
パリの小学生の修学旅行はスキー!!
フランスの小学校は5年生まで。
その最終年も残るところ3ヶ月です。
日本のように決まった教科書、学校で決められた修学旅行、ましてや卒業式というものがフランスはありません。
教科書で言えば、年間のカリキュラムに基づいた指導をすれば教材は先生の自由です。
入園式や卒業式はなく、最後の日も普通に下校してきます。
そして、修学旅行も学校単位ではなく、行ける子ども達と行けない子ども達があるのです。
パリ市が募集をかける「CLASSE DE NEIGE」というスキー合宿があります。
それも、11日間エビアンの先、レマン湖の近くの山へ。
これはクラス単位で、パリ市の小学校の5年生の担任が応募することができます。
ここでも、先生の考え方次第なのです。
長女は5年生。
担任先生が応募しようと思う。ということを9月の新学期の時点で子ども達に説明していました。
そして、年末にパリ市に申請をしたという事が親達に伝えられました。
それからの子ども達は「抽選に当たるかな?」「お友達と同じ部屋がいいな~」「スキー初めて!」などと話題がもちきりです。
2月初旬に、行けることが分かり、説明会が開かれました。
そこで配られた持ち物のリストを、長女は早々に日本語に訳しました。
フランス語が得意ではない私のために。
そして、そのリスト作りに拍車がかかり。。。。。
コンピュータでなにやら作業始めた長女。
すごい集中力で......。
3日後に出来上がったのが画像付き持ちものリスト。
インターネットでどこからか画像を引っ張ってきて、レイアウト。
シャンプーは長女が使っているメーカーの物をちゃんと探し出していたのには、笑えました。。。
ヴァカンスの多いフランスですが、その中でも3月初めの2週間のお休みを「スキー休み」と呼ぶぐらいこの時期にスキーに行く人が多いとか。
「その前に、買い物を済ませないと、手袋やブーツ等が品薄になる」
と、担任からの助言もあり、早速行ってきました。
スポーツ店。
スノーブーツはたしかに品薄で、長女のサイズはありませんでした。。。
スキーウエアのブルゾンの今年の流行は、星柄とブロックチェックと水玉。
ここで気になるのは、年に1度ぐらいしか行かないスキーウエアを一揃えみんな買っているのだろうか?
ママンたちにリサーチしたところ「手袋はなくすから自分で買うけれど、ウエアは友達に借りたりお下がりをもらう」とか、「ブルゾンは普段にも着れるので、買います」だとか。
そこで我が家はブルゾンと手袋とスキーの靴下を購入。
出発までの数週間、クラスの中の半数がスキー用に買った新しいブルゾンを着て登校していました。
子ども達のスキー修学旅行への期待が感じられます。
もちろん、うちの長女も。
3月のヴァカンスも終わり、荷作りも最終段階。
1人14キロまでという荷物の重量制限があるため、親掛かりでやりました。
荷物だけ出発よりも前に、学校へ預けます。
まずはリストに沿って持ち物を並べる。
リストの中に、スキー用ではなく[サングラス]というのがあり、それを選ぶのに大騒ぎ。
友達とメールで写真を送り合い、やっと決まったのがこちらです。
こんなのが10歳児のはやりなのでしょうか?
ついでに長女の親友ちゃんはこんなのを選びました。
決まるまでのメールでのやり取りが面白く、交流ツールも私の時代とはだいぶ違います。
コンピュータだけではなくiPhone や iPadまでも使いこなしている娘達。
うん、12キロでおさまった! と一安心していたところ、「ママン! 大変! ブームするんだった! オシャレな洋服入れなきゃ!」と、長女。
なかなかフランス的だ。
最後の夜に、ダンスパーティーをするための洋服ですね。
これからが大変でした。。。
やっと決まったのがこのスタイル。
荷物を預ける前日の夜に、無事全て完了。
ホッ。
そして、これまたフランスならではのエピソード。
10歳と言えども、11日間も家族と離れるのです。
そこで「1日置きぐらいに、子どもに手紙を出して下さい」と、案内の書類に書かれていました。
これは、フランスではあたりまえのことのようです。
実は、4年生の時にピレネー山脈の田舎へ10日間[自然教室]という学校の合宿がありました。
そのときも同じ説明があったのですが、私たちは読み落としていた。
10日間の合宿を終え、帰ってきた長女が開口一番「なんでお手紙くれなかったの~」と泣き出した。
「???」そうなんです、みんな合宿中に親からのお手紙をもらっていたのです。
あー、切ない。
謝りました。
すぐ許してくれたけど「次に旅行があったら絶対にお手紙書いてね」と強く言われました。
見落としてなければ、喜んで毎日でもお手紙書いたのに!!
という訳で、今回は妹&弟と家族4人で長女への手紙を毎日書いています。
初めてのスキー、大好きな友達との生活、教室では出来ない体験をする子ども達。
親は一緒に行っている訳ではないけれど、子どもとは違った体験を親もしていると感じる。
こんな機会に恵まれた事を幸せに思います。
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