
パリ11区*アトリエ・デ・リュミエールで日本を紹介する「JAPON RÊVÉ」
パリ11区のアトリエ・デ・リュミエールで、2019年2月22日から12月31日までゴッホをテーマにした「ゴッホ、星月夜(Van Gogh, La nuit étoilée) 」と日本の浮世絵をテーマにした「夢見た日本、浮遊する世界のイメージ(Japon rêvé, image du monde flottant)」のプロジェクションマッピングが展開中です。
"アトリエ・デ・リュミエールは19世紀に建てられた鋳造工場跡を利用したデジタルアートの中心地です。美術史に残る偉大な芸術家たちの作品を扱った没入型デジタルアートは、10メートル以上の高さがあるアトリエホールの床から壁にかけて投影されています。"(公式ホームページより引用)
前半はオランダ出身の画家フィンセント・ヴァン・ゴッホのプロジェクションマッピングです。
この展覧会では、「ジャガイモを食べる人々」や「ひまわり」、「星月夜」などゴッホを代表する絵画が紹介されています。会場全体にゴッホの表現力豊かな筆跡を通してアーティストの激しい人生を目の当たりします。
ゴッホのパリ、アルル、またはサンレミ・ド・プロヴァンスでの滞在期間中に制作された作品は、鑑賞者を作品の内部へと導きます。
後半は、「夢見た日本、浮遊する世界のイメージ(Japon rêvé, image du monde flottant)」です。
芸者、侍、そして精神を介したの日本の旅。
西洋と日本の貿易の開始の機会に、19世紀後半にヨーロッパで流通した日本版画にこのプロジェクションマッピングの源があります。ゴッホもジャポニスムに大きな影響を受けた芸術家の一人ですね。
葛飾北斎の波の絵ではドビュッシーの「La Mer」が流れました。
色彩豊かな模様の着物を着た芸者が障子の裏側に現れる姿も。
甘い芸者の世界から一転、侍がテンポの良い音楽に合わせ、動き回る展開に。
右を見ても左を見ても、くるくると表情が変わっていきます。
私にとって、初めて見た大規模なプロジェクションマッピングの展示は、昨年5月から9月にパリのラ・ヴィレットで展示されていたチームラボの「teamLabo : Au-delà des limites 境界のない世界」でした。
(チームラボのパリでの展示レビュー記事はこちら→https://madamefigaro.jp/paris/blog/miharu/teamlab-au-dela-des-limites.html)
しかし、日本の文化に着目した内容は新鮮でした。
没入型視覚作品は今後も発展し続けるのでしょうか..?✨
今回の展覧会の中で、坂本龍一作曲の「メリークリスマス ミスターロレンス」に合わせて展開される美しいプロジエクションマッピングが一番印象に残りました。
終わった瞬間に、会場からたくさんの拍手に包まれていました。
フランスで昨年から始まった世界にまだ知られていない日本文化を紹介する大規模な複合型文化芸術イベント「ジャポニスム2018 響きあう魂」は終了しましたが、フランスでの日本ブームはまだまだ留まることを知りません♡
アクセス
アトリエ・デ・リュミエール(Atelier des Lumières)
38, rue Saint Maur 75011 Paris
https://www.atelier-lumieres.com/en/lai-chang-zhe-henoqing-bao
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