
新しいSamaritaine(サマリテーヌ)☆ Eernest(エルネスト)
もう少しSamaritaine(サマリテーヌ)ネタを。
帰宅前に立ち寄ったのが、リヴォリ館1階にあるサマリテーヌデパートの創業者Ernest Cognacq(エルネスト・コニャック)氏の名前を冠したブーランジュリ『Eernest』(エルネスト)。
うっ♡エクレア、美味しそう〜。
そういえば、パリに来てコムダビな(いつも通りな)エクレアを食べていない…。食べないと!
店内で食べたかったのですが、パッと見渡すと店内のイートインコーナーに空きテーブルなし。
おやつ、今夜のパン、朝食用などを買って帰ることにしました。
そんなお店の様子をアップしながら今日は、先日体験したスリ未遂事件のお話を。
夫と一緒に14時頃に外出した時のことです。
いつも通りパリでも東京でも横断歩道、信号待ちではグイグイ最前列に出て行く夫。
私は車が怖いので基本的に車道近くには近寄らず、いつも数メートル後ろに立っています。
この日もそんな感じで結構夫の後ろにいました。
(カラフルマカロン。年々好きになっているマカロン。今更ながらその美味しさに開眼?!)
すると、夫の周りに息を合わせたダンサーのようにスーッと上下スエットを着込んだ若い男女4人組が周りを囲みました。
夫の両脇に大柄な男性二人(まるで壁)、その後ろに小柄な女性二人。
(厚焼きクッキー。コーヒーに合うこの手のクッキーもここ何年かでパリのパン屋さんでの扱いが増えた印象)
二人の女性のうち一人(ここではAとしましょう)Aは、周り全体を伺うような視線で周辺チェック。
でもどうやら、やや離れた私の存在、視線には気がついていない感じ。
すると、もう一人の女性(ここではBに)Bが持っていたトレーナーを自分の両手の甲の上にかけ、周りから手元を見えなくした状態で夫の腰元めがけて密着。
(タルト・オ・シトロン&フランボワーズのケーキ。個人的にはフランボワーズを見るとフランス菓子だな〜と感じる)
この日、夫はクロスボディなバッグ斜めがけで右腰後ろにバッグ位置。
それを狙ったのは明らか。
すぐさま私は声をあげました。
「〇〇(夫の名前)っ!!危ないっ!!その人たちスリ!!」
(チョコ入りトラ柄の焼き菓子、Tigreティグル)
夫が魔王、仁王、閻魔様のような、猛烈におっかない形相で振り返ると、スリ集団はサーっとまたまたダンサーチックな息のあった呼吸で静かに離れました。
と思ったら、手をかけようとしていた小娘Bが怒った顔で私に向かってきた。
ヒエーーーっ、こ、怖い!ピンタされるかも!?
でも足がすくんで動けましぇん…。
(オーダー前、しばらく待っている間がスイーツコーナーだったので甘い誘惑がひっきりなし)
ギュッと身構えたら、その小娘は私に向かって私の言葉を真似て「ア、ブ、ナ、イーーー」と大声を発し、そして恫喝?!な勢いでグイっと身を乗り出してきた。
意地悪く歪んだその顔は本当に怖くて益々フリーズ、どうにも動けない。
次の瞬間、小娘Bはポケットから水鉄砲のようなものを取り出し、私の胸元と首筋あたりめがけてシュシュっと発射。
それはちょっと白く濁った水で、小麦粉のようなものを溶かしたもの(だったと思います)。
(チーズの香りが食欲増進。中にもチーズが詰まってました。温めるとトロリ)
カチン…!
それまで怖くてすくんでいた私ですが、水をかけられた瞬間、怖さより怒りのスイッチが入りまして思わず、
「ふざけんなっ、バカっ!!」と面と向かって放ってしまった…。
TPOによりますし、相手が凶器を持っていたら騒いだり抵抗は返って危険だと思いますが、開けて人通り多い場所ならこうして何語でも構わず声を発すると周囲にもその状況が伝わります。
(ピンクのプラリネを練り込んだマフィン。これはしっかり甘めでした)
その言葉に通りすがる人達の視線も小娘Bに集まり、彼女はフードを被ると何語かわからない言葉をモニョモニョと発し、仲間3人とクスクス笑いながら逃げていきました。
全くもー!と思いながら濁り水をひっかけられたコート部分をハンカチで擦ると、スッと消えました。
しっかりと汚れが残るような悪質なものではなかったです。
とはいえ、気分悪いわーー。
町歩きなカジュアルなダウンで汚れてOKなコートだったとは言え、もっと大事にしているコートだったりしたらかなり凹んだと思う…などと思うほどに後から益々腹立たしくなりました。
(ふんわりバンズにサンドしたハム&エッグ。このバンズが日本のパンぽくて逆にちょっと新鮮でした)
とにかく、すられなくて良かった、怪我などもなくて良かった!
今回久しぶりのパリ生活にあたり、気をつけようと思っていたのが、この手の街中のスリ。
コロナ前、スリのターゲットは比較的現金を持っていると思われているアジア人ツーリストが多いと言われていましたが、コロナ禍でツーリストが激減した際に彼らのターゲットはツーリストや国籍を問わず、縄張り行動エリアも拡大して犯行に及んでいると聞きました。
(チーズバブカ。ユダヤ系のパンBabkaバブカもここ数年で人気拡大な印象)
例えば、バスの中で財布すられた、同じくバスの中でスマホすられた。
メトロの通路で電話中に後ろからスマホをひったくられた。
メトロ待ちのホーム、一瞬人通りがなくなった通りでナイフを突きつけられ「財布をよこせ」など。
フランス人、地元っ子でもそんな被害に遭うならスリ犯から見たら私などは格好のカモ、ネギ背負ってます!な人に見えるだろうな…と思うのです。
なので、とにかく日々気をつけなくては!!
(量り売りだったピーカンナッツのパウンドケーキが大きくて驚いた〜)
長引くコロナ禍での日本生活で、すっかりそういったスリ、引ったくりに対する心構えというか習慣を忘れていましたが、何年経とうと東京とパリはやはり違うのだから、そのへんは心して、外に出たら緊張感や注意力を持ち、しっかり意識して動かないといけないと強く痛感しています。
(デザート皿からはみ出そうなサイズ。こんなに大きなパウンドケーキは初めて級)
K「も〜この前はあんなことがあってまた気持ちが引き締まったよね。にしても、あなたの振り返りざまの魔王顔は相当怖かったよ。泣く子も黙る、凍るね」
夫「当たり前だ。俺の財布をすろうなんて100万年はえーよ!!(怒)」
K「・・・。」(おもいきり狙われてたけどねぇ)
そんな話をしながら食べ応え大のEernest(エルネスト)のピーカンナッツパウンドケーキを美味しくいただきました。
上にはホワイトチョコがけ、ほんのりスパイシーな生地で好みでしたが、普段東京で買っているご近所ベーカリーのものと比べても余裕で2倍以上のボリュームでした☆
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