タイのバンコクで、食べたいものは? 本場のトムヤムクンやガパオライスなど定番のタイ料理を堪能したら、次に足を運びたいのは、イノベーティブ系レストラン。バンコクの食シーンはここ数年レベルが高くなり、世界からも注目されています。
伝統タイ料理をファインダイニングに似合う料理に引き上げた「Nham」、イノベーティブなインド料理で注目され続ける「Gaggan」などの、超有名なレストランに続く、いま行きたい旬のレストランを、3軒ご紹介。
1. ザ・ハウス・オン・サトーン(The House on Sathorn)
ちょっとドレスアップして行きたいのが、デザインホテル「Wバンコク」に併設するレストラン「ザ・ハウス・オン・サトーン」。かつてタイの王族用に建てられた邸宅を、3年ほど前に改築したダイニングとバー、中庭があり、テイスティングメニューは、雰囲気たっぷりのダイニングルームでいただけます。




「日本をはじめとする世界各地での経験を経て、自分のルーツであるトルコ料理にたどり着いた」と、シェフのファティ・トゥタク氏。
テイスティングメニューには、イカにポルチーニなどを詰めた「カラマリ・ドルマ」、コーンミールとトルコ産カシュカバールチーズを用いた「ザ・ブラックシー」、トマトとバジル、ヤギのチーズなどの「チャイルドフッドサマー」、鳩とピスタチオなどの「スルタンズメッセージ」。トルコ料理の素材や料理法を取り入れながらも、独特のクリエーションが光る皿の数々が登場します。
見た目にサプライズ! の後は、じっくりと納得のおいしさ。バンコク在住外国人にも大人気のスポットです。
06 North Sathorn Road, Silom, Bangrak, Bangkok 10500
tel: +66-2-344-4025
www.thehouseonsathorn.com
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2. ガー(Gaa)
「アジアのベストレストラン50」4年連続1位の「ガガン(Gaggan)」の DNAを受け継ぎながら、独自のクリエーションを展開。タイの食通たちにも大人気なのが「ガー」。
「ガガン」のスーシェフだったガリマ・アローラ氏の料理は、女性ならではの感性が生かされた、ナチュラルで繊細なおいしさ。押しつけがましくないディスプレイも、いまの気分です。地元の食材や伝統の料理法が巧みに用いられていて、フレーバーもとても豊か。手で食す料理が多いのも、彼女の出身地インドやタイの食文化を感じさせます。




マンゴーとパンプキンにピクルスを入れた冷たいスープ、シンプルだけど絶妙な味付けでおいしいヤングコーン、南タイのパリっとした焼き菓子「カノムラー」で包んだ白身魚、フェンネルやカルダモンなどの風味が絶妙にミックスされた「キンマの葉のチョコレートがけ」など。まるでタイの自然と伝統をそのまま味わっているような気分になるおいしさに癒やされます。
68/4 Soi Langsuan, Ploenchit Road Lumpini, Phathumwan, Bangkok 10330
tel: +66-9-1-419-2424
www.gaabkk.com
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3. ズーリング(Shüring)
バンコクでドイツ料理なんて?と思わないで、ぜひ足を運ぶことをオススメしたいのが、「ズーリング」。トーマス・ズーリングとマティアス・ズーリングの双子シェフが創作するドイツ料理は、繊細な味わいで、プレゼンテーションには遊び心がたっぷり。




テイスティングメニューには、とっても小さなビールジョッキとパンが出てきたり、ベルリン名物カレーソーセージもプチサイズでお目見えしたり。スモークした鰻と「フランクフルトの緑の土壌」、和牛ショートリブのサワーローストなど、ドイツ料理の文脈や料理法を生かしたオリジナルの味わいには大満足。
邸宅を改装したレストランは、緑濃いガーデンに抱かれて、ゆったりとした雰囲気。とっておきのおいしい時間を楽しめます。
No.10, Yen Akat Soi 3, Chongnonsi, Yannawa Bangkok 10120
tel: +66-2-287-1799
http://restaurantsuhring.com

Michiyo Tsubota
旅エディター・ライター
編集・広告プロダクション勤務を経て、フリーランス。女性誌や旅行誌を中心に、旅の記事の企画、取材や執筆を手がける。海外渡航歴は70カ国余り。得意分野は自然豊かなリゾート、伝統文化の色濃く残る街、スパ、温泉など。