ホテル・ロイヤル・サヴォイ ローザンヌ/スイス 美しい街に映える、エレガントな老舗ホテルの大改装。
ホテルへBon Voyage 2016.08.18
ローザンヌといえば、レマン湖畔の街のなかでもトップを誇るハイソサエティな街。湖畔には世界の裕福な人々が豪邸を構え、レストランも世界に名だたる有名店が多く点在する街です。オリンピック組織委員会や、世界一と評されるホテル学校「l’Ecole hôtelière de Lausanne」も郊外にあり、特に付近はまるでもう一方の都会、ジュネーブと競い合うように豪華ホテルや別荘が並んでいます。そんな街の魅力である湖の情景を見晴らし、街の中心地区と湖との中間地点に当たる陽当たりのよい斜面に、「ロイヤル・サヴォイ・ローザンヌ」(5ツ星)が建っています。
リニューアルで美しく蘇ったホテルの前景 Photo: Hotel Royal Savoy
老舗高級ホテルとして君臨していたホテルは、5年間にわたる大改修を終え、2015年11月4日、多くの期待を背負い再オープンしました。歴史的建造物に指定されているため外観は壊すことができず、外壁修復や塗装に終始しました。しかし1909年築のアールヌーボー建築が美しいホテルですが老朽化は避けられず、内装は、未来に向けた大リニューアルとなったのです。大掛かりなリニューアルには巨額な費用が必要とされ、現ホテルオーナーで、グローバル・ホテルオーナーとして知られるカタールの最強企業KATARA HOSPITALITYが全面投資をしました。カターラは創業45年、ペニンシュラ・パリ、ラッフルズ・パリなど、世界に名だたる高級ホテルを多数所有する企業でもあります。
ワインのマリアージュが好評のワインコレクション。 Photo: Hotel Royal Savoy
メインダイニング「Brasserie du Royal」の内観、ミシュランスターを持つシェフが地産地消のローカルな高級食材で作るモダンキュイジーヌを提供。 Photo: Hotel Royal Savoy
カテゴリーが数多く揃う客室。いずれも落ち着いた色彩で高級マテリアルに包まれるエレガントな趣。 Photo: Hotel Royal Savoy
ロイヤル・サヴォイの敷地は5000㎡、客室は新築棟も含めて196室となりました。特に1500㎡もの広大なスパが新設されたのも見逃せません。また、メインダイニングには、ミシュラン3ツ星のスターシェフをシグネチャー・シェフとして招致し、驚くほど評判の高い料理を提供。スイス産高級食材を用いて作られる独自の料理に、私自身も思わず感動し脱帽でした。斬新さもさることながら、調理のディテールも流行にとらわれずにひと味違う、オリジナリティという点でも納得です。しかし何よりも好印象で心に残ったのは、これほどの高級ホテルでありながら気取らない温かなサービスにありました。一流ホテルとしての伝統か、快適な滞在に終始しました。(K.S)
中庭にあるガーデンレストランから観たホテル。 Photo: Kyoko Sekine
お洒落なグリーンサラダはスイス産オーガニック野菜。 Photo: Kyoko Sekine
ラウンジバーでのランチに頼んだメロンのガスパチョ、スイスの絶品生クリームがたっぷり。 Photo: Kyoko Sekine
Royal Savoy Lausanne
Avenue d'Ouchy 40, Sous-Gare-Ouchy,
CH-1006 Lausanne Suisse
TEL: + 41 21 614 88 88
客室数:196室
料金:●298.CHF~1300.CHF(部屋タイプ、季節により変化・要問い合わせ)
設備:メインダイニング、テラスレストラン、ラウンジバー、ボールルーム、
スパ&ウェルネス(プール、フィットネス、)、他、
問い合わせ先: 直接現地か旅行代理店へ、又はinfo@royalsavoy.ch
協力:スイス政府観光局
※無断転載禁止

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com