アルプス山麓の村に100年以上の歴史、
窓の外には燦然と輝く名峰アイガー
Hotel Belvedere Grindelwald
~グリンデルワルト/スイス~

 グリンデルワルトと聞けば、多くの日本人は、スイス・アルプスを代表するのどかな山村を思い浮かべるでしょう。緑の牧場、牛の首に付けられたカウベルの音、青い氷河。そんな景色の中を銀峰ユングフラウ(4158m)に向かい、世界一の高所にある駅・ユングフラウ・ヨッホを目指す登山電車が見え隠れします。そう、まるで絵葉書のようなベルナーオーバランド三山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)の山麓にあるのが、グリンデルワルト村です。
 村の標高は1034m、夏でも清々しい環境にあります。この村に数あるホテルの中でも、その立地から山の景色が素晴らしいことで知られる「ホテル・ベルヴェデーレ」に泊まりました。マウンテンビューの部屋からは、窓の真っ正面にアイガーの北壁が切り立って聳え、息を呑むような景色です。朝に晩に色を変える山肌を見ていると時間を忘れてしまいます。かつて、1921年9月10日、このアイガーの切り立った東山稜から北壁1800mの岸壁初登頂に成功したのが、日本人登山家、槇有恒氏率いるパーティーであり、今でも登頂史に歴然と輝いています。以来、この村は、日本人の登山家や観光客に愛され、常設の日本語インフォメーション(http://www.jibswiss.com/)もあることから、安心して旅ができるとして人気があるのです。

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(左)ホテルのエントランス。(右)ホテルのベランダから眺める名峰アイガーとグリンデルワルト村の一部。

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ホテルから望むベルナーオーバーランドの名峰アイガー(3970m)。


 「ホテル・ベルヴェデーレ」は、主に個人客や少数のグループを受け入れながら、静かな滞在と,ダイナミックな景色、数あるホテルの中でも村一番と称される美味しい食事の提供など、クオリティの高いホテルとして歴史を刻んできました。ファミリィホテルとして家族代々の経営により、1909年の創業以来すでに100年以上の歴史を重ねています。現在のオーナーは3代目、毎年、少しづつニューアルが繰り返され、数年前には庭にジャグジーができ、各部屋はスタイリッシュなデザインに変化を遂げました。こうして創業以来4ッ星を掲げ、'スイス・クオリティ・ブティック・ホテル'となりました。
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(左)創業当時の冬のホテル、ゲストはとある国の賓客。(右)レセプションを過ぎたところのロビーラウンジ、全面にアルプスの絶景が広がっている。

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ホテルの庭に造られたジャグジー、ガラス窓の中は室内プール。

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(左)客室に置かれていたウェルカムフルーツ。(右)すっきりと清潔で使い勝手の良いバスルーム。

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マウンテンビューの客室、ベッドにいながらにしてアルプスの絶景が望める。


 久しぶりに訪れたホテルのブッフェ朝食は、以前と変わらず豊富なアイテムがずらりと並び、思わずニヤついていました。焼き立てのパン、スイス中の豊富な種類のチーズ、そしてスイス自慢の数え切れないほどのソーセージやハム。ミューズリーやヨーグルトもスイスならではのフレッシュでなものでした。

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アレもコレも・・と思ってもそんなに食べられない。豊富なアイテムから選んだヘルシーな朝食。

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(左)ディナーはいつもフルコース。写真は前菜、サーモンと日本流の蕎麦。(右)この日のメインは若鶏のグリル、カレーソース。みごとに美味しい一品。

 楽しみだった夕食も、洗練されたプレゼンテーションと美味しい料理が次々と運ばれ、滞在中は、とても贅沢な時間が流れていきました。アルプス山麓の村グリンデルワルトは、冬はスキーのメッカですが、夏の爽やかな緑の中で過ごすのも最高です。アルプスの麓で縦横無尽にハイキングもでき、ロープ-ウェイでは緑の森を抜けて一気に2000m以上に連れて行かれる醍醐味も有り・・・。高山植物に囲まれて、カウベルの音を聞きながらハイキングしていると、「アルプスの少女ハイジ」を思い描いてしまいます。(K.S)


Swiss Quality Boutique Hotel Belvedere Grindelwald
CH-3818 Grindelwald, Switzerland
電話: +41 (0) 33 - 888 99 99 Fax +41-33-853-5323
www.belvedere-grindelwald.ch
客室数:55室
料金:季節により大きく異なるのでその都度要問い合わせ。
施設:ロビーラウンジ、バー、室内プール、屋外ジャグジー、ダイニングルーム、サウナ、キッズルーム、チーズフォンデュルーム、他
アクセス:チューリヒ空港からインターラーケンまで特急で約3時間。インターラーケンより終点グリンデルワルトまで約45分。

日本での問合せ先:各旅行代理店へ、または直接現地へ

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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