最近、バンコクっ子の間で話題になっているエリアは、チャオプラヤー川の東側に広がるトンブリー地区。トンブリー地区は、いまのバンコクが首都として建設される以前、18世紀にトンブリー王朝の都として整備されたエリア。狭い水路を、地元民を乗せたボートが行き交う、昔ながらの光景がいまなお見られます。
このあたりは、都を造る際に王様がポルトガル、中国、イスラム系の住人を住まわせたエリア。いまもワット・アルンをはじめとするタイ仏教寺院のほかに、サンタクルーズ教会、キアン・アン・ケーン(建安宮)、クーワティン・イスラム・モスクなど、さまざまな宗教の建築物が立ち並びます。


1. ロン 1909(LHONG 1919)
トンブリー地区でまず訪れたいのが、チャオプラヤー川沿いに位置するロン 1919。2017年にオープンした、新しいアート&ショッピングスポットです。19世紀から20世紀初頭にかけて、中国との貿易で繁栄していた船着き場をリノベーションした施設で、1919と名付けられたのは、1919年までこの場が船着場であったため。建物や装飾など、古き良き中国文化を感じられる造りがフォトジェニック。
ロン 1919へのアクセスは船が便利。バンコクの高架鉄道BTS(スカイトレイン)のサパーンタクシン駅からすぐのサトーン船着場から、無料のシャトルボートが出ています。
248 Chiang Mai Rd., Khlong San, Khlong San, Bangkok 10600
Tel. +66-91-187-1919
営)8:00 ~ 20:00
無休
http://www.lhong1919.com
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2. ワットパクナム(Wat Paknam)
トンブリー地区の少し奥にあり、最近ではインスタ映えする寺院として大人気なのが、仏教寺院「ワットパクナム」。
タイ人には瞑想の場としてよく知られた寺院ですが、人気の秘密はちょっとサイケデリックで、美しい天井画。高さ80メートルの大仏塔を5階まで上ると、思わずはっとため息が。エメラルド色をしたガラス製の仏塔を抱くように、天井に広がるのは華やかな仏伝図。もともと瞑想の場として造られたものですが、いまやカメラを向けずにはいられないフォトスポットです。
アクセスは、BTSシーロム線のウッターカート駅から徒歩約20分かタクシー。寺院の周囲には運河が残されているので、ロングテールボートをチャーターして行くのも素敵。


Soi Pak Nam, Thoet Thai Road, Pak Khlong Phasi Charoen, Phasi Charoen, Bangkok 10160
Tel. +66-2-467-0811
開)8:00〜18:00(大仏塔)
https://www.facebook.com/WATPAKNAM.BKK/
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3. アイコンサイアム ICONSIAM
そしてもうひとつ話題のスポットが、18年11月にオープンした「アイコンサイアム」。チャオプラヤー川に面した広いプロムナードを持つ、東南アジア最大級とされる巨大複合施設で、ハイブランドも数多く軒を並べています。
中でも興味深いのがスークサイアム(SOOKSIAM)。タイ全土からのローカルな民芸品や、その土地ならではの特産や食べ物が集められています。ビル内でありながら、水上マーケットと巨大な屋台街がミックスしたような、すごい活気! ぐるりと巡っていると、初めて出合うようなおいしい料理や雑貨が待っています。
トンブリー地区コーナーもあって、ローカルのおいしいものも味わえますよ。


2階には、タイ発の最新ファッションを集めたセレクトショップのようなコーナーがあり、4〜5階には、インテリアやクラフト系のアイテムが集合。ICONSIAMへはBTSクルントンブリー駅から無料シャトルバス、または、BTSサパーンタクシン駅からすぐのサトーン船着場から、無料のシャトルボートが便利。いまのタイ、最新のバンコクを知りたいなら、ぜひ足を運んでみたいスポットです。
299 Charoen Nakhon Soi 5 , Charoen Nakhon Road, Khlong Ton Sai Sub District, Khlong San District, Bangkok 10600
Tel. +66-2-495-7000
営)施設により異なる
https://www.iconsiam.com

Michiyo Tsubota
旅エディター・ライター
編集・広告プロダクション勤務を経て、フリーランス。女性誌や旅行誌を中心に、旅の記事の企画、取材や執筆を手がける。海外渡航歴は70カ国余り。得意分野は自然豊かなリゾート、伝統文化の色濃く残る街、スパ、温泉など。