Torcello(トルチェッロ島)★いにしえの島へ
ヴェネツィア発祥の地の一つと言われ、かつては栄えていたというトルチェッロ島
を初めて訪れました。
教会はどっち?と思っていたらヴァポレットを降りた皆さんは地図も見ないで運河沿いに
歩き出したので私も着いていくことに♪
その昔、7~8世紀には人口2万人超の人がいて繁栄していたそうですが、今はとても静かで
季節柄もあって寒々とした雰囲気。
途中、運河にかかってるのが島の名所"Ponte de Diavolo"(悪魔の橋)。
(な~んだ、思ったより小さい。でも渡ったら帰ってこれないのかも?!)
手すりがない珍しい橋の一つです。
そして島の奥までやってくると、素朴なSanta Fosca(サンタ・フォスカ教会)がありました。
ここは殉教者を祀るために建てられたものだそう。
このサンタ・フォスタ教会と回廊で繋がっているのが、Cattedrale di Santa Maria Assunta
(カッテドラーレ・ディ・サンタ・マリア・アッスンタ聖堂)。
本島のあのサン・マルコ寺院よりも2世紀も古いもので、7世紀に建てられた、ヴェネツィアで
一番古い教会と聞いて驚きました。古い!
でも中に入ると金色のモザイクの美しさに茫然(+_+)
内陣に大きくドーンと輝いていたのは、12~13世紀頃の"Madonna col Bambino"
(12使徒と聖母子)。
この聖母子を見上げると、しばらく動けないというか言葉でうまく言えませんが
その静かな眼差しが独特で見惚れました。
カッテドラーレ・ディ・サンタ・マリア・アッスンタ聖堂前の庭にあるこの大理石の椅子★
それは「アッティラ王の椅子」。
「アッティラ王」、世界史でちょっと聞いたような名前・・・?!
アッティラは騎馬民族のフン族の王。
東西ローマ帝国を脅かし、近隣の民族を征服し、短期間であるものの「フン帝国」を築いた男。
その彼が玉座として使っていたと言われる椅子が野外に晒されている・・・。
しかも座ってOKなので、皆さんこうして順番待ちしながら玉座に座って記念撮影。
5世紀にアッティラ王が座っていたと思うと、やっぱりスゴイ!!
また、聖堂前にはトルチェッタ島の歴史を伝えるMuseo dell'Estuario (エストゥアリオ博物館)
もありました。
この島が衰退したのは、マラリアが蔓延したため。
人々は他の島へ移住し、建物もほとんど解体されてしまったのだそう。
今はただただゆっくりと時を刻んでいる感じでした。
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