アゼライ ルアンパバーン/ラオス 世界遺産の町、ラオスの古都にホテル「アゼライ」誕生!

タイのプーケット島にアマンプリを開業して以来、世界中に次々とアマンをオープンし、リゾート通を虜にしてきたエイドリアン・ゼッカ氏。そのゼッカ氏がアマンを去って3年以上が過ぎたいま、ホテリエとして新たなる挑戦がスタートしました。それは、彼自身が現在求めている新しいホテルのラグジュアリーをコンセプトに、〈シンプル&エレガンス〉を謳ったホテルを開業したのです。

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アゼライのメイン棟となる建物はフレンチコロニアルとラオスの伝統を融合した総チーク造り。

最高級ホテルとはまったく異なるカテゴリーのホテルですが、そこにはゼッカ氏の新たなる決意や、ホテルへの熱い思いが詰まっていました。今度の舞台はラオスの古都、ルアンパバーンです。町の中心地である好立地に生まれたホテルですが、中庭に一歩入ると、そこはシティリゾートとしての開放感に溢れ、カジュアルでありながら、とてもエレガントな趣のホテルで、ゼッカ氏の意気込みが伝わってきました。ホテル名は「アゼライ(Azerai)」といいます。グランド・オープンは2017年3月25日。滞在していると、そこはかとないロマンを感じる理由はホテル名にもありそうです。これまでは決して表に出ることのなかったゼッカ氏が、今度は自分の名の頭文字をホテル名に使いました。“AZ”という氏のイニシャルを用い、続いて、氏がかつてバリ島にオープンさせたGHMのホテル「The Serai」から引用し、重ね合わせてホテル名となりました。セライはペルシャ語で、キャラバンサライと同義語といいます。

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建物に一歩入ると広いロビー空間が出迎えてくれる。

キャラバンサライは小さな“隊商宿”を意味し、その形態は中庭を囲む2階建ての建物が一般的とされ、ここアゼライも、中庭を2階建ての宿泊棟とレストラン棟が囲んでいます。そして中庭には、アマン第一号の「アマンプリ」同様に、ミッドナイトブルーのタイルを用いた美しいプールが造られました。

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中庭に出ると、中央には25mのプールがある。奥に見えるのは2回も含めてビストロ&バー。

部屋数は全53室。部屋の大きさも35㎡からとなり、決して大きいくゴージャスな印象のインテリアではありません。そして客室にあるのはシャワーのみ。バスタブは付いていませんが、贅沢な総チーク造りのホテルには、ほかにライブラリー、スパ、ジム、ビストロ、ラウンジ&バーなど、本物思考の優雅な空間が揃い、ホテル全体にエルガントな雰囲気が漂っているのです。

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左はゲストの宿泊棟、右がビストロ。左に立つ木は100年以上の巨樹、アゼライのシンボルツリーとして大切にされるバンヤンツリー。

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広めの客室のベッドルーム。内装に麻のカーテン遣いが優しい印象。カーテンの奥はダブルシンクの洗面台。

宿泊料金も驚くほど手頃です。レストランで供される料理は、ラオスのローカルな郷土料理の他、グローバルなメニューにも対応しています。

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2品ともにランチタイムに食したメニュー。ひとつはアジアン料理(焼ソバ風)、もうひとつは木の実や野菜たっぷりのヘルシーなグローバル・キュジーヌ。

ゼッカ氏が語ってくれた言葉の中で印象的だったのは、「ホテルでもっとも大切なのは、たとえリーズナブルでも、本物のもてなしは存在する」という言葉でした。「アゼライ」には、その言葉通り、温かで気取りのないサービスが息づいています。総支配人の前職は、同じこの町のアマン「アマンタカ」の総支配人でした。スタッフの多くもアマンの経験者たち。何が大切で、何がキーポイントかというゲストのもてなし方には、ゼッカ氏が30年以上にわたり築いてきたホスピタリティ精神が、ここにもしかと宿っているようです。(K.S)

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世界遺産の町ルアンパバーンでは早朝の托鉢が風物詩。アゼライでもゲストに体験を用意してくれる。

Azerai Ruang Prabang
Ban Hua Xieng, Sethathirath Road District and
Province of Luang Prabang LAO P.D.R P.O. Box 1142
tel: +856-71-262333
www.azerai.com/luang-prabang
部屋数:53室(3カテゴリー)
料金:ルーム: 250USドル~、コートヤードルーム300USドル~、アゼライルーム350USドル~(税10%・サ-ビス料10%を加算、2017年9月末日までの室料)
施設:ビストロ、ラウンジ、ビストロバー、スパ、プール、ヨガルーム、スポーツジム&フィットネス、ライブラリー
問い合わせ先:info.luangprabang@azerai.com

※無断転載禁止

Photos : Kyoko Sekine

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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