ある日、帰ろうとした時、英子(仮名)先生がイギリスのお土産があるからちょっと待って、と。

「ケーコちゃん、今日は時間ある?よかったらこれからお話聞いてくれる?」

という訳で、Rodda's(ロダス)のクロテッドクリームをたっぷり乗せたスコーンをいただきながらの女子トーク。

当時私は20代半ば、先生は33、4歳でした。

(以下2枚の画像は、Rodda'sオフィシャルサイトより)

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イギリスのお話を伺うのかと思いきや、英子先生は「ふっ♡」と溜息。

そしていきなり「ケーコちゃん、実はね、好きな人ができちゃったの」。

K(ゲッホゲホ。絵に描いたようにむせた=スコーンが詰まって死ぬかと思ったゼー)

K「ちょっとどういうことですか!?」

E「フランス人の彼なの。今回もイギリスはついででパリにいる彼に会ってきたの」

K「・・・。いきなり過ぎてついて行けません」

そこから英子先生とドラマチックなフランス男の出会い、今に至るまでを聞きしました。

私が遠慮なく申したのは、

K「英子先生、今の生活になんの不満と不安があるんですか…。こんな高級住宅街の3階建ての一軒家に暮らし、ご主人は羽振りよし、趣味の音楽(ドラム)とかも超カッコよくて自慢じゃないですか〜。それに〇〇くん(小1の息子)だって二人に似て可愛いし、それで好きなお菓子作りで教室も開いて、毎年のパリお菓子食べ歩きツアーだって盛況で、先生に憧れてココに通ってる生徒さんも多いと思いますよ。他に求めるものってあるんですか…?!」

E「そう見えるのかな。でも主人は私のやってることにはほとんど興味ないのよ。生活は今のままでいいって感じで夢も野望もない。そんな彼と話しててもつまらないのよ。私はね、子供の頃の夢が世界征服だったから」

K「せ、世界征服ってなんかある意味怖いですよ、それ」

E「ははは、それは喩えなんだけど、平凡ありきたりな人生で終わりたくないってことかな」

K「先生…」

そんな突然の英子先生のカミングアウトをきっかけに、お互いの恋バナを打ち明ける関係になってしまったのですが、しばらくして私も仕事を辞め、日本を離れたことでお別れとなりました。

SNSで知る限り英子先生は離婚することもなく、現在はお菓子作りで活動の幅を広げ元気にやっている様子。

幸せは人から見える部分だけで測ることはできないし、そもそも求める、感じる幸せも人それぞれなのだと思い知った若かりしな出来事でした。

と、おもいきり話がそれてしまったけれど、『Rodda's』(ロダス)のクロテッドクリームを見る度に、あの時の驚きと喉につまりかけたスコーンの味を思い出します。

(クロテッドクリームたっぷりのファッジも美味しそう↓)

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閑話休題。

というわけで、今回もその思い出クロテッドクリームが欲しかったのですが、そのまま女子会ディナーの流れだったので長時間持ち歩くことはできない。

そこで買ったのは、こちら。

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クロテッドクリームと完熟のバナナを生地に混ぜ合わせ、ふわふわに焼き上げた「バナナブレッド」とな。

このブログでも度々触れていますが、大のバナナブレッド好きとしては、是非とも濃厚クロテッドクリームが練りこまれたものを食べてみたいと思った次第。

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総じて地味なルックスのバナナブレッドですが、その香りと美味しさは千差万別!?

テクスチャーもだいぶお店、レシピによって違ってくるので食べ比べが楽しいスイーツのひとつです。

その味は甘過ぎず、でもしっかりバナナ感、そしてバターたっぷりとはまた違った感じのしっとり感は、やはりこの伝統のクロテッドクリームありきなのだと感じました。

バナナブレッド私的ベスト5に入る美味しさ、気に入りました♡

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兎にも角にも、やはりポイントは今でも伝統的製法によって作られているこのクロテッドクリーム。

改めてオフィシャルサイトをチェックすると、フレッシュさ第一!ということで工場から30マイルの酪農家生乳しか使用せず、その濃厚な生乳から作られたクリームを低温のオーブンでじっくりと蒸し焼きにすることでクリームの表面に黄色い膜(=クラスト)ができるのだそう。

その「ゴールデンクラスト」が「Rodda’s」(ロダス)のクロテッドクリームの最大の特徴と。

公式・三越伊勢丹オンラインストア より↓)

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バナナブレッドにも追いクロテッドクリームを乗せたらさらに美味しそうでなので、次回の銀座三越デパ地下ショッピングの際は是非とも一緒に買い求めたいと思います。

 
<info>
Rodda's(ロダス)
 

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パリの1枚。

日本にいる時はそんなに食べたいとは思わないのに、パリだと食べちゃうウフマヨ。

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Belle et Bonne Blogは、気ままに更新中。

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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