Paris 連載

今週のPARIS

パリのメルシーと Found MUJIで、
フランスの日常美を発見する。

今週のPARIS

2009年にオープンした時から、パリのメルシーが提案しているのは、機能的に優れ、かつデザインが美しい日用品。この基本理念を共通するFound MUJIが、9月24日、パリにお目見えすることになった。というのも、この日、パリの中心にあるフォーラム・デ・アールに無印良品の旗艦店がオープンし、その中にFound Mujiのコーナーができる、というわけなのだ。

これを祝って、メルシーが 世紀を超えてフランスの厨房や食卓で使われている機能性とデザイン性の高い道具を集めた展示販売会を企画した。9月24日から、メルシーのブティックと、売り場面積700平米と欧州で最大規模となるMUJIのレ・アール店で同時開催される。

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機能美にあふれるフランスのキッチン、フランスの食卓。


その中で、なんとも不思議な名前の調理器は「料理(加熱)の悪魔」。炎にも高温にも耐えられるので、オーブンに入れてもガス台にかけても使える器である。生みの親は弁護士(なぜだろう?)のキュスターヴ・ルーセだそうだ。野菜や肉などの素材が持つ水分で調理でき、栄養分を逃さず、味わいも深まるというから、シンプル料理派にはもってこいだろう。この悪魔、ブルゴーニュ地方のディゴワンにある陶器工場で、マル秘の土の配合で焼かれ続けている。

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これが「料理の悪魔」。45ユーロ。


昔の薪だきストーブのようなペルフェックスのソルト&ペッパーミルは、ダイヤル調節によって細かくも荒くも挽ける優れもの。手前のポケットを引き開け、ここに塩や胡椒粒を入れたら、上のハンドルをグルグルまわすだけ、と使い方も簡単なのがいい。1928年にナンシーの発明家が特許をとって以来、今もフランスの家庭で愛用されているジグザグスクリュー、独特の色に染められたフキン、ニワトリのフォルムのエッグスタンド......。日常美という視点でセレクションされた品々は、見るだけでも楽しい。なお、10月1日からFound MUJI 青山でも展示販売される。

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(左)ペルフェックスのソルト&ペッパー・ミルは1950年代にデザインされた。99,9ユーロ。(右)ハードなコルクも、ブルゴーニュ、ボルドーなど長さの違うコルクでも難なく抜いてしまうジグザクスクリュー。45ユーロ。

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左はル・クルーゼ社のドゥフー・ココット。弱火(ドゥ・フー)という名の通り、じっくり煮込むタイプの料理向け。鋳鉄鍋のくぼんだ蓋に、冷水や氷をいれて使う。それによって蓋の内側に水滴の雫が生まれるので、常に鍋の中には水分補給がなされる。289ユーロ。右は砂岩製のワインビネガー容器。フランスの家庭では19世紀後半、残ったワインを高温に熱した砂岩の容器にいれてワインビネガーを作っていた。そして、今も......。75ユーロ。


Merci
111, boulevard Beaumarchais
75011 Paris
Tel. 01 42 77 00 33
営)10:00~19:00
休)日曜

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