ブルガリ ホテル 上海
上海/中国
上海の歴史的建造物に、ブルガリ ホテルがオープン!
ホテルへBon Voyage 2018.08.31
イタリアの老舗ジュエラーとして華麗なる歴史を歩んできたブルガリは、いまそのブランド名をホテルに冠し、世界の魅力ある地に最高級ホテルを展開しています。ミラノで始まったエレガントなホテルは、世界中の多くのセレブリティの心を鷲掴みにしたのです。以来、次々と世界各国にオープンする優雅なブルガリ ホテルに魅了され続けています。
ミラノの後、2006年にはバリ島に、12年にはロンドンに、そして北京、ドバイ、上海へと続いています。今後は20年にモスクワ、パリ、22年には、何と!東京にもオープンが予定されているのですから、待ちきれません。楽しみは尽きませんが、17年9月に開業した北京のブルガリ ホテルに続き、18年6月、中国2軒目、世界で6軒目となるブルガリ ホテル 上海が開業しました。
旧上海商工会議所の伝統建築物と隣接のホテル棟はレジデンスでもある。建物は48階建て、最上部8フロアがホテル。
上海商工会議所のクラシカルなゲートがブルガリホテルのアイコン的存在。
今度のブルガリホテルは“蘇河湾リバーサイド都市再生プロジェクト”の一環でもあり、そのロケーションも歴史保護地区内という話題の場所です。ブルガリらしい高級感あふれるコンテンポラリーデザインと、保存建築物となる歴史的建造物が一体となった、いままでとは異なるイメージのホテルです。
ROOM とスイートがあり、写真は眺望のいい「デラックス・バン・ビュー・ルーム」。
スイートルームのリビングと上海のアイコン的夜景。
ホテルは48階建て高層ビルの最上部8フロアを占めており、部屋数は全82室、そのうち19室がスイートルームです。ひとつひとつのマテリアルやアメニティ、高品質な家具調度品へのこだわりは、これまでのブルガリのコンセプトとなんら変わってはいません。客室からの眺めは、上海らしい外灘(バンド)や浦東金融街、黄浦江と蘇州河が望め、360度の上海眺望がダイナミックに楽しめます。
人気のバーは上海でも健在。47階にあり、オーバルカウンターはブロンズ製でハンドハンマー仕上げ。
今回の上海でも、北京のブルガリホテル同様に、建築家はブルガリ独自のデザインを多く手がけているイタリアの建築家、アントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィールによる作品です。高層のホテル棟に、建築遺産である旧上海商工会議所だった建物が隣接し、その館内は1916年築のエレガントで格式を感じさせる趣のままに美しく修復されて蘇っています。まさにブルガリの名にふさわしい歴史を秘めた伝統建築の集合体のようです。
美しいプールは25m、スパのトリートメントルームは8室揃う。天井にはチーク材の長い羽板が並び、「天窓の壁」から自然の太陽光が採られている。
ホテル館内には、もちろん、豪華な造りのスパもありました。公園とホテル敷地に挟まれて建つ建物内にあるスパは2000㎡もの広さを誇り、トリートメントルームでは、中国秘伝の漢方を用いた施術も提供されています。印象的な25mの屋内プールは、整然と美しい空間を造り、デッキ代わりのソファベッドはひとつひとつカーテンで囲われ、プライベートな寛ぎと高級感を演出しています。
スパ内のサウナルームとクールダウン用のリラクゼーションスペース。
ほかのブルガリ ホテル同様、食のメインは、イタリアンの「イル・リストランテ ニコ・ロミート」です。しかしここは中国。世界に誇る中国料理レストランがないわけはありません。別棟の伝統建築である旧商工会議所2階には、高級中国料理レストラン「BAO LI XUAN」として、広東料理をはじめ、上海料理、広州料理などが提供されています。歴史と現代の融合が、建築、食事、客室、そして伝統文化継承にも表現され、ブルガリのブランドにふさわしい優雅なホテルが誕生しています。
33 North Henan Road, Shanghai 200085
tel : +86 21 3606 7788
www.bulgarihotels.com/ja_JP/shanghai
客室数:82室(スイートルーム19室を含む)
室料:3,400元〜(税、サービス料別)
施設:レストラン(高級中華料理、イタリアン)、バー・ラウンジ(5カ所)、スパ、フィットネス、スイミングプール(25m)、ボールルーム、ほか
アクセス:上海浦東国際空港から車で約45分、上海虹橋国際空港からは車で約35分
※無断転載禁止
写真提供:Bvlgari Hotel Shanghai

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com