ザ・サウザンド キョウト
京都市/京都府
パーソナルなもてなしを提供する、京都の新ホテル。
ホテルへBon Voyage 2019.12.12
JR京都駅中央口から徒歩約2分。「ザ・サウザンド キョウト」は、たとえ雨でも、ほとんど傘もいらずにホテルの玄関に到着できるうれしいロケーションにありました。
数多の高級ホテルや旅館、町家、ホステルなど、目まぐるしいほどに次々と宿泊施設がオープンする京都において、観光にもショッピングにも、名所旧跡巡りにも非常に便利な立地です。2016年1月に閉館した「京都第2タワーホテル」の跡地に建てられ、隣接のホテル「京都センチュリーホテル」と繋がり、趣の違う2軒のホテルが並び、一体感のある施設となっています。
JR京都駅中央口から徒歩約2分、以前から人気の「京都センチュリーホテル」と並んで立つ「ザ・サウザンド キョウト」の前景。
ひとりひとりのパーソナルで快適な時間を追求したという、パーソナル・コンフォート・ホテル「ザ・サウザンド キョウト」。その名に込められているのは、「千年の都・京都の知恵ともてなしの精神をすべてのゲストに」との思いであることを謳います。そして、thousand=1000であることから「千年=無限大」の心地よいサービスを追求していく、という意思も込められているといいますから、壮大なシナリオが作られたに違いありません。
ホテルのロゴマークには、無限大よりひとつ多い円をデザインし、長く心に残るサービスを届けたい、と願ったといいます。スタッフの襟や胸にもこのマークが付けられているのを見つけました。これは水引の結い紐を表しているとか。ゲストとの「縁」「約束」を示しているのでしょう。
こうして誕生したばかりのホテルは、堂々とした趣、洗練されたミニマルなデザイン、高級感などから、未来に向かう京阪グループのフラッグシップホテルとなりました。
ホテルのエントランスを入って細いトンネルのアプローチを抜けると、吹き抜けの空間には、格子戸にインスパイアされた各階の廊下が見え、そして目の前には、ガラス張りの明るい上階へと向かう巨大な階段が続いています。
ロビーエリアを飾るシンボリックで美しい大階段。
3階から9階の部屋数は全222室。禅の思想を取り入れたというミニマルなデザインの客室内は、「YURAGI(ゆらぎ)」「UTSUROI(うつろい)」をテーマにしたアート作品が飾られ、余計なものをなくしたスタイリッシュな空間を演出しています。自然、機能美、空間、智慧など、森羅万象、すみずみまで京都にこだわった部屋づくりがなされていました。
またスパでは、茶葉と天然水で作られたフランス発のブランド「THÉMAÉ(テマエ)」を使用したメニューもあり、それに京都の素材である茶、炭、香などを用いて、伝統・文化にこだわり開発されたトリートメントが提供されています。
ホテルのコンセプトである「パーソナル・コンフォート」を体感できるスイートは4タイプ。写真はそのうちのひとつ「テラス・スイート」。
こちらの「ジャパニーズ・スイート」は和洋の融合した上質な空間。
ホテル滞在で大切な要素である食も充実しています。オープンキッチンやシェフズテーブルの活気みなぎるイタリア料理「スカーラエ(SCALAE)」では、テーブル席、個室、カウンターが用意され、カウンターに座れば、シェフとのグルメな会話も楽しめます。
客室のテラスでインルームダイニング。晴れた日のテラスでの朝食は快適。
レストラン「スカーラエ」の内装。テーブル席のほかに、ディナータイム限定でこちらのカウンター席も。ここに座り、シェフとの会話と自慢料理を同時に楽しむのもいい。
周囲を庭園に囲まれ、静寂の中で落ち着いた雰囲気を味わいながらいただく本格的な日本料理「キザハシ(KIZAHASHI)」では、四季折々の美しい彩りと旬の食材に舌鼓。京都の食材と、各地から取り寄せる厳選された食材から創り出されるモダン割烹や炭火焼きなどが提供されます。ディナー限定の割烹カウンターに陣取って料理人との会話を楽しめるのも、京都ならではかもしれません。
日本料理「キザハシ」では、常にひきたての出汁を使う。朝食にはスターターに一番出汁が振る舞われる。写真は割烹カウンターでのひとコマ。
手をかけた美しい和朝食。ご飯はひとりひとりのために炊かれ、熱々をいただける。
京都府京都市下京区東塩小路町570
Tel: 075-354-1000(代表)
客室数:222室
料金:1室¥63,000〜¥237,000 ※税サ別
施設:レストラン(イタリア料理、日本料理)、カフェ&バー、スパ、フィットネス、バンケットルームほか
アクセス:JR京都駅中央口から東へ徒歩約2分。
www.keihanhotels-resorts.co.jp/the-thousand-kyoto
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Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com