ミニ&コケティッシュ、シンガポールの
個性派ホテルでモザイク文化を堪能しましょ!
「Hotel 1929(ホテル 1929)」シンガポール
ホテルへBon Voyage 2009.05.22

これほどにすべてが小さいホテルは、私のホテル滞在の中で2度目の経験でした。
ロビーも客室も、バスルームも全体的に小さくて可愛らしいつくりの「ホテル1929」。
最も小さなスーペリアルームでは、スーツケースがベッドの上でしか開きません。ベッドに居ながらにして顔を洗ったり、シャワーを浴びられるのでは?と思うくらい、タイニーなんです。まぁ、寝たままなんでもできるといえば、レイジーな人にはもってこいかもしれませんけれど。
(左)エントランス・ロビーとレセプション・エリア(右)キッチュでカラフルなロビー
小さいのは部屋だけに限りません。もちろん小さな部屋なので、大きな家具や小物は入らないのですが、ベッドサイドテーブルに置かれた10cm四方の超ミニコンポのスピーカーにも驚かされました。中でも最も驚いたのは、'ウルトラ・スーパー・極ミニ冷蔵庫'でした。扉を開けると、それでも缶ジュースや缶ビールの普通サイズが'4本'は入る大きさです。こんな小さな令蔵庫は見たことがありませんでした。
でも、その小さいことがすべて魅力的に思えるのは、ホテル全体の個性的な雰囲気からでしょうか。インテリアデザイナーが素晴らしいのでしょうか。広い客室もゴージャスでいいですが、時にはこういう狭いお部屋もエキサイティングですよ。
スウィートルームのひとつ
デラックスルーム室内とバスルーム
また、ホテルのロケーションがなかなかなのです。シンガポールの有名な中華街のど真ん中にあり、一歩ホテルから足を踏み出すと、街は情緒たっぷりに赤や黄色の中国商店独特の飾りが見え隠れ。看板は読めずとも意味がほとんどわかる'漢字'がズラリと並ぶ店頭は、私たち日本人には親近感を覚えます。周辺にはレストランも星の数ほど並んでいますが、ホテル館内のフュージョン・レストランもなかなかで、個性的で美味しい料理が提供されています。
(左)レストラン(右)屋上に作られたジャクージとリラックスエリア
このホテル「1929」は、2003年2月にオープンしました。最初の2年間は、やはり珍しさと個性から世界のメディアに注目され、コンデナスト・トラベラーやトラベル&レジャー、ファッション雑誌やビジネス誌にまで何度も顔を出していました。シンガポールに数多く残る1920~1930年代の'ネオ・クラシカル'な建物を改造してホテルにしたものであり、内装だけはかなり斬新に造られていますが、外壁や建物全体は昔のままに残してリニューアルし原形をとどめています。真っ白な建物とフランス風木窓など、中国風な中にも西洋が混じったホテルは、シンガポールのお洒落な若者にも好評だといいます。次回のシンガポールでは、「ミニチュアホテル」の個性的なインテリアを楽しみに滞在してみてはどうでしょうか?(K.S)
Hotel 1929(ホテル 1929)
50 Keong Salk Road, Singapore 089154
☏(+65)6347-1929 Fax(+65)6327-1929
http://www.hotel1929.com/
部屋数/32室
施設/レストラン、屋上ジャグジー&リラクゼーションスペース、
料金/SDG.135~350(各部屋共に季節料金が大幅に違う、要問合せ)
連絡は直接現地へ

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com




