東京エディション銀座 ~銀座・東京~ 世界の巨匠がコラボ!日本の伝統文化を昇華したデザインの「東京エディション銀座」へ。
ホテルへBon Voyage 2025.08.28
東京の中心である銀座に2024年3月の開業した「東京エディション銀座」は、「織る」をコンセプトに、世界的な建築家、隈研吾氏のデザインと、ミニマルなブティックホテル造りで世界的名声の高いイアン・シュレーガー氏の追及するシャープなデザインがコラボした、贅沢なホテルとして好評を博しています。「『織る』をコンセプトに、壁の模様は、格子状に重なったメタルでできていて、繊維が重なった織物のように見えています。銀座という特別な街に出来上がった新たなランドマークとしてのデザインが構築されました」とホテルスタッフは語ります。改めて外に出て外壁を見上げ、その美しさに驚かされました。

ホテルは銀座通りからほんのワンブロック奥まった場所に建っています。特徴的だと聞いた色彩を感じさせるメタルが編み込まれたようなファサードは、どことなく華やいだ"和"のテイストが感じられます。表には目立つアイコン的なホテルサインもなく、知る人ぞ知るこのスタイリッシュなビルの小さなエントランスドアは、都心の隠れ家のような雰囲気もあります。しかしドアマンから中へと促された後は、1階に広がるロビーも、その奥に造られた「Lobby Bar」のカウンター周りも、日本にはこれまでに無かった空気感に包まれていて足が止まりました。そこは別世界、いま自分がどこの国にいるのか一瞬わからなくなるほど、ここそこに多言語が飛び交うグローバルなムードが漂っていたのです。

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訪れた7月16日、ホテルには華やいだ雰囲気が舞っていました。それは前日の7月15日、マカオで開催されたアジア最高のバーアワード「Asia's 50 Best Bars 2025」(主催:ウィリアム・ リード・ビジネス・メディア)に於いて、「東京エディション銀座」のシグネチャー カクテルバー「Punch Room Tokyo」が世界36位にラインクインという、嬉しいニュースがホテルに到着したからです。

「Punch Room Tokyo」があるのは2階、19世紀のロンドンのプライベートクラブをイメージして造られました。日本初の本格的なパンチボウルを体験できるバーとしてアワードを受賞し、世界の優れたバーの仲間入りを果たしたわけです。ただお酒を飲まない筆者自身、パンチを味わったこともなく......。ホテルのスタッフに「パンチとは?」と尋ねました。
「Punch Roomはロンドンに1号店が誕生(2013年)したラグジュアリーライフスタイルホテルブランド、エディションのシグネチャーバーなんです。バーの主役となったのは、ゲスト同士でシェアして楽しみを分かち合い交流を深める「パンチカクテル」のこと。日本では日本流に『日本のスパイスと居酒屋』『日本のお茶と三大庭園』などのテーマを5つに絞り、日本文化や日本の素材で作られるパンチカクテルを提供しています」

ホテルの部屋数は全部で86室。チェックインを済ませ客室に案内されると、スタンダードで41㎡という広さを誇り、落ち着いた雰囲気のゆったり感があります。自然を感じるダークウォールナットの床や壁、そしてカスタムメイドのトラバーチンやクリーム色のレザー仕様の家具が置かれ、高級感の中にミニマルな統一感がありました。13階には115㎡のゴージャスなペントハウスも造られています。

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「大人のホテル」を感じたのは、屋上に位置する「The ROOF」の存在です。緑がここそこに置かれ、プライバシーにも配慮された空の下のバーでは、シャンパーニュやワイン、国産スピリッツや和の素材を使ったシーズナルカクテルが提供されています。加えて、メインダイニング「Sophie at EDITION」のモダンブラッスリー料理の軽食もここでいただけるとあって、宿泊客はもちろん、ローカルのゲスト達で連日賑わっているのだとか。

世界のハイブランドがずらり、日本の誇る老舗店舗も多く点在する銀座二丁目エリア。まさにいま存在感をじわじわと広げ、マリオット・インターナショナルの最高級ブランド「エディション」の日本2号店として独特なオーラを放っています。
東京エディション銀座
中央区銀座2丁目-8-13
Tel:03-6228-7400
https://www.editionhotels.com/tokyo-ginza/

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com